訳あり物件

訳あり物件の相場は瑕疵の種類で決まる?下落率の目安と査定額の見方

訳あり物件の相場は瑕疵の種類で決まる?下落率の目安と査定額の見方

訳あり物件の相場は、ひとつの決まった数字があるわけではありません。
瑕疵の種類でおおよその下落率が決まり、仲介で売るか買取で売るかによって価格帯が動き、最後に立地と築年数で金額が定まります。

相続した実家が事故物件だった、共有名義のまま持て余している、道路に接していないので建て替えができない。
こうした事情を抱えたまま「いくらで売れるのか」の見当がつかないと、提示された査定額が妥当なのかどうかを判断できません。

本記事を読めば、瑕疵の種類ごとの下落率の目安と、仲介と買取の価格差の構造がわかります。
周辺の通常物件の相場を調べて下落率を当てはめれば、自分の物件のおおよその価格帯を自分で見積もることが可能です。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。

目次

訳あり物件の相場は「瑕疵の種類・売却方法・物件条件」の3つで決まる

訳あり物件の相場は、瑕疵の種類、売却方法、物件条件の順番で絞り込むと見当がつきます

訳あり物件とは、心理的・物理的・法的・環境的のいずれかの瑕疵を抱えた物件の総称で、法令上の定義はありません。
なお本記事で扱うのは売却時の価格相場で、賃貸に出す場合の家賃相場は対象外です。

訳あり物件の相場には公的な統計が存在しない

国が公表している不動産の価格情報は、瑕疵の有無を区別していません。
地価公示や国土交通省の不動産情報ライブラリで確認できるのは、あくまで通常の取引としての価格です。
瑕疵の種類ごとに何割下がるかを示した公的な統計は、現時点では存在しません。

そのため実務で流通しているのは、買取業者や仲介会社が自社の取扱実績をもとに公表している目安値です。
本記事で紹介する下落率も、すべて各社の公表値であり、出典を明示したうえで幅として読む必要があります。

公表値の幅が広いのは、各社が扱う物件の地域や種別に偏りがあるためです。
都市部のマンションを中心に扱う会社と、地方の戸建てを中心に扱う会社では、同じ瑕疵でも実績値が変わります。
ひとつの数字だけを基準にせず、複数社の公表値を並べて幅で捉えてください。

相場は通常価格からの「下落率」で考えるのが実務の基本になる

訳あり物件の価格は、瑕疵がなかった場合の価格から一定の割合を差し引いて概算します。
たとえば周辺の相場が3,000万円の戸建てで、下落率が30%と見込まれるなら、概算は2,100万円です。

下落率で考える以上、基準になるのは周辺の通常物件の相場です。
自分の物件の瑕疵ばかりを見ていても金額は出てきません。
まず周辺でいくらの取引が成立しているかを押さえ、通常相場から瑕疵の分を差し引く順序で考えます。

ただし、概算はあくまで入り口の数字です。

実際の査定では、瑕疵を解消するための工事費が別途差し引かれます。
特殊清掃や残置物の撤去、地盤の改良などが必要な物件では、概算より低い金額が提示されます。
下落率で考える方法は、複数の買取業者が公表資料で採用している整理の仕方です。

同じ物件でも会社によって査定額が大きく割れる

訳あり物件は、買い取ったあとの再販の見通しが会社によって異なります。
そのため、まったく同じ物件でも提示される金額に大きな開きが出ます。

一般的な不動産会社では、心理的瑕疵の影響を強く見積もりすぎるとの指摘もあるほどです。
相場より大幅に低い査定額が提示される場合も少なくない、と事故物件を扱う買取業者が公表しています。
買い取ったあとにどう再販するかの道筋を持っていなければ、安全側に寄せた金額を出すほかありません。

一方、瑕疵の類型を専門に扱う会社は再販や活用のルートを持っているぶん、減額の幅を抑えやすい立場です。
査定額に差が出たとき、どちらかが間違っているわけではありません。
前提としている再販の絵が違うだけです。
だからこそ、複数の会社から金額を引き出して並べる作業に意味が生まれます。

【種類別】訳あり物件の相場の下落率の目安

瑕疵の種類ごとの下落率は、次の6種類で整理できます

訳ありの原因下落率の目安下落幅が大きくなる条件
事故物件:自然死・不慮の死で特殊清掃あり10〜20%発見までの期間が長く汚損が広い
事故物件:自死・特殊清掃なし/あり20〜30%/20〜40%汚損の範囲が広く大規模な改修を要する
事故物件:他殺・特殊清掃なし/あり10〜50%/50〜90%報道され広く知られている
再建築不可物件30〜50%接道の確保が見込めない
土地の形状・状態が特殊な物件30〜40%造成や土壌の対策費が高額になる
共有不動産30〜50%共有者の人数が多く連絡が取れない
周囲の環境に問題がある物件20〜30%嫌悪施設との距離が近い
底地・借地:普通借地権・定期借地権80〜90%借地人との関係が良好でない

上記の下落率は、訳あり物件を扱う事業者の情報メディアが公表している目安値です。
いずれも各社の取扱実績にもとづくもので、公的な統計ではありません。

心理的瑕疵がある事故物件は10〜90%下落する

心理的瑕疵とは、建物や設備に不具合がなくても、過去の出来事によって買主が心理的な抵抗を覚える事情のことです。
人の死が起きた物件がこれに当たります。

同メディアの公表値を死因別に見ていきます。
自然死や不慮の死で特殊清掃が必要になった場合は10〜20%です。
自死は特殊清掃の要否によって20〜30%から20〜40%、他殺は10〜50%とされています。
他殺で特殊清掃を要した場合は50〜90%です。
同じ心理的瑕疵でも、出来事の内容と汚損の程度で幅が大きく動きます。

他の買取業者2社の公表値も、市場価格の20〜50%引き、通常物件の10〜50%減という幅です。
数字の幅が社によって異なるのは、扱う物件の傾向が違うためです。

再建築不可物件は30〜50%下落する

再建築不可物件とは、現在の建築基準法の基準を満たしていないため、解体すると新しい建物を建てられない土地のことです。
同メディアの公表値では下落率は30〜50%とされています。

建築基準法は、建築物の敷地が幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないと定めています。
道路の定義は同法第42条に、接道の義務は同法第43条にある定めです。

接道の条件を満たさない土地では、建物を解体したあとに新築ができません。
買主にとっては活用の方法が大きく限られるため、制約の分が価格に響く形です。

ただし救済の手段はあります。
隣地の一部を買い取って接道を確保する方法や、位置指定道路の指定を受ける方法が代表例です。
建築基準法上の認定や許可を受けて、再建築ができる状態に戻せる場合もあります。
再建築に戻せる見込みが立つ土地は下落率30%側に、見込みが立たない土地は50%側に寄ります。

傾斜地や不整形地など土地の形状に難がある物件は30〜40%下落する

土地の形状や状態に難がある物件の下落率は、同メディアの公表値で30〜40%とされています。
該当するのは次のような土地です。

  • 傾斜地:敷地が坂になっている土地
  • 崖地:傾斜の角度が急で険しい土地
  • 旗竿地:公道から細い路地を通らないと入れない土地
  • 不整形地:三角形や台形など四角形ではない形の土地
  • 土壌汚染地:ガソリンスタンドや工場の跡地など汚染が生じている土地

上記の土地で価格が下がるのは、建物を建てるまでに余分な費用がかかるためです。
傾斜を平らにする造成、地盤の改良、汚染された土の入れ替えといった工事は、いずれも買主の負担になります。
工事の見込み額が査定の段階で差し引かれるため、周辺の整形地と同じ金額にはなりません。

共有不動産・共有持分は30〜50%下落する

共有不動産とは、ひとつの物件を複数人で所有している状態を指します。
各人が持つ所有権の一部を共有持分と呼び、割合を持分割合といいます。
同メディアの公表値では下落率は30〜50%です。

民法は、共有物に変更を加えるには他の共有者の同意が必要であると定めています。

> 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。
次項において同じ。
)を加えることができない。

【引用元】民法第251条

そのため買主が持分だけを取得しても、単独では建て替えも売却もできません。
他の共有者と交渉して持分を集約する手間と時間が見込まれるぶんが、価格に織り込まれる部分です。
持分割合が2分の1であっても、物件全体の価格の2分の1で売れるわけではない点に注意してください。

なお共有者全員がそろって物件全体を売る場合、持分ゆえの下落は生じません。
下落率が問題になるのは、他の共有者の協力が得られず自分の持分だけを手放す場面です。
共有者の人数が多いほど、また連絡が取れない相続人がいるほど、下げ幅は大きくなります。

嫌悪施設が近い環境的瑕疵の物件は20〜30%下落する

環境的瑕疵とは、物件そのものではなく周辺の環境に問題がある状態のことです。
同メディアの公表値では下落率は20〜30%とされています。

嫌悪施設は、影響の種類によって次のように分かれます。

  • 健康への影響:ごみ処理場・下水処理場・工場・高圧線鉄塔・養豚場など
  • 生活や利便性への影響:線路・高速道路・空港・ガソリンスタンドなど

環境的瑕疵が他の瑕疵と違うのは、売主の側で解消できない点です。
建物を修繕しても周辺の施設は変わりません。
清掃や改修で状態を良くしても評価が戻らないため、価格の調整で折り合いをつける形になります。

もうひとつの特徴は、買主によって受け止め方が分かれる点です。
線路沿いの騒音や工場の稼働音を強く嫌う人がいる一方、価格の安さと引き換えなら許容する人もいます。
実需の買主が見つかりにくくても、賃貸や事業用として活用できる会社であれば評価が変わる場合があります。

底地や借地権付きの物件は80〜90%下落する

底地とは、借地権が設定されている土地の所有権のことです。
普通借地権や定期借地権が設定された底地について、同メディアは下落率を80〜90%と公表しています。
訳あり物件のなかでも下げ幅が大きい類型にあたります。

8〜9割も下がるのは、所有権があっても土地を自由に使えないためです。
建物を建てて住む、駐車場にする、更地にして売るといった選択肢はいずれも取れず、得られるのは地代の収入に限られます。
買主にとっての利用価値が乏しいぶん、更地としての評価から大きく離れた金額です。

価格を引き上げる方向の選択肢もあります。
借地人と足並みをそろえて土地と借地権を同時に売る方法や、借地権そのものを買い取って制約のない所有権に戻す方法です。
いずれも借地人との交渉が前提になるため、時間はかかります。

訳あり物件は仲介と買取で相場が変わる

売り方によって手にする金額は変わります

比較項目仲介買取
価格の目安通常価格から瑕疵分を差し引いた金額仲介で売れる価格の70〜80%
売却までの期間買主が見つかるまで待つ買主を探す必要がない
売主が負担する費用特殊清掃費・改修費・仲介手数料業者が負担する場合がある
買主一般の個人買取を専門とする不動産会社

仲介は一般の買主を探して売る方法、買取は不動産会社に直接売る方法です。
表示される金額だけでなく、費用を差し引いた手取りで比べてください。

仲介の相場は通常価格から瑕疵分を差し引いた金額になる

仲介では、周辺の通常物件の価格から瑕疵に応じた下落率を差し引いた金額が売出価格になります。
買主は一般の個人であるため、心理的な抵抗がそのまま価格に反映されます。

訳あり物件の買取業者が運営する情報メディアの公表値では、事故物件を仲介で売却したときの相場は市場価格の10〜50%減です。
死因別では、特殊清掃を行った孤独死のケースが10〜20%の減少、自死のケースが30〜50%の減少、殺人のケースが50%以上の減少としています。

仲介で気をつけたいのは期間です。
訳あり物件は買主が限られるため、売り出してから成約まで時間がかかります。
その間も固定資産税や管理の費用は発生し続けます。
高い金額で売り出しても、買主が現れなければ手元に入る金額はゼロです。

買取の相場は仲介で売れる価格の70〜80%が目安になる

専門の買取業者に売る場合の価格について、同じ情報メディアは仲介で売れると仮定した価格の70〜80%程度が目安と公表しています。

差が生まれるのは、業者が再販までの負担と費用を引き受けるためです。
特殊清掃や改修の工事、再販までの保有にかかる税金と管理費、そして売れ残った場合の負担を、買主となる業者がまとめて背負います。
業者が背負う負担の分が価格から差し引かれます。

一方で、買取に買主を探す工程は不要です。
査定を受けて条件がまとまれば、そのまま売買契約に進めます。
仲介のように内覧を重ねる必要がなく、近隣に売却を知られにくい点も、訳あり物件を手放したい売主には利点になります。

70〜80%という水準はあくまで目安です。
瑕疵の再販に慣れた会社であれば上振れし、扱いに不慣れな会社であれば下振れします。

費用を差し引いた手取りでは買取が上回る場合がある

表示される金額だけで比べると仲介が有利に見えますが、売主が負担する費用まで含めると順位が入れ替わる場合があります。

費用項目仲介で売却する場合専門業者の買取の場合
改修費用数十万〜数百万円0円/業者が負担
特殊清掃費用数十万円0円/業者が負担
仲介手数料売買価格の3%+6万円+消費税が上限0円/直接の取引のため不要

上記は同じ情報メディアが公表している比較です。
仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法にもとづく国土交通省の告示で定められています。

【参考】宅地建物取引業法|e-Gov 法令検索

査定を受けるときは、提示された金額だけでなく「どの費用を自分が負担するのか」をあわせて確認してください。
仲介で500万円、買取で400万円と提示されても、仲介側で改修に150万円かかるなら手取りは逆転します。

売却までの期間も金額に効いてきます。
仲介で買主を待つあいだも固定資産税と管理の費用は発生するため、成約までの月数を見込んだ差し引きが必要です。
表示額の差が小さいときほど、費用と期間で順位が入れ替わりやすくなります。

訳あり物件の相場を自分で調べる4つの方法

査定を依頼する前に、自分で価格の当たりを付けられます。
方法は4つあります

手軽さでは先に挙げる方法ほど、精度では後の方法ほど高い並びです。
いずれの方法でも、まず通常物件の相場を押さえるところから始めます。

不動産情報ライブラリで周辺の成約価格を調べる

不動産情報ライブラリは、国土交通省が運営する不動産の情報サイトです。
実際に取引が成立した価格を、地域と種別と時期で絞り込んで無料で確認できます。

使い方は単純で、自分の物件がある市区町村を選び、土地か戸建てかマンションかを指定し、直近の期間を選ぶだけです。
表示されるのは売り手と買い手が合意した価格であり、希望価格ではありません。
相場の土台としては信頼できる数字です。

ライブラリに並ぶ取引に、瑕疵の有無は反映されていません。
表示される金額は通常物件としての相場と考え、自分の物件の瑕疵に応じた下落率を差し引いてください。
差し引きをしないまま数字を見ると、実際の査定額との差に驚くことになります。

不動産ポータルサイトで類似物件の売出価格を調べる

不動産ポータルサイトでは、いま売りに出ている物件の価格を確認できます。
地域と種別に加えて、専有面積や土地の広さ、築年数の条件を自分の物件に合わせると、比べやすい物件が絞り込めます。

注意したいのは、ポータルサイトに出ているのが売出価格である点です。
売主の希望が反映されているため、実際の成約価格より高めに表示される傾向があります。
成約価格と売出価格の両方を見ておくと、価格帯の上限と下限が見えてきます。

訳あり物件の水準を知りたい場合は、物件の備考欄に「告知事項あり」と表示されているものを探してください。
何らかの瑕疵を抱えた物件がどのくらいの価格で売り出されているかを、同じ地域のなかで確認できます。
表示だけでは瑕疵の内容までは判別できないため、参考の域を出ません。

複数の買取業者に査定を依頼して価格帯を確かめる

買取業者の査定は無料で受け付けているところが多く、実際に売れる価格帯を知る方法として直接的です。
依頼するときは、次の情報を正確に伝えてください。

  • 瑕疵の種類(人の死、接道、共有、周辺環境など)
  • 瑕疵が生じた時期と現在の状況
  • 建物と設備の現況、残置物の有無
  • 権利関係(名義、共有者の人数、抵当権の有無)

1社だけでは、提示された金額が高いのか安いのか判断できません。
3社程度を目安に依頼し、金額を並べて比べてください。
開きが出た場合は、想定している再販の方法と工事費の見込みを聞くと、差の理由がわかります。

伝える情報が不足していると、査定額はあとから下方修正されます。
現地を見た段階で残置物や雨漏りが判明すれば、追加の費用が改めて差し引かれるためです。
最初に正確な情報を渡すほど、提示額と成約額の差は小さくなります。

複数社への査定の依頼は、ベンナビ不動産売却からも進められます。

不動産鑑定士に鑑定評価を依頼する

不動産鑑定士による鑑定評価は、有料である代わりに第三者へ示せる根拠になります。
不動産会社の査定が売買を前提とした見込み額であるのに対し、鑑定評価は資格にもとづく評価として扱われる点が違います。

売却価格の目安を知りたいだけであれば、鑑定評価は過剰です。
費用をかけずに複数社の査定を並べたほうが、実際に売れる金額に近づきます。

鑑定評価が向くのは、価格そのものが争いの対象になる場面です。
相続人どうしで不動産の評価額の折り合いがつかない、共有者間で持分を精算する金額を決めたい、といった状況では、当事者以外が作成した評価書が判断の材料になります。

費用は物件の種別や評価の範囲によって変わります。
依頼する前に見積もりを取り、費用を払ってでも根拠が必要な場面かどうかを確かめてください。

訳あり物件の相場を押し下げる4つの要素

同じ類型でも、条件によって下落幅は変わります。
査定額を動かす要素は4つあります。

下落率が幅で示されるのは、物件ごとに条件が違うためです
4つのうち売主が動かせるものと動かせないものがあります。

瑕疵を解消する工事費が査定額から差し引かれる

査定額が想定より低く出る理由の多くは、工事費の見込みにあります。
買主は物件を引き取ったあと、瑕疵を解消してから活用または再販します。
解消の費用は買主の負担になるため、あらかじめ査定額から差し引かれる構造です。

差し引かれる費用は瑕疵の種類によって変わります。
事故物件なら特殊清掃と内装の改修、ごみが残った家なら残置物の撤去、老朽化した建物なら解体、傾斜地や汚染された土地なら造成と対策の工事です。

同じ物件でも会社によって金額が違うのは、工事の発注ルートが異なるためです。
自社で施工できる会社や、提携先から安く発注できる会社は、想定する工事費を抑えられます。
工事費の差がそのまま査定額の差になって表れます。
売主が先に工事を済ませても、支払った費用を上回る額まで査定が上がるとは限らない点も重要です。

心理的瑕疵は事案からの経過年数で評価が変わる

人の死が起きた物件は、時間が経つにつれて買主の抵抗感が薄れる傾向があり、査定額にも反映されます。
出来事の直後に売り出すか、数年おいてから売り出すかで金額が変わる場合があります。

誤解しやすいのが、3年経てば告知が不要になるという理解です。
国土交通省のガイドラインが示す「概ね3年」は、賃貸借取引についての目安です。
売買取引については同様の期間が示されておらず、時間の経過だけを理由に告知を省くことはできません。
評価が上がる余地があることと、告知義務がなくなることは別の話です。

また、待っている間も固定資産税と維持の費用は発生し続けます。
建物の劣化も進みます。
時間をおけば有利になるとは限らないため、待つ判断は保有の費用と並べて考えてください。

立地と築年数が下落幅を左右する

需要が厚い地域の物件は、瑕疵があっても買い手が見つかりやすく、下落幅を抑えられます。
買取業者の公表情報では、好条件がそろっていた場合には値引きの幅を抑えて売却できる可能性があると説明されています。
例として挙げているのは、複数路線が乗り入れる駅から徒歩1分の角部屋で南向きという条件です。

逆に、もともと買い手が少ない地域では、瑕疵が加わることで需要がさらに細ります。
同じ下落率30〜50%の類型でも、都市部では30%側、需要の弱い地域では50%側に寄りやすくなります。

築年数も金額を左右する要素です。
建物が古くなると買主は解体を前提に検討するため、土地の価格から解体費を差し引いた査定になります。
買主が解体を前提にする段階では、建物の状態を良くしても金額はほとんど動きません。

権利関係の調整にかかる期間が不確実性として織り込まれる

共有持分や借地のように、他の当事者との交渉が必要な物件は、交渉の手間と時間が価格に反映されます。
共有持分では他の共有者から同意を得る作業が、借地では地主から承諾を得る作業が、それぞれ買主の側に発生します。

もう1つ織り込まれるのが、交渉の成否です。
交渉が不調に終わる可能性そのものが価格を押し下げます。
共有者の人数が多い、連絡が取れない相続人がいる、地主との関係が良好でないといった事情があると、買主は不確実性を大きく見積もります。

境界が確定していない土地や、相続登記が済んでいない不動産も同じ扱いです。
測量や登記の手続きを買主が引き受ける前提になるため、手続きの費用と期間が査定額から差し引かれます。
売主の側で先に済ませておけば、差し引かれていた分は価格に戻ります。

訳あり物件は1社の査定額だけで相場を判断しない

瑕疵の種類ごとの下落率、仲介と買取の価格差、相場を自分で調べる4つの方法を見てきました
いずれも自分の物件の価格帯を絞り込むための材料ですが、最後の答え合わせは実際の査定でしかできません。

訳あり物件は再販の見通しが会社によって違うため、1社の提示額だけでは、提示額が相場のどのあたりに位置するのかがわかりません。
同じ瑕疵を扱った実績のある会社を含めて、複数の金額を並べる作業が必要です。

ベンナビ不動産売却では、訳あり不動産の買取に対応する会社へ査定を依頼できます。
事故物件や共有持分、空き家や再建築不可の土地など、一般の仲介では扱いが難しい物件にも対応しています。
査定の申し込みは無料で、受けても売却の義務は生じない仕組みです。
まずは相場を知る目的で使ってみてください。

※査定の依頼は無料です。
売買が成立した場合の条件や費用は各社によって異なります。

訳あり物件の相場を見誤る3つの行動

相場の見積もりを誤らせる行動は3つあります

3つに共通するのは、そろっていない情報のまま判断してしまう点です。
先に押さえておけば、以後の交渉が進めやすくなります。

瑕疵を伝えずに査定を受ける

瑕疵を伏せたまま受けた査定額は、通常物件としての評価です。
通常物件としての金額で実際に売買が成立することはありません。
交渉の基準としても使えないため、聞いても意味のない数字を手にすることになります。

さらに、売買契約後に瑕疵が発覚すると、買主から代金の減額や契約の解除を求められるリスクも現実的です。
金額の話にとどまらず、取引そのものが白紙に戻る事態もあり得ます。

最初から開示したほうが、実利もあります。
瑕疵の内容を伝えれば、類型を扱える会社かどうかがその場でわかるためです。
扱えない会社は査定の段階で辞退するか、安全側に寄せた低い金額を出します。
開示は自分の物件に合う相手を選別する作業でもあり、無駄な面談を減らすことにもつながります。

通常物件の相場をそのまま自分の物件に当てはめる

不動産ポータルサイトで周辺の物件を見ると、思っていたより高い価格が並んでいて期待が上がります。

しかし、サイトに出ているのは瑕疵のない物件の価格です。
通常物件の水準を基準にしたまま査定を受けると、提示額との差に納得できず、売却の判断が先送りになります。

比べるときは、下落率を差し引いてから並べてください。
周辺相場が3,000万円で自分の物件が30〜50%の下落率にあたるなら、比べる相手は1,500万円から2,100万円の帯です。

逆に、下落率の上限だけを見て悲観する必要もありません。
立地や築年数、瑕疵の程度によって幅のどちら側に寄るかは変わります。
周辺の需要が厚い地域であれば、同じ類型でも下限側に寄る余地は十分です。
実際の位置は査定を受けて確かめてください。

売却を急いでいると伝えたうえで査定を受ける

査定の場で伝えるべきなのは物件の情報です。
瑕疵の種類、現在の状況、権利関係は正確に伝える必要があります。
一方で、いつまでに現金化したいかという売主側の事情は、物件の評価に必要な情報ではありません。

先に期限を伝えると、急ぎの事情を前提にした金額が提示されやすい流れです。
物件そのものではなく、売主の状況で価格が決まってしまう形です。

提示された金額の根拠として、想定している再販価格と工事費の見込みを聞いてみてください。
物件の条件で評価されているかどうかが判断できます。

実際に期限がある場合でも、伝える順番を変えるだけで結果は変わります。
複数社の金額がそろった段階で「いつまでに決済したい」と条件として提示すれば、比較の材料はそのままです。

訳あり物件の売却で告知義務が価格に与える影響

瑕疵は告知したうえで価格に反映させるのが原則です

告知義務は価格を押し下げる要因であると同時に、売却後の紛争を防ぐ仕組みでもあります。
なお本章の前提は売買で、賃貸に出す場合の告知は対象外です。

宅地建物取引業者には重要事項説明の義務がある

重要事項説明とは、契約が成立するまでの間に、宅地建物取引業者が買主に対して取引の重要な事項を書面で説明する手続きのことです。
宅地建物取引業法第35条に定められています。

> 宅地建物取引業者は、(略)その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明をさせなければならない。

【引用元】宅地建物取引業法第35条

同法は、業者が重要な事実を故意に告げない行為も禁じています。
買主が判断を誤るような事実を伏せたまま契約させる行為は、業者の側でも禁止されている形です。

ただし、業者が説明できるのは把握している事実だけです。
ガイドラインも、業者に対して人の死に関する事案を自発的に調査する義務までは宅地建物取引業法上認められないとしています。
売主が伝えなければ買主にも伝わらないため、告知の起点は売主にあります。
売却を依頼する段階で、把握している事情はすべて担当者へ渡してください。

人の死の告知は賃貸で概ね3年・売買では期間の定めがない

国土交通省は2021年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表しました。
取引の判断に影響する人の死について、告げなくてもよい場合の一般的な基準を示したものです。

ガイドラインは、老衰や病死といった自然死、および日常生活のなかで生じた不慮の死について、原則として告げなくてもよいとしています。
ただし、発見が遅れて特殊清掃や大規模な改修がおこなわれた場合は、告げなくてよい扱いから外れます。

そのうえで「概ね3年」の基準を示しているのは、賃貸借取引についてです。
賃貸では、自然死以外の死が発生した場合や特殊清掃等がおこなわれた場合でも、発覚から概ね3年を経過したあとは原則として借主に告げなくてよいとされています。
売買取引については、同様の期間の基準がない状態です。
また賃貸であっても、事件性や周知性、社会に与えた影響が特に高い事案はこの限りではないとされています。

告知しなかった場合は契約不適合責任を問われる

契約不適合責任とは、引き渡された目的物が契約の内容に適合しない場合に、売主が負う責任のことです。
民法に定めのある仕組みです。
買主は目的物の修補や代金の減額を請求でき、場合によっては契約を解除し損害賠償を求めることもできます。

契約不適合責任を負わない、という特約を結んでも、効力は限定的です。
民法は次のように定めています。

> 売主は、(略)担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実(略)については、その責任を免れることができない。

【引用元】民法第572条

知っていながら告げなかった事実については、特約があっても責任を免れられません。
価格の下落を避けたくて瑕疵を伏せても、あとから減額や解除を求められれば、結果として手元に残る金額はむしろ減る方向です。
告知したうえで価格に反映させる進め方のほうが、最終的な手取りは安定します。

訳あり物件の保有を続けた場合にかかる費用

売却を先延ばしにすると、次の負担が積み上がります

費用項目金額の目安発生する頻度
固定資産税固定資産税評価額 × 標準税率1.4%毎年
都市計画税固定資産税評価額 × 上限0.3%毎年/市街化区域のみ
管理費・修繕積立金物件により変動毎月/マンションの場合
管理の委託費物件と頻度により変動依頼した都度

心理的瑕疵の評価が時間とともに変わる余地はありますが、その間の保有の費用と相殺される面があります。
待つ判断をする場合も、金額の目安を先に把握しておいてください。

固定資産税と維持費が毎年かかり続ける

固定資産税は、固定資産税評価額に税率を掛けて算出します。
標準税率は1.4%で、地方税法にもとづく標準の税率であるため、自治体によって異なる場合があります。

誰も住んでいない物件でも、所有している限り毎年の課税対象です。

市街化区域にある不動産では、固定資産税に都市計画税が加わります。
税率の上限は0.3%で、こちらも自治体によって扱いが変わります。
2つを合わせると、評価額が1,000万円の不動産で年間17万円ほどの負担になる計算です。

税金以外の費用もあります。
マンションであれば管理費と修繕積立金が毎月かかり、戸建てでも草木の手入れや通風のための訪問が必要です。
遠方の物件では管理を業者に委託することになり、委託の費用も加わります。

住んでいない物件でも火災保険を継続する場合はその保険料がかかります。
空き家として扱われると引受の条件が変わる商品もあるため、契約の内容を確認しておいてください。

【参考】地方税法|e-Gov 法令検索

特定空家に指定されると固定資産税の負担が増える

特定空家等とは、そのまま放置すると倒壊などの危険がある、衛生上有害である、著しく景観を損なっているといった状態にある空き家のことです。
空家等対策の推進に関する特別措置法にもとづき、市町村が指定します。

市町村長はまず助言または指導を行い、それでも状態が改善されないと認めるときは勧告に進みます。

勧告を受けると、地方税法の規定により、敷地は住宅用地に対する課税標準の特例の対象外です。

住宅用地の特例は固定資産税の課税標準を大きく引き下げます。
小規模住宅用地では課税標準が6分の1に軽減されているため、除外されれば負担は数倍になります。

2023年の法改正では、特定空家等になるおそれのある状態として管理不全空家等の区分が新設されました。
こちらも勧告を受けた場合は同様に特例の対象から外れます。
放置の期間が長い物件ほど、売却を先送りするあいだの負担が重くなっていきます。

建物の劣化が進むと解体費を織り込んだ査定になる

建物は使わなくても傷みます。
雨漏りが進み、設備が使えなくなり、内装が傷んでいくと、買主は改修ではなく解体を前提に検討するようになります。

解体前提になると、査定は土地の価格から解体費を差し引く形です。
木造の戸建てでも解体には百万円単位の費用がかかるため、差し引かれる金額は小さくありません。
保有の期間が長いほど、手取りは目減りする一方です。

現況のまま買い取れる会社であれば、解体を売主が負担せずに済む場合があります。
残置物が残ったままの家や、雨漏りが進んだ建物でも、そのままの状態で引き取る会社は存在します。

劣化を理由に売却をあきらめる前に、現況で査定を受けて金額を確かめてください。
解体してから売るという判断は、現況の査定額を見たあとでも遅くありません。

訳あり物件を相場より高く売る4つの方法

下落率の幅のなかで上限側を狙う方法は4つあります

価格は交渉の巧拙ではなく、査定に入る前の前提条件で大きく決まります。
4つのうち費用をかけずにできるものが多いため、順に確認してください。

その瑕疵を専門に扱う買取業者に依頼する

前述の情報メディアも、訳あり物件のジャンルごとに得意とする買取業者がいると説明しています。
事故物件を多く扱う会社、共有持分の集約を得意とする会社、再建築不可の土地に強い会社は、それぞれ別であることが珍しくありません。

依頼先を絞り込むときは、次の点を確認してください。

  • 自分の物件と同じ類型の瑕疵に対応しているか
  • その類型での買取の実績があるか
  • 物件の所在地が対応地域に入っているか
  • 現況のまま買い取ってもらえるか

いずれも相談する前に会社のサイトで確認できる項目です。
買取の実績は、件数だけでなく自分の物件と同じ類型の事例が載っているかどうかを見てください。

担当者との相性や説明のわかりやすさは依頼したあとにしかわからないため、絞り込みの基準には向きません。
まずは条件で数社に絞り、絞ってから金額を比べる順序が確実です。

解体や修繕をせずに現況のまま査定を受ける

先に費用をかけて工事をしても、かけた金額を上回るだけ査定が上がるとは限りません。
買主は自社の基準で改修や解体を進めるため、売主が済ませた工事が評価に結びつかない場合があります。

とくに建物の解体は慎重に判断してください。
更地にすると住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がるうえ、再建築不可の土地では建物を失うと活用の幅がさらに狭まります。

特殊清掃や改修を業者の負担で引き受ける会社もあります。
その場合、売主が支払う工事費はゼロです。

まず現況のまま査定を受け、工事を前提とした金額と現況のままの金額を比べてから決めれば、無駄な出費を避けられます。
工事をする判断は、両方の金額が出そろってからでも間に合います。

相場と保有の費用を並べて売却の時期を決める

いつ売るかは、材料をそろえて決めます。
並べるのは、心理的瑕疵の経過年数によって評価が上がる余地、保有を続けた場合の税金と維持の費用、そして使える特例の期限の3つです。

相続した空き家の売却では、一定の要件を満たすと譲渡所得から特別控除を受けられる制度があります。
租税特別措置法に定められた被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除です。
相続した家屋を耐震基準に適合させるか、取り壊したうえで売却する場合などが対象になります。

特別控除には適用の要件と期限があり、相続の開始から一定の期間内の売却が条件です。
税額の計算は個々の事情で変わるため、国税庁の公表情報を確認するか、税理士に相談してください。

期限を過ぎてから知ると選択肢が減ります。

【参考】租税特別措置法|e-Gov 法令検索

境界や権利関係の資料をそろえてから査定を依頼する

資料がそろっている物件は、買主が調査に要する手間と読みにくさが減るため、負担減の分が価格に反映されやすくなります。
手元に用意しておきたいのは次の書類です。

  • 登記事項証明書
  • 公図
  • 測量図
  • 境界確認書
  • 建築確認済証と検査済証

資料が欠けていると、買主は自分で調査する費用と、調査の結果によっては条件が変わる可能性を織り込みます。
とくに境界が確定していない土地では、測量にかかる期間と費用がそのまま減額の理由になります。

相続した不動産では、相続登記が済んでいるかどうかも確認してください。
名義が被相続人のままでは売却の手続きに進めません。
不動産登記法により、相続で不動産を取得した相続人は登記の申請をしなければならないと定められています。

【参考】不動産登記法|e-Gov 法令検索

訳あり物件の売却の悩みは「ベンナビ不動産売却」で解決しよう

高く売る4つの方法のうち、効果が大きいのは、瑕疵を扱える会社に出会うことです。
同じ物件でも、再販の出口をもつ会社とそうでない会社では、査定額の水準そのものが変わります。
探す手間をかけずに候補を広げられるかが、結果を分ける条件です。

ベンナビ不動産売却は、事故物件・共有持分・空き家・再建築不可といった訳あり不動産の買取に対応する会社を、地域と物件の条件から探して比較できるサービスです。

査定は無料で、複数社の金額と根拠を並べて検討できます。
下落率の目安で見積もった自分の概算と、実際の提示額との答え合わせにも使えます。
まずは1社ではなく複数の数字を集めるところから始めてください。

訳あり物件の相場に関するよくある質問

Q

訳あり物件の相場は誰でも調べられる?

A

周辺の通常物件が成約した価格は、国土交通省の不動産情報ライブラリで誰でも無料で調べられます。
ただし瑕疵を反映した金額は、ライブラリには出てきません。
自分の物件がいくらになるかは、査定を受けて確認するのが確実です。

Q

訳あり物件は相場より安くしないと売れない?

A

一般の買主は瑕疵のある物件を敬遠しやすく、通常物件と同じ価格では買い手が見つかりにくくなります。
ただし、瑕疵の類型を専門に扱う会社は再販や活用のルートを持っているため、下落の幅を抑えられる場合があります。

Q

人が亡くなってから3年経てば告知しなくていい?

A

国土交通省のガイドラインが示す「概ね3年」は、賃貸借取引についての目安です。
売買取引について同様の期間は示されていません。
売買では、時間の経過を理由に告知を省くことはできないと考えてください。

Q

買取の査定は無料で受けられる?

A

買取業者の査定は無料で受け付けているところが多く、売却を決めていない段階でも相場の確認に使えます。
有料になるのは不動産鑑定士による鑑定評価です。
無料の範囲は会社によって違うため、依頼するときに確認してください。

Q

共有名義の訳あり物件は自分の持分だけ売れる?

A

自分の持分だけを売ることは可能です。
ただし共有物に変更を加えるには他の共有者の同意が必要であるため、持分を買い取った側もすぐには活用できません。
事業者の公表値では、共有不動産の下落率は30〜50%です。
持分割合どおりの金額にはなりません。

まとめ|相場は下落率で見積もり査定で答え合わせする

訳あり物件の相場は、瑕疵の種類でおおよその下落率が決まり、仲介か買取かで価格帯が動き、立地と築年数で最終的な金額が定まります。
下落率の目安は心理的瑕疵で10〜90%、再建築不可で30〜50%、共有不動産で30〜50%、底地・借地で80〜90%です。

まず不動産情報ライブラリで周辺の通常相場を調べ、自分の物件の類型にあたる下落率を当てはめれば、おおよその価格帯が出てきます。
あとは複数社の査定でその答え合わせをするだけです。

判断を先送りしないほうがよい理由も2つあります。
瑕疵を伏せたまま売ってもあとから代金の減額を求められる点と、保有を続けるあいだ固定資産税と維持費がかかり続ける点です。

ベンナビ不動産売却では、訳あり不動産の買取に対応する会社へ査定を依頼できます。
事故物件や共有持分、空き家や再建築不可の土地も対象です。
査定の申し込みは無料で、売却を決めていない段階でも使えます。
相場の答え合わせから始めてみてください。

※査定の依頼は無料です。
売買が成立した場合の条件や費用は各社によって異なります。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。