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共有持分を売却するとどうなる?他の共有者への影響と売却相場・対処法を解説
共有持分は、他の共有者の同意がなくても売却できます。
売買が成立して持分移転登記を終えると、買主が新しい共有者になり、不動産の使い方や処分の判断に買主が加わります。
共有持分の情報は買取業者が発信しているものが多く、「専門業者に売るしかない」と読める記事が目立つ状況です。
本記事では業者への売却だけでなく、他の共有者への売却・共有者全員での一括売却・持分の買い取り・共有物分割請求まで横並びで比較します。
手取りと法的リスクの両方を見比べたうえで、ご自身の状況に合う一手を選んでください。

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。
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共有持分の売却の悩みは「ベンナビ不動産売却」で解決しよう
共有持分は通常の不動産と買い手も相場も異なるため、売るかどうかの判断には共有持分を得意とする会社の査定が欠かせません。
ベンナビ不動産売却なら、共有持分などの訳あり不動産に対応し、弁護士と連携する不動産会社へ無料で査定を依頼できます。
法律面の不安についても同時に相談できる仕組みです。
他の共有者との関係や抵当権の扱いで迷う場合は、連携する弁護士や司法書士に相談してください。
他の共有者に持分を売られて業者から連絡が来ている方も、対応方針を固めるために弁護士へ相談するのが先決です。
売ると決めていない段階でも、まずは自分の持分の価格と選択肢を確かめてみてください。
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共有持分とは?自分の持分だけなら他の共有者の同意なしで売却できる
共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有しているときの、各人が持つ所有権の割合です。
自分の持分だけであれば、他の共有者の同意を得ることなく売却できます。
単独でできることと全員の同意が要ることの線引きが、本章の要点です。
共有持分とは1つの不動産に対して各共有者が持つ所有権の割合をいう
共有持分は、不動産のどの部分を使えるかという面積の取り分ではなく、不動産全体に及ぶ所有権の割合です。
共有者は、持分の割合にかかわらず不動産の全部を使えます。
各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる
【引用元】民法|e-Gov 法令検索
つまり持分2分の1の共有者も、家の半分ではなく家全体を使用できます。
たとえば父親が残した実家を兄と弟が2分の1ずつ相続した場合、兄も弟も建物全体と敷地全体に権利を持ちます。
「兄は1階、弟は2階」といった区分けが自動的に生まれるわけでもないのが共有の特徴です。
自分の持分割合は、法務局で登記事項証明書を取得し、権利部(甲区)で確認できます。
所有者の氏名とあわせて「持分2分の1」のような形で載っています。
一方、「共有名義」は1つの不動産を複数人で所有している状態そのものを指す言葉で、共有持分はその状態における各人の権利の割合です。
マンションの1室のように建物の一部が独立した所有権の対象になる「区分所有」は、共有とは仕組みが異なります。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
共有持分は相続・離婚・共同購入によって生じる
共有持分が生じる原因の大半は相続です。
次いで多いのが夫婦の共同購入と、離婚後に放置された共有名義です。
相続では、遺産分割協議をまとめないまま法定相続分どおりに相続登記をした時点で、兄弟姉妹の共有になります。
当面は誰も困らないため放置されやすく、共有者の誰かが亡くなると次の世代へ持分が枝分かれし、面識のない親族同士の共有へ発展します。
そのため、2024年4月1日から相続登記は義務化されており、期限は不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内です。
正当な理由なく申請を怠ると、過料の対象になる場合があります。
夫婦の共同購入も典型です。
ペアローンや双方の頭金で購入すると、夫婦それぞれが出資割合に応じた持分を登記します。
離婚しても登記名義は自動では変わらないため、婚姻関係の解消後も共有が続きます。
親子で二世帯住宅を購入したケースも同じ構造です。
親が資金の一部を出して持分を持ち、親が亡くなれば持分は相続人に承継されます。
自分の持分だけなら単独で売却できる
自分の持分の売却に、他の共有者の同意も事前の通知も必要ありません。
所有者は、法律の制限のなかで自分の財産を自由に処分できます。
所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する
【引用元】民法|e-Gov 法令検索
そのため共有持分も所有権の一種として、譲渡・贈与・担保設定のいずれも単独でおこなえます。
登記手続きも同様です。
持分移転登記は売主と買主の共同申請でおこない、他の共有者が関与する場面はありません。
印鑑証明書や実印を他の共有者から集める必要もないため、手続き自体は通常の不動産売買と大きく変わりません。
一方、通知義務がない点は、売られた側が見落としがちな点です。
他の共有者は、登記事項証明書を取得するか、新しい共有者から連絡を受けるまで、持分が動いたことに気づけません。
実際、業者からの通知で初めて売却を知ったというケースは珍しくありません。
【参考】民法(e-Gov 法令検索)
不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要になる
不動産そのものを売る行為は共有物の「変更」に当たるため、共有者全員の同意がなければ実行できません。
共有物に変更を加えるには、他の共有者の同意が要ります。
各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。
)を加えることができない
【引用元】民法|e-Gov 法令検索
たとえば、5人の共有者のうち4人が売却に賛成していても、1人が反対すれば全体売却は成立しません。
一方、賃貸に出すといった「管理」に当たる行為は、全員一致でなくても決められます。
民法では、持分の価格の過半数で決するルールです。
修繕などの「保存行為」は、各共有者が単独でおこなえます。
共有物に対する行為の区分と必要な同意は、次のとおりです。
| 行為の区分 | 具体例 | 必要な同意 |
|---|---|---|
| 変更・処分 | 不動産全体の売却、建て替え、増改築、抵当権の設定 | 共有者全員の同意 |
| 管理 | 賃貸借契約の締結・解除、管理者の選任、軽微な変更 | 持分価格の過半数 |
| 保存 | 修繕、不法占拠者への明け渡し請求、保存登記 | 各共有者が単独で可能 |
また、賃貸借契約を結ぶ場合は期間の上限が定められており、土地は5年、建物は3年を超えられません。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
自分の共有持分を売却するとどうなるのか|買主が共有者になり売主は権利と負担から離脱する
売却すると、買主が持分割合をそのまま引き継いで共有者になり、売主は権利からも負担からも離脱します。
他の共有者の持分はそのままです。
固定資産税や管理費の負担義務も原則として消えます。
大きく変わるのは、共有者の顔ぶれとお金の負担、そして人間関係です。
買主が持分割合をそのまま引き継いで新しい共有者になる
売買が成立して持分移転登記を終えると、登記簿の名義が売主から買主へ書き換わります。
買主が引き継ぐのは持分割合だけでなく、共有者としての権利一式です。
具体的には、買主も不動産全体を使用できる立場になります。
共有状態の解消を他の共有者に求める権利である共有物分割請求権も引き継ぐため、いつでも「共有状態を解消したい」と言い出せる立場になります。
買主が共有持分の買取業者である場合、目的の多くは残りの持分の取得です。
1つの持分だけを保有していても収益化の手段が限られるため、他の共有者と交渉して全体の所有権をまとめ、通常の不動産として売却する道筋を描いています。
売主が離脱したあと、買主との交渉の相手になるのは残った共有者です。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
売却代金は全額が自分のものになり分配義務はない
持分は売主自身の財産であるため、売却代金を他の共有者へ分ける法的義務はありません。
誰にいくらで売るかも売主が決められます。
持分だけを売る場合は、共有者全員で不動産全体を売却した場合と対照的です。
これに対し、全体売却では代金を持分割合に応じて分配します。
たとえば、3,000万円で売れた不動産を3人が3分の1ずつ共有していたなら、各自が1,000万円ずつ受け取る計算です。
持分だけの売却では、代金の分配は発生しません。
ただし、共有者どうしの売買は価格の自由度が高い一方、値付けには税務上の縛りがある点を覚えておいてください。
親族間で相場を大きく下回る金額に設定すると、時価との差額が贈与とみなされ、買主に贈与税が課される場合があります。
身内に譲るときほど、根拠のある価格を付けておくべきです。
固定資産税や管理費の負担義務は買主に移る
売却後の固定資産税と管理費は、新しい共有者である買主が負担します。
維持コストから抜けられる点は、空き家を抱えている人にとって売却のメリットです。
固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者に対して課税されます。
年の途中で売却した場合、その年の納税通知書は売主に届くため、実務上は引き渡し日を基準に日割りで精算し、買主の負担分を決済時に受け取る取り扱いが一般的です。
なお、精算の方法は法律で決まっているわけではないため、売買契約書に明記してください。
もう1つ知っておきたいのが連帯納税義務です。
共有物にかかる税金は、共有者が連帯して納めます。
納税者が連帯して納付する義務を負う
【引用元】地方税法|e-Gov 法令検索
つまり共有している間は、他の共有者が滞納すれば自分に請求が及ぶ可能性がある、ということです。
売却して共有関係から抜ければ、納税や管理費の負担も手放せます。
【参考】地方税法(e-Gov 法令検索)
住宅ローンが残っている持分は原則として売却できない
抵当権とは、住宅ローンなどの担保として不動産に設定される権利です。
抵当権が設定されている不動産の持分を、金融機関の承諾なしに売却するのは現実的ではありません。
離婚に伴って持分を手放したい人が最初にぶつかる壁がここです。
抵当権は持分ではなく不動産全体に及びます。
自分の持分だけを売っても抵当権は消えないため、買主は「ローンが返済されなければ競売にかけられる不動産の持分」を引き受けることになります。
抵当権が付いたままの持分に買い手を見つけるのは困難です。
そのため、ペアローンや連帯債務で借り入れている場合は、残債を完済するか、金融機関から承諾を得る必要があります。
しかし、金融機関は債務者の変更や担保の状態が変わることを嫌うため、事前相談なしに話を進めても認められないのが通常です。
売却代金で完済できない場合は、単独名義のローンへ借り換えて相手の持分を買い取る方法や、金融機関の同意を得て市場で売る任意売却を検討します。
どちらも金融機関との交渉が前提になるため、早い段階で相談を始めてください。
他の共有者との関係が悪化し買主との交渉に巻き込まれることがある
法的な責任は残らない一方で、無断で売却したことをきっかけに親族関係が壊れる例は少なくありません。
典型的な流れは以下のとおりです。
まず売主が業者に持分を売ります。
次に業者が残りの共有者へ「持分を売ってほしい」「こちらの持分を買い取ってほしい」と交渉を始めます。
さらに交渉を受けた共有者が、売主に「なぜ黙って売ったのか」と詰め寄る流れです。
売主に説明義務はないとはいえ、感情の問題として矛先が向きます。
実際、空き家になった実家を兄弟で共有し、資金が必要になった一方が売り急いだ結果、もう一方が見知らぬ業者との交渉を強いられるというトラブルは少なくありません。
売却する前にひと言伝えておくだけでも、摩擦の多くを避けることが可能です。
しかも、他の共有者が買い取ってくれるなら手取りも増えます。
他の共有者に共有持分を勝手に売却されるとどうなるのか|第三者が共有者になるが直ちに退去は求められない

見知らぬ第三者が共有者になりますが、いま住んでいる人が直ちに退去を求められるわけではありません。
なぜなら、新しい共有者にも、居住者を一方的に追い出す権利はないからです。
放置すれば訴訟や金銭請求へ発展します。
新しい共有者の登場から訴訟・費用分担まで、影響は広い範囲に及びます。
影響1|見知らぬ第三者や買取業者が新しい共有者として登記される
登記簿上の共有者が親族から第三者へ変わり、不動産の意思決定に他人が加わります。
まず確認すべきは、誰が何割の持分を取得したのかという事実です。
法務局の窓口、郵送、あるいは登記・供託オンライン申請システムで登記事項証明書を取得すれば、現在の共有者と持分割合がわかります。
なお、手数料は請求方法によって異なりますが、いずれの方法でも本人以外が取得でき、他の共有者の同意も要りません。
名義が変わった後、賃貸に出す、大規模なリフォームをするといった判断を左右するのは新しい共有者の意向です。
賃貸は持分価格の過半数、建て替えは全員の同意が必要になるため、相手の持分割合によっては単独では何も決められない状況になり得ます。
買取業者が持分を取得した場合、狙いは残りの持分をまとめて取得し、不動産全体として売却することにあります。
売却できなければ、業者は共有物分割請求によって現金化する道を選ぶのが典型です。
相手の狙いが全体売却にあると分かれば、買い戻しや全体売却の交渉といった選択肢を落ち着いて検討できます。
影響2|持分の買い取りや売却を持ちかけられる
新しい共有者から「あなたの持分を売ってほしい」または「こちらの持分を買い取ってほしい」という交渉を受ける可能性があります。
連絡は電話、書面、訪問のいずれの形でも来ます。
提示される内容は、買い取り価格の提案の場合もあれば、共有状態の解消に向けた協議の申し入れの場合もあるなどさまざまです。
交渉に応じる法的義務はありません。
ただし無視し続けると、相手は共有物分割請求訴訟という次の手段に進む可能性があります。
勤務時間中や夜間の連絡が続いて負担になっている場合は、「以後は書面でお願いします」と伝え、買主とのやり取りを記録に残る形へ切り替えるのも有効です。
連絡の頻度や時間帯そのものに悩んでいるなら、消費生活センターの消費者ホットライン(188)へ相談する方法もあります。
影響3|共有物分割請求訴訟を起こされ競売にかけられる
共有者は誰でも、いつでも共有物の分割を請求できます。
【引用元】民法|e-Gov 法令検索
共有者間で5年以内は分割しないと約束(不分割特約)している場合を除き、請求そのものを拒む手立てはありません。
協議が調わない、あるいは協議自体ができないときは、裁判所に分割を請求できます。
裁判所が命じられる分割方法は次の2つです。
- 共有物そのものを分ける現物分割
- 誰か1人が不動産を取得して他の共有者へ代償金を支払う賠償分割
そして、いずれの方法でも分割できないとき、または分割で価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所が競売を命じます。
競売では市場価格を下回る金額で落札されることが多く、いまの家に住み続けたい人には避けたい結末です。
住み続けたいなら、訴訟のなかで賠償分割を主張し、自分が他の共有者の持分を取得する形を目指します。
代償金を用意できると示す必要があるため、資金の準備も並行して進めてください。
競売を避けて住み続けたい希望があるなら、訴えられる前の段階で弁護士に相談し、賠償分割を主張できる資金計画を一緒に立ててもらってください。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
影響4|住み続けていると賃料相当額を請求される
その不動産に住んでいる共有者は、自分の持分を超える部分について、他の共有者へ使用の対価を支払う義務を負います。
共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う
【引用元】民法|e-Gov 法令検索
また、使用料の金額は近隣の同種物件の賃料相当額に請求する側の持分割合を掛けた額が基準になります。
たとえば、賃料相当額が月12万円の物件を2分の1ずつ共有し、一方が住んでいるなら、もう一方は月6万円を請求できる計算です。
使用料を過去にさかのぼった分も、法律上の理由なく得た利益の返還を求める不当利得返還請求として請求される場合があります。
共有者間で無償使用の合意があれば、支払義務は生じません。
ただし親族間では明示の合意がないまま使用が続いていることが多く、争点になりやすい部分です。
請求を受けたら、過去の合意の有無や実際の使用状況を示す資料を集めておくと、交渉で不利になりにくくなります。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
影響5|敷地や建物に立ち入られ管理費の分担も求められる
新しい共有者にも不動産を使用する権利があるため、敷地への立ち入りを一律に拒むことはできません。
共有者は持分の割合にかかわらず不動産の全部を使えるため、「あなたは他人だから入るな」という主張は通りません。
実際に問題になりやすいのは費用の分担です。
また、各共有者は持分に応じて管理の費用を負担します。
修繕が必要になっても新しい共有者が支払いを拒めば、当面は他の共有者が立て替えることになります。
ただし、支払われないまま1年が過ぎた場合には対抗手段があります。
共有者が一年以内に前項の義務を履行しないときは、他の共有者は、相当の償金を支払ってその者の持分を取得することができる
【引用元】民法|e-Gov 法令検索
さらに、固定資産税の滞納も見過ごせません。
共有物の徴収金は連帯納付義務の対象であるため、新しい共有者が納めなければ、自治体が他の共有者に請求できる仕組みです。
滞納が続けば差し押さえに進む可能性もあります。
滞納分の請求や管理費の立て替えが続くようなら、共有関係の解消も含めた対応を弁護士に相談してください。
【参考】民法(e-Gov 法令検索)
共有持分を勝手に売却された場合の対処法5つ
有効に成立した売買を、後から一方的に無効にすることはできません。
取れる手は5つです。
住み続けたいのか、手放したいのか、急いで現金化したいのかによって選ぶべき対処法が変わります。
| 希望 | 適した対処法 | 必要な同意 | 目安期間 |
|---|---|---|---|
| 住み続けたい | 売却された持分を買い戻す/共有物分割請求訴訟で賠償分割を求める | 買い戻しは相手の合意が必要/訴訟は不要 | 交渉は数ヵ月/訴訟は1年以上 |
| 手放したい | 新しい共有者と交渉して不動産全体を売却する | 共有者全員の同意 | 3ヵ月〜6ヵ月 |
| 急いで現金化したい | 自分の持分も売却して共有関係から抜ける | 不要 | 1ヵ月前後 |
対処法1|新しい共有者と交渉して不動産全体を売却する
全員の合意が取れれば市場価格で売却でき、手取りが大きくなりやすい方法です。
共有関係も解消できます。
買取業者が新しい共有者になっている場合、業者の目的は売却で利益を得ることにある場合が多く、全体売却の提案に応じる余地があります。
なぜなら、個別の持分を細々と保有し続けるより、全体をまとめて売却したほうが業者にとっても利益が出やすいからです。
全体売却を進めるにあたっては、売却価格と代金の分配割合を書面で確定させてください。
口頭の合意だけでは、決済の直前に条件を変更されるおそれがあります。
そのため、売買契約書とは別に、共有者間の合意書を作成しておくと安全です。
交渉が難航する場合は、共有不動産の紛争に慣れた弁護士を間に入れると進みやすくなります。
対処法2|売却された持分を自分が買い戻す
持分を買い戻せば単独名義に近づき、第三者を共有関係から外せます。
いまの家に住み続けたい人にとって、有力な方法です。
ただし、買主は売却で利益を得る前提で取得しているため、買い戻し価格は買主の取得価格を上回るのが通常です。
そのため、相手の言い値をそのまま受け入れるのではなく、市場価格と持分割合から算出した金額を根拠に交渉してください。
資金は自己資金のほか、不動産担保ローンで調達する選択肢があります。
買い戻し後は単独名義になるため、担保としての評価も上がるのが利点です。
相手が過大な金額を要求して合意に至らない場合は、共有物分割請求訴訟のなかで賠償分割を求める道が残されています。
買い戻し価格の妥当性や訴訟での見通しは、共有不動産の紛争に慣れた弁護士に相談すると判断しやすくなります。
対処法3|自分の持分も売却して共有関係から抜ける
新しい共有者と関わりたくないのであれば、自分の持分も売却して現金化するのが早い解決です。
相手の同意は必要ありません。
売却先としては、新しい共有者となった業者がそのまま買い取るケースが多く見られます。
なぜなら、業者にとっては全体の取得に近づくため、買い取る動機があるからです。
ただし、1社の提示額だけで判断するのは避けてください。
共有持分は評価の幅が大きく、業者によって数百万円単位の差が出ることがあります。
そのため、複数社に査定を依頼し、金額とその根拠を比べたうえで決めましょう。
売却が完了すれば、固定資産税の連帯納付義務や管理費の分担からも離脱できます。
空き家の管理に労力を割いていた人にとっては、金銭以外の負担も軽くなります。
対処法4|共有物分割請求訴訟を自分から申し立てる
相手からの提訴を待つのではなく、自分から申し立てたほうが進行のペースを握りやすくなります。
なぜなら、分割方法について先に主張を立てられるためです。
住み続けたいのであれば、賠償分割(自分が他の共有者の持分を取得し、代償金を支払う方法)を求めます。
代償金を支払う資金力があることを示せれば、競売を回避できる可能性が高まります。
まず、共有物分割の手続きの起点は共有者間の協議です。
話し合いで決まらない場合は、裁判所の手続きに移ります。
協議が調わない、または協議自体ができないときに、不動産の所在地を管轄する裁判所へ訴訟を提起します。
判決までの期間は事案によりますが、1年以上かかることも珍しくない長丁場です。
弁護士費用は事務所ごとに設定が異なるため、着手金と報酬金の金額は依頼前に見積もりで確認してください。
さらに、不動産の価格が争点になると、不動産鑑定士による鑑定が必要になり、鑑定費用も別途かかります。
訴訟に進む前に、交渉で決着させる余地がないかを検討してください。
申し立てるかどうかの判断も含めて、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
対処法5|不動産全体を無断で売られた場合は登記の抹消や損害賠償を請求する
対処法4までは「他の共有者が自分の持分を売った」ケースの話です。
これに対して「他の共有者があなたの持分まで含めて不動産全体を売った」場合は、まったく別の対応になります。
他の共有者には、自分の持分を処分する権限がないためです。
つまり、自分の持分は買主へ移転していません。
登記の上では全体が買主名義になっていても、実体としてはあなたの持分が残っている状態です。
無断で登記が移されている場合は、自分の持分を侵している状態をやめるよう求める妨害排除請求として、真実と異なる登記の更正登記や抹消登記を求められます。
買主が登記名義人であっても、無権利者からの譲渡である以上、自分の持分について買主は対抗できない立場です。
売買契約書の署名を偽造されたり、実印や権利証を無断で持ち出されたりしていた場合は、不法行為に基づく損害賠償請求も検討できます。
刑事事件に該当する可能性もあるため、証拠を保全したうえで弁護士に相談してください。
【参考】民法(e-Gov 法令検索)
共有持分の売却相場は売却先で変わる|共有者なら市場価格×持分割合、業者ならその2分の1〜3分の1
売却先によって手取りは大きく変わります。
他の共有者に売る場合は市場価格に持分割合を掛けた金額が目安になるのに対し、第三者や買取業者に売る場合はその2分の1から3分の1程度まで下がるのが一般的です。
たとえば、市場価格3,000万円の不動産を2分の1ずつ共有している前提で比べると、次のようになります。
| 売却先 | 相場の目安 | 市場価格3,000万円・持分2分の1の場合 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 他の共有者 | 市場価格×持分割合 | 約1,500万円 | 価格が割り引かれにくい/共有関係が単純になる | 相手に買い取る資力がないと成立しない |
| 第三者・買取業者 | 市場価格×持分割合×2分の1〜3分の1 | 約500万円〜750万円 | 相手の同意が不要/短期間で現金化できる | 手取りが大きく減る/他の共有者との関係が悪化しやすい |
| 共有者全員で全体を売却 | 市場価格×持分割合 | 約1,500万円 | 通常の不動産として市場で売れる/共有が解消する | 共有者全員の同意と手続きへの関与が必要 |
価格が下がる理由は、持分だけを買っても、買主は不動産を単独で使うことも、全体を売ることもできない点です。
実用性が乏しい以上、買主がリスクを引き受ける対価として価格が割り引かれます。
なお、2分の1〜3分の1という水準は取引実務で用いられている目安であり、価格を保証するものではない点に注意してください。
物件の立地や持分割合、他の共有者との関係によって上下します。
そのため、実際の金額は複数社の査定で確認してください。
市場価格そのものは、国土交通省の不動産取引価格情報検索で近隣の成約事例を調べると把握しやすくなります。
【参考】不動産情報ライブラリ|国土交通省
他の共有者に売る場合は市場価格×持分割合が目安になる
他の共有者への売却は、価格が割り引かれにくい取引です。
なぜなら、買主である共有者にとっては、持分を買い足すことで単独所有に近づき、不動産を自由に扱えるようになるためです。
たとえば、市場価格3,000万円の不動産で持分が2分の1であれば、1,500万円前後が目安になります。
持分3分の1なら1,000万円前後です。
そのため、第三者への売却で生じる割引が発生しにくい分、手取りは大きくなります。
価格交渉では、まず不動産会社の査定書などで市場価格の根拠を示し、市場価格に持分割合を掛けた金額を最初に提示してください。
根拠を示さずに金額だけを伝えると、身内であっても「高すぎる」「安すぎる」の水掛け論になりがちです。
なお、親族間の売買では、価格の妥当性を説明できる資料も残しておいてください。
不動産会社の査定書や、国土交通省の不動産取引価格情報検索で調べた近隣の成約事例を保管しておけば、後から税務上の問題を指摘されたときの根拠になります。
第三者や買取業者に売る場合は市場価格×持分割合の2分の1〜3分の1が目安になる
第三者や買取業者への売却では、市場価格に持分割合を掛けた金額の2分の1から3分の1程度が目安になります。
たとえば、市場価格3,000万円の不動産で持分2分の1なら、500万円から750万円程度という水準です。
減額される理由は買主が負うリスクにあります。
買主は取得した持分だけでは不動産を自由に使えず、他の共有者と交渉して全体をまとめるか、共有物分割請求という法的手続きを踏まなければ収益化できません。
そのため、交渉が不調に終わる可能性も織り込んだうえでの価格設定です。
その代わり、他の共有者の同意を得る必要がなく、短期間で現金に換えられます。
一方で、共有関係から抜けられる点も、話し合いが行き詰まっている人にとっては選びやすい理由になります。
業者ごとに提示額の差が大きい点には、くれぐれも注意してください。
なぜなら、同じ持分でも、買い取る業者が再販先や売却までの道筋をどこまで具体的に描けるかによって評価が変わるためです。
1社の査定で判断せず、複数社に依頼してください。
共有者全員で不動産全体を売る場合は手取りが大きくなりやすい
共有者全員が合意して不動産全体を売却すれば、通常の不動産と同じ市場価格で取引できます。
持分売却で生じる割引がないため、手取りは大きくなりやすい方法です。
たとえば、市場価格3,000万円の不動産を3人が3分の1ずつ共有していたなら、諸費用を差し引く前で各自1,000万円ずつを受け取る計算になります。
持分だけを業者に売った場合と比べて、手取りが2倍から3倍に達するケースもあるほどです。
手取りを比べるときは、売却価格そのものではなく、仲介手数料や登記費用を差し引いた金額で見比べてください。
全体売却では仲介手数料が発生する場合が多く、持分を業者へ直接売る場合とは費用の構造が異なります。
売却代金は持分割合に応じて分配するのが原則で、持分2分の1なら売却価格の半分が取り分の目安になります。
費用を差し引いた後の手取りが持分売却より大きくなるかどうかを、査定額をもとに事前に試算しておいてください。
共有持分を売却する流れと必要書類
査定の依頼から引き渡しまでは、買取なら1ヵ月前後、仲介なら3ヵ月以上が目安です。
売却で利益(譲渡益)が出た年は、翌年の確定申告まで含めて考えてください。
本章では、手順・必要書類・期間の順に確認します。
共有持分を売却する手順は5ステップに分かれる
売却は次の順で進みます。
- 他の共有者へ売却の意思を伝え、買い取りを打診する(1週間〜1ヵ月)。法的な義務ではありませんが、高く売れる相手に先に声をかけることになるため、金銭面でもメリットがあります。
- 複数社に査定を依頼する(1週間〜2週間)。共有持分を扱った実績のある会社を選び、金額とその根拠を比較します。
- 売買契約を締結する(1週間程度)。価格、引き渡し日、固定資産税の精算方法、契約不適合責任の取り扱いを確認します。
- 決済と持分移転登記をおこなう(1日)。代金の受領と同時に、司法書士が登記を申請します。
- 譲渡益が出たら確定申告をする(翌年2月16日〜3月15日)。3,000万円の特別控除などの特例を使う場合も申告が必要です。
売却に必要な書類は本人確認書類と登記関係書類が中心になる
準備する書類は、登記識別情報(権利証)・印鑑登録証明書・実印・本人確認書類・固定資産評価証明書が基本の組み合わせです。
| 書類名 | 取得先 | 有効期限の目安 |
|---|---|---|
| 登記識別情報・権利証 | 取得済み・登記時に交付 | なし |
| 印鑑登録証明書 | 市区町村役場 | 発行後3ヵ月以内 |
| 住民票 | 市区町村役場 | 発行後3ヵ月以内 |
| 本人確認書類・運転免許証やマイナンバーカード | 本人所持 | 有効期限内のもの |
| 固定資産評価証明書 | 市区町村役場・東京23区は都税事務所 | 最新年度のもの |
| 土地測量図・境界確認書 | 取得済み、または土地家屋調査士に依頼 | なし |
また、土地を含む売買では、測量図や境界確認書を求められることがあります。
測量図や境界確認書が手元にない場合は測量から始めることになり、数週間から数ヵ月を要します。
なお、必要な書類は、単独名義の不動産を売るときとほぼ同じです。
持分割合を確認できる登記事項証明書だけは、必ず用意してください。
他の共有者の同意書や印鑑証明書は不要で、そろえるのは売主本人の分だけです。
売主が登記識別情報を紛失していても、売却は可能です。
司法書士が本人確認情報を作成して提供する方法や、事前通知制度を使う方法があります。
ただし追加の費用と日数がかかるため、早めに司法書士へ相談してください。
売却完了までの期間は買取なら1ヵ月前後、仲介なら3ヵ月以上かかる
買取業者への売却であれば、査定から決済まで1ヵ月前後で完了するのが一般的です。
なぜなら、買主がすでに確定しているため、買い手を探す期間が不要だからです。
一方、仲介での売却は3ヵ月以上を見込んでください。
共有持分は一般の買主が敬遠しやすく、購入希望者が現れるまでの期間が読みにくいという事情があります。
そのため、募集を続けても成約に至らず、結局は買取に切り替えるケースもあります。
また、売却までの期間を左右するのは他の共有者との協議、必要書類の準備、抵当権が付いている場合の金融機関との調整です。
とくに抵当権の抹消が絡むと、金融機関内部の審査に時間がかかります。
忘れてはならないのが売却後の税金の手続きです。
確定申告は、売却した年の翌年2月16日から3月15日までにおこないます。
譲渡益が出ていなくても、特例の適用を受けるには申告が必要です。
共有持分の売却にかかる税金・費用
譲渡益が出れば譲渡所得税と住民税がかかり、登記費用や仲介手数料も別途必要になります。
所有期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わるため、まず取得時期を確認してください。
個別の課税関係は税務署または税理士に確認してください。
主な税金・費用は次のとおりです。
| 項目 | 金額の目安 | 支払先 | 支払うタイミング |
|---|---|---|---|
| 譲渡所得税・住民税 | 長期は譲渡所得×20.315%/短期は39.63% | 税務署・市区町村 | 売却した年の翌年に確定申告 |
| 登録免許税 | 固定資産税評価額×持分割合×2% | 法務局 | 登記申請時 |
| 印紙税 | 契約金額に応じた額・軽減措置あり | 売買契約書に貼付 | 契約締結時 |
| 司法書士報酬 | 数万円程度 | 司法書士 | 登記申請時 |
| 仲介手数料 | 400万円超なら売買価格×3%+6万円+消費税が上限 | 不動産会社 | 契約時・決済時 |
譲渡所得税と住民税は所有期間5年超なら20.315%になる
税金がかかる対象は、譲渡所得(売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた金額)です。
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得となり、税率は20.315%で済みます。
内訳は所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%です。
所有期間が5年以下なら短期譲渡所得となり、税率は39.63%まで上がります。
短期の内訳は所得税30%、住民税9%、復興特別所得税0.63%です。
同じ譲渡益でも税額は2倍近く変わるため、まず取得時期を確認してください。
相続で取得した持分は、亡くなった人の取得時期と取得費をそのまま引き継ぎます。
たとえば、親が40年前に購入した実家なら、相続から3年しか経っていなくても長期譲渡所得として扱われます。
また、取得費が分からないときは、譲渡価額の5%を概算取得費とする計算が可能です。
実際の取得費が5%相当を上回る場合は、概算取得費で計算すると差の分だけ税負担が重くなります。
売買契約書や領収書が残っていないか探してください。
3,000万円特別控除は共有者ごとに適用できる
居住用財産を売却した場合の3,000万円の特別控除は、共有者それぞれに適用されます。
控除額の上限は、共有者1人あたりで判定します。
共有者全員で3,000万円ではありません。
この特例の適用を受けることができる共有者1人につき最高3,000万円です
【引用元】No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁
たとえば、夫婦で2分の1ずつ共有していた自宅を売却し、双方が要件を満たすなら、合計で最高6,000万円まで控除できる計算になります。
所有期間の長短を問わず適用できる特例です。
注意点は、住んでいない共有者の扱いです。
家屋は共有でなく敷地だけを共有している場合、家屋の所有者以外の人は原則として特例の適用を受けられません。
実家を相続したものの自分は別居していたという場合は、3,000万円特別控除を前提に手取りを計算しないでください。
特例の適用を受けるには確定申告が必要です。
控除の結果として納税額がゼロになる場合でも、申告しなければ適用されません。
【参考】No.3308 共有のマイホームを売ったとき(国税庁)
登録免許税や印紙税などの諸費用もかかる
税金以外にも、登記と契約に伴う実費が発生します。
手取りの見積もりでは、実費分を差し引いてください。
登録免許税とは、登記をするときに納める税金です。
持分移転登記の際に納めます。
まず登録免許税は、税率2%、課税標準は固定資産税評価額に持分割合を掛けた額です。
たとえば、評価額2,000万円の土地の持分2分の1なら、2,000万円×2分の1×2%=20万円です。
土地の売買には、期限付きで税率を1.5%へ引き下げる軽減措置があります。
次に印紙税とは、売買契約書に貼る収入印紙の代金です。
契約書に貼って納めます。
契約金額に応じて額が決まり、不動産の譲渡に関する契約書には軽減措置があります。
たとえば、契約書を2通作るなら、それぞれに印紙が必要です。
最後に仲介手数料の上限は、国土交通大臣の告示で定められています。
売買価格が800万円を超えるなら、売買価格×3%+6万円に消費税を加えた額が上限です。
買取業者へ直接売却するなら仲介は入らないため、仲介手数料は発生しません。
著しく安い価格で売ると贈与税がかかることがある
時価より著しく低い価格で持分を譲渡すると、時価との差額が贈与とみなされ、買主に贈与税が課される場合があります。
なぜなら、相続税法に次の定めがあるためです。
著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合においては、当該財産の譲渡があつた時において、当該財産の譲渡を受けた者が、その対価と当該譲渡があつた時における当該財産の時価との差額に相当する金額を当該財産を譲渡した者から贈与により取得したものとみなす
【引用元】相続税法|e-Gov 法令検索
たとえば時価1,500万円の持分を兄が弟に300万円で譲ると、差額の1,200万円が贈与とみなされ、弟に贈与税が課される可能性があります。
税務署が何をもって「著しく低い」とするかは個別に判断されるため、明確な基準線はないものと考えてください。
そのため、価格の合理性を裏づける資料が重要になります。
不動産会社の査定書を取得し、査定額を踏まえて価格を決めた経緯を残しておいてください。
実際の売買が査定額から大きく離れるときは、離れた理由も併せて記録しておくと説明しやすくなります。
【参考】No.7191 登録免許税の税額表(国税庁)/所得税法(e-Gov 法令検索)/相続税法(e-Gov 法令検索)/宅地建物取引業法(e-Gov 法令検索)
共有持分の売却を含む共有状態の解消方法6つと選び方

持分の売却は選択肢の1つにすぎません。
状況によっては、買い取り、全体売却、分割請求のほうが有利になります。
判断の軸は「いまの不動産に住み続けたいか」と「現金化を急ぐか」の2つです。
| 方法 | 向いている状況 | 必要な同意 | 手取りの目安 | 期間の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 他の共有者へ売る | 相手に買い取る資力がある | 相手の合意 | 市場価格×持分割合 | 1ヵ月〜3ヵ月 |
| 他の共有者から買い取る | その不動産に住み続けたい | 相手の合意 | 支出・資金が必要 | 1ヵ月〜3ヵ月 |
| 全員で全体を売却する | 全員が売却に賛成している | 共有者全員 | 市場価格×持分割合 | 3ヵ月〜6ヵ月 |
| 分筆して単独所有にする | 対象が土地で、分けても価値が保てる | 共有者全員 | 分割後の土地の価値 | 3ヵ月〜6ヵ月 |
| 持分を放棄する | 対価がなくても手放したい | 登記に他の共有者の協力 | なし | 1ヵ月〜数ヵ月 |
| 共有物分割請求をする | 話し合いが成立しない | 不要 | 分割方法による | 1年以上 |
住み続けたいなら他の共有者からの買い取りを、現金化を急ぐなら持分の売却を、全員の足並みが揃うなら全体売却を軸に検討してください。
自分のケースでどの方法が現実的かは、物件の種類と持分割合、他の共有者との関係によって変わります。
ベンナビ不動産売却では、共有持分を含む訳あり不動産の無料査定を受け付けています。
権利関係が複雑な物件は、査定と並行して弁護士や司法書士への相談も検討してください。
方法1|他の共有者に自分の持分を売る
手取りが大きくなりやすく、共有関係も単純になるため、最初に検討したい方法です。
買主となる共有者にとっても、持分を買い足して単独所有に近づける利点があります。
価格の基準は、市場価格に持分割合を掛けた金額です。
第三者への売却で生じる割引がない分、同じ持分でも受け取る金額が変わります。
ただし、制約になるのは相手の資金力です。
たとえば、実家を相続した兄弟のように双方に現金の余裕がない場合、買い取りは選べません。
相手に買う意思はあるが一括では難しいという状況なら、分割払いを検討する余地があります。
分割払いや代償金の支払時期を取り決めるなら、売買契約書に記載してください。
あわせて、支払いが滞ったときの扱い(期限の利益の喪失、遅延損害金)まで定めておくと、後の紛争を防げます。
方法2|他の共有者の持分を買い取って単独名義にする
他の共有者の持分を買い取る方法は、不動産を手元に残したい人に適しています。
単独名義になれば、売却も賃貸も建て替えも自分の判断だけで実行できます。
買い取りに必要になるのは、買い取り資金と持分移転登記の手続きです。
登記は司法書士に依頼するのが一般的で、登録免許税と報酬が発生します。
さらに、単独名義にしたうえで市場価格で売却すれば、持分のまま売るより手取りは増えます。
「今は住み続けたいが、将来は売る可能性がある」という場合でも、先に共有を解消しておく判断は合理的です。
なお、資金が足りないときは、不動産担保ローンでの調達も検討できます。
買い取り後は担保としての評価が上がるため、条件が改善する可能性もあります。
金融機関に相談する際は、買い取りの計画を具体的に示してください。
方法3|共有者全員で不動産全体を売却する
共有者全員が納得しているなら、全体売却は手取りが大きく、関係も円満に終わりやすい方法です。
共有が解消されるため、後に残る問題もありません。
全体を売却するには、共有者全員の同意が必要です。
そのため、売買契約にも全員が当事者として関わり、署名押印と印鑑証明書を全員分そろえます。
遠方に住んでいる共有者がいる場合は、代表者に委任状を出して手続きを一本化する方法が使われます。
委任の範囲を明確に書いておかないと、後から「委任した範囲を超えている」という争いが生じるため、記載は具体的にしてください。
また、売却代金の分配は持分割合に応じておこなうのが原則です。
仲介手数料や登記費用をどう割り振るかも、事前に決めて書面に残してください。
共有者全員が売却に賛成しているなら、全体売却が金銭面でも手続き面でも負担が軽く済みます。
共有者の1人でも売却に消極的な場合は、理由を確認したうえで、持分の買い取りや分割請求といった別の道を検討することになります。
方法4|土地を分筆してそれぞれ単独所有にする
土地であれば、物理的に分けて各自の単独所有にできます。
共有を解消しつつ不動産も手放さずに済む方法ですが、分けた結果として価値が下がることがあります。
土地を分筆するには、分筆登記が必要です。
登記の前に、土地家屋調査士による測量と境界確定をおこないます。
境界確定には隣地所有者の立ち会いが必要になるため、数ヵ月かかることも珍しくありません。
費用は数十万円が目安です。
ただし、分筆は建物には使えません。
建物を物理的に切り分けることはできないため、土地と建物の両方を共有している場合、分筆だけでは共有を解消できません。
接道条件とは、建物の敷地が幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないという建築基準法上の要件です。
分筆によって接道条件を満たさなくなると、分筆後の土地には建物を建てられなくなります。
分け方によっては再建築不可の土地が生まれるため、事前に条件を確認してください。
【参考】建築基準法|e-Gov 法令検索
方法5|共有持分を放棄する
対価を受け取れなくてもよいから手放したい、という場合の方法です。
共有者の1人が持分を放棄すると、放棄した持分は他の共有者のものになります。
ただし、放棄の意思表示だけでは登記が動きません。
持分移転登記は放棄した人と他の共有者の共同申請でおこなうため、他の共有者が協力を拒めば登記上は共有のままです。
相手が協力しないときは、登記を引き取るよう求める登記引取請求訴訟が必要になります。
税金の面で確認すべきなのが、みなし贈与です。
放棄によって持分を取得した他の共有者は、対価を支払わずに利益を受けたことになるため、みなし贈与として贈与税が課される可能性があります。
つまり放棄は、自分は身軽になる一方で、相手に税負担が生じうる方法です。
他の共有者に事前に説明せずに進めると、新たなトラブルの火種になります。
放棄を選ぶなら、贈与税の可能性も含めて事前に相手へ説明し、登記への協力を取り付けてから進めてください。
方法6|共有物分割請求をする
話し合いで決着しないときの手段です。
まず共有者間で協議し、調わない場合や協議自体ができない場合に、裁判所へ分割を請求します。
裁判所が命じる分割方法は次の3つです。
- 共有物そのものを分ける現物分割
- 1人が取得して他の共有者へ代償金を支払う賠償分割
- どちらもできないときの競売
ただし、どの方法になるかは裁判所の判断であり、申立人の希望どおりになるとは限りません。
期間は1年以上を見込んでください。
売る側から申し立てる場合は、希望する分割方法と代償金の資金計画を先に固めておくと主張が通りやすくなります。
申し立ての前に他の共有者へ買い取りや全体売却を打診しておくことも、訴訟のなかで賠償分割へ話を戻す材料になります。
弁護士費用や不動産鑑定の費用は、依頼前に見積もりで確認してください。
とくに競売による分割になると、落札価格が市場価格を下回ることが多く、共有者全員にとって手取りが減ります。
訴訟は最後の手段と位置づけ、まずは交渉や第三者を介した協議を試してください。
【参考】民法(e-Gov 法令検索)/相続税法(e-Gov 法令検索)/建築基準法(e-Gov 法令検索)
連絡が取れない共有者がいる場合に共有持分の売却・取得を進める民法の手続き
共有者の1人と連絡が取れないために手続きが止まっているなら、裁判所を使う道があります。
2023年4月から、所在のわからない共有者の持分を裁判所の決定で取得したり譲渡したりできる仕組みが始まりました。
使えるのは、持分の取得・第三者への譲渡・管理の決定の3つです。
いずれも裁判所への申立てが必要になるため、弁護士または司法書士に依頼して進めるのが現実的です。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
所在等不明共有者の持分を取得する
裁判所の決定を得て、所在が分からない共有者の持分を取得できる制度です。
他の共有者が誰か分からない、またはその所在が分からないときに、裁判所が請求した共有者へその持分を取得させる裁判をします。
制度の対象は不動産に限られます。
持分を取得する裁判に設けられた制限は1つです。
取得を求める持分が相続財産に属し、共同相続人間で遺産分割をすべき場合は、相続開始から10年を経過していないと裁判ができません。
相続が発生して間もない共有には使えないということです。
手続きは、裁判所が申立てを受けて公告をおこない、異議の届出を待つ形で進みます。
公告期間は3ヵ月を下れないため、申立てから決定まで数ヵ月かかる計算です。
また裁判所は、申立人に対して、所在等不明共有者のために裁判所が定める額の金銭を指定の供託所へ供託するよう命じます。
無償で持分を取得できる制度ではない点に注意してください。
所在等不明共有者の持分を含めて第三者に譲渡する
不動産全体を売りたいが1人と連絡が取れない、という状況に直接効く制度です。
裁判所は、買主となる特定の相手に対して、所在等不明共有者の持分を譲渡する権限を与えられます。
ただし所在等不明共有者以外の全員が同じ相手へ持分の全部を譲渡すること、が条件になります。
つまり他の共有者全員が同じ買主へ売却することが前提の制度です。
そのため、一部の共有者だけが売る場面には使えません。
譲渡の権限には期間の制限もあります。
裁判の効力が生じた後2ヵ月以内に譲渡の効力が生じないときは、裁判自体が失効する決まりです。
裁判所が期間を伸長できる余地はあるものの、決定を得たら速やかに売買を実行しなければなりません。
譲渡が実行されると、所在等不明共有者は、譲渡をした共有者に対して、不動産の時価相当額を持分に応じて割り振った額の支払を請求できます。
しかし、売却代金のうち相当額は、所在等不明共有者のために手元へ残しておくべきお金です。
賛否を明らかにしない共有者を除いて管理を決める
連絡は取れるものの返事をしない共有者がいる場合の制度です。
期限を切って賛否を明らかにするよう求めても回答がないとき、裁判所はその共有者を除いた持分価格の過半数で管理に関する事項を決められる旨の裁判をします。
なお、対象は「管理に関する事項」です。
賃貸借契約の締結や管理者の選任のほか、形状または効用の著しい変更を伴わない軽微な変更も、管理に関する事項に含まれます。
屋根のふき替えや外壁の塗り替えといった工事が典型です。
もっとも、決められるのは管理に関する事項までであり、不動産の売却のような処分行為は対象外です。
そのため、全体売却を目指すなら、所在等不明共有者の持分を含めて譲渡する手続きを検討することになります。
【参考】民法(e-Gov 法令検索)/非訟事件手続法(e-Gov 法令検索)
共有持分の売却で揉めないための4つの注意点
事前の打診と複数社への査定依頼、そして業者からの連絡への冷静な対応で、多くのトラブルは避けられます。
押さえるべき注意点は4つです。
いずれも売却の前後にとる行動で結果が変わります。
判断に迷う場面では、契約する前に専門家へ相談してください。
注意点1|売る前に他の共有者へ優先的に打診する
法的な義務はありませんが、先に声をかけるだけで関係悪化の多くを防げます。
他の共有者へ打診するときは、次の3点を具体的に伝えてください。
- 売却の意思があること
- 希望する金額
- いつまでに返答がほしいか
「そのうち売ろうと思っている」という曖昧な伝え方では、相手も検討のしようがありません。
伝え方は口頭でも構いませんが、後から「聞いていない」と言われないよう、書面やメールなど記録の残る形も併用しておくと安心です。
返答がないまま期限を過ぎたら、第三者への売却に進んで差し支えありません。
その際も「期限までに返答がなかったため、第三者への売却を進めます」と一報を入れておけば、突然の売却という受け取られ方は避けられます。
注意点2|複数社に査定を依頼して相場を把握する
共有持分は業者ごとに評価が大きく分かれます。
1社の提示額だけを頼りにした判断は、相場より低い金額で手放す結果につながりがちです。
同じ持分でも、数百万円単位の差が出ることがあります。
なぜなら、買い取る業者が他の共有者との交渉にどこまで踏み込めるか、売却までの道筋をどう描いているかによって、引き受けられるリスクの幅が変わるためです。
査定を受けたら、金額だけでなく根拠を確認してください。
確かめたいのは次の3点です。
- 想定している売却価格
- 他の共有者との交渉にかかると見込んでいる期間
- 訴訟に発展した場合のリスクの見積もり
さらに、共有持分の取り扱い実績があるかどうかも判断材料になります。
通常の売買を主に扱う会社では、そもそも買い取りの対象外とされることもあります。
査定を依頼する段階で、共有持分の買い取り実績を具体的に尋ねてください。
注意点3|強引な営業や不当な減額を求める業者との契約は避ける
契約直前に減額を求めてきたり、その場での即決を迫ったりする業者との契約は見送ってください。
査定額を高く提示して契約を取り付け、決済前に理由を付けて減額するという会社もあります。
減額の申し入れがあった場合は、理由を書面で求めてください。
業者を見極める手段として、宅地建物取引業の免許を確認してください。
免許番号や業者名は国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで、行政処分の履歴は同省のネガティブ情報等検索サイトで調べられます。
契約前に宅地建物取引士による重要事項説明がおこなわれるかどうかも確認してください。
契約内容に不安がある場合や、減額を迫られて困っている場合は、契約する前に弁護士へ相談してください。
【参考】建設業者・宅建業者等企業情報検索システム|国土交通省
注意点4|買取業者からの連絡を無視すると共有物分割請求訴訟に進むことがある
交渉に応じる義務はありませんが、放置すると共有物分割請求訴訟に進むことがあります。
訴訟になれば時間も費用もかかるため、まずは事実確認から始めてください。
そこで最初にすべきは、登記事項証明書を取得して権利関係を確認することです。
本当に持分が移転しているのか、誰が何割を取得したのかを、相手の説明ではなく登記簿で確かめます。
やり取りは書面に切り替えることをおすすめします。
また、電話で即答すると、意図しない内容が「合意」として扱われるおそれもあるため要注意です。
「書面でいただければ検討します」と伝えれば足ります。
買主からの訪問が続く、夜間や勤務時間中の連絡が繰り返されるといった場合は、早めに弁護士へ相談してください。
やり取りの記録を残しておくと、弁護士が状況を把握しやすくなり、対応方針も早く決まります。
共有持分の売却でトラブルになっているなら弁護士に相談するのがおすすめ
共有持分の売却をめぐる問題は、当事者だけの話し合いではこじれやすい分野です。
他の共有者に黙って持分を売られ、見知らぬ業者から買い取りを迫られている。
持分を売りたいが、親族が反対して話が進まない。
住み続けている家について、賃料相当額の請求や共有物分割請求訴訟を予告されている。
いずれも、登記の状態や抵当権の有無、裁判例の傾向を踏まえて対応を決める必要があります。
法律の専門家の判断が欠かせない場面です。
弁護士に相談すれば、相手との交渉を代わりに進めてもらえるほか、訴訟になった場合の見通しと費用も事前に把握できます。
ベンナビ不動産売却は弁護士と連携する不動産会社が対応しているため、法律相談の窓口と売却の相談を同時に進めることが可能です。
相手からの連絡を無視して事態を悪化させる前に、早めに相談してください。
共有持分の査定と売却先の相談はベンナビ不動産売却へ
共有持分は買い手が限られ、同じ持分でも業者によって提示額が数百万円単位で変わることがあります。
買い叩かれないためには、1社の金額だけで決めず、複数社の査定額と売却までの道筋を並べて比べることがおすすめです。
ベンナビ不動産売却では、共有持分をはじめとする訳あり不動産に対応する不動産会社へ、無料で査定を依頼できます。
掲載されている会社は弁護士や司法書士と連携しているため、抵当権の有無や共有物分割請求の見込みといった法律面の不安も、査定と同時に相談できます。
他の共有者に持分を売られた側の方も対象です。
自分の持分の評価額を知っておけば、業者の提示額を冷静に判断できます。
査定は無料で、査定額は売却価格を保証するものではありません。
売るかどうか迷っている段階でも、まずは相場と法的な選択肢を確かめてください。
共有持分の売却に関するよくある質問
共有持分の一部だけを売却できますか
法律上は可能です。
持分2分の1のうち4分の1だけを売るといった一部売却も、自分の財産の処分である以上、他の共有者の同意なしにおこなえます。
ただし共有者の人数が増え、権利関係はより複雑になります。
なぜなら、将来の全体売却や分割協議で、同意を得る相手が1人増えることになるためです。
実際には持分の全部を売却するほうが一般的です。
共有持分を売却したことは他の共有者に知られますか
通知義務はありませんが、事実上は知られると考えてください。
持分移転登記によって登記簿の名義が変わるため、他の共有者が登記事項証明書を取得すれば確認できます。
加えて、買主となった業者が残りの持分を取得しようとして他の共有者へ接触するのが一般的です。
接触を受けた段階で売却の事実は伝わります。
黙って売るより、事前に打診しておくほうが穏当です。
共有持分は売却できないと言われましたが本当ですか
法律上は売却できます。
民法では、所有者は自由にその所有物を処分できるとされており、共有持分もその対象です。
「売却できない」と言われるのは、一般の仲介では買い手が付きにくいという意味であることがほとんどです。
持分だけでは単独で使用も処分もできないため、一般の買主は敬遠します。
共有持分の取り扱いに注力している買取業者であれば、買い取りの対象になる場合があります。
【参考】民法|e-Gov 法令検索
共有持分を売却すると住宅ローン控除はどうなりますか
売却した年以降は、自分の持分について住宅ローン控除を受けられなくなります。
なぜなら、住宅ローン控除は、対象の住宅に居住しており、かつ持分を保有していることが前提だからです。
売却した年の取り扱いは、居住していた期間や売却の時期によって変わります。
他の特例との併用に制限がある場合もあるため、個別の判断は税務署または税理士に確認してください。
【参考】民法(e-Gov 法令検索)
まとめ|共有持分は売却前に選択肢と価格を比べる
共有持分の単独売却はいつでもできますが、手取りと人間関係の両面で最善とは限りません。
要点は次の3つです。
- 自分の持分の売却に他の共有者の同意は不要です。ただし売却した瞬間から第三者が共有者になります
- 売却先によって手取りは2倍から3倍変わることがあります。他の共有者へ売れば市場価格×持分割合、買取業者へ売ればその2分の1から3分の1が目安です
- 共有状態の解消方法は6つあります。持分売却のほかに、買い取り・全体売却・分筆・放棄・共有物分割請求という道があります
売りたい人は、まず他の共有者に打診し、並行して複数社の査定で相場を確認してください。
勝手に売られた人は、登記事項証明書で事実を確認したうえで、住み続けたいのか手放したいのかを決めましょう。
共有持分は評価の幅が大きく、同じ物件でも提示額が分かれます。
ベンナビ不動産売却の無料査定で、金額の目安と法的な選択肢を確認してください。

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。