共有名義不動産

埼玉県で共有持分を売却する5つの方法と価格の目安・同意の要否を解説

埼玉県で共有持分を売却する5つの方法と価格の目安・同意の要否を解説

さいたま市や川口市の実家を兄弟と共有名義のまま持っていて、話がまとまらないという人は少なくありません。
固定資産税だけを払い続ける状態が何年も続くこともあります。
共有持分は、自分の持分だけであれば他の共有者の同意がなくても売却できる財産です。
売り先は5つあり、どれを選ぶかで手取りも現金化までの期間も変わります。

本記事では、埼玉で共有持分を売却する5つの方法を比べます。
そのうえで価格の目安と査定額を左右する条件、手続きの流れ、税金と注意点までを順に整理する内容です。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。

目次

埼玉の共有持分は自分の意思だけで売却できる

共有持分は所有権の一部です
自分の持分を売るだけなら他の共有者の同意は要りませんが、不動産全体を売るには共有者全員の同意が必要になります。

持分とは、不動産そのものではなく所有権の割合を指します。
さいたま市の実家を兄弟3人で相続して法定相続分どおりに登記した場合、家や土地が3つに区切られるのではなく、1つの不動産に3分の1ずつの権利を持つ状態です。

【参考元】民法|e-Gov 法令検索

自分の持分を売るのに他の共有者の同意は要らない

民法は、所有者が法令の制限内において自由にその所有物の使用、収益および処分をする権利をもつと定めています。
共有持分もこの処分の対象に含まれるため、自分の持分を売るのに他の共有者の同意は要りません。

持分の売買契約は、売主である自分と買主の2者だけで成立するものです。
他の共有者への事前の通知や承諾は、法律上の要件ではありません。
反対されているから売れない、連絡が取れない共有者がいるから売れない、という制約は法律上は存在しません。

ただし、事前に伝えるかどうかは法律の問題とは別の判断です。
関係を保ちたい相手がいるなら先に打診する進め方もありますし、話し合いが決裂している相手なら伝えずに進める選択もできます。
どちらを選んでも売却自体は有効です。
実際の金額は、ベンナビ不動産売却の無料査定で確かめられます。

【参考元】民法|e-Gov 法令検索

同意が必要になるのは不動産全体を売るとき

同意が要るかどうかは、行為の種類によって分かれます
不動産全体の売却は共有物に変更を加える行為にあたるため、共有者全員の同意が必要です。

行為必要な同意具体例
自分の持分だけを売る不要専門業者への持分売却
不動産全体を売る共有者全員実家を売って現金を分ける
賃貸に出す持分の価格の過半数空き家を貸して収益を得る
修繕する単独で可能雨漏りの補修

全体売却がまとまらないときに残る現実的な出口が、自分の持分だけの売却です。
1人でも反対する共有者がいれば全体売却は成立しませんが、持分の売却はその影響を受けません。
民法は、共有物に変更を加える行為と管理に関する行為を分けて定めています。
管理に関する事項は各共有者の持分の価格に従いその過半数で決めるとされ、保存行為は各共有者が単独でできる仕組みです。
全体売却が難しいときに持分だけでいくらになるかは、無料査定で確かめられます。

【参考元】民法|e-Gov 法令検索

2023年の民法改正で共有を解消する手段が増えた

相続を繰り返して共有者が枝分かれし、所在の分からない共有者が生じる事例は各地で問題になってきました。
2023年4月に施行された改正民法では、共有者が枝分かれして所在が分からなくなる状態を解消するための制度が新設されています。
1つ目は、所在等不明共有者の持分の取得です。
裁判所への申立てを経て決定を受ければ、所在の分からない共有者の持分を他の共有者が取得できます。

また、2つ目は所在等不明共有者の持分の譲渡権限の付与です。
裁判所の決定を受けた共有者が、所在不明の共有者の持分も含めて第三者へ譲渡できるようになります。
不動産全体を売りたいのに1人だけ連絡が取れない、という場面で使える制度です。

なお、いずれも裁判所への申立てが前提となり、公告や、法務局に金銭を預ける手続きなどを伴います。
制度を使う判断には弁護士や司法書士の関与が必要になる場面もあるため、自分のケースで使えるかどうかは早めに弁護士へ確認してください。

【参考元】民法|e-Gov 法令検索

埼玉で共有持分を売却する5つの方法

埼玉で共有持分を売る方法は5つあります。
他の共有者と話ができるかどうかで、選べる方法が変わります。

売り方他の共有者の同意手取りの水準現金化までの期間向いているケース
他の共有者に買い取ってもらう相手との合意が必要高い数ヵ月〜1年相手に資金があり交渉できる
共有者全員で全体を売る全員必要高い(市場価格に近い)3ヵ月〜1年全員の意向がそろっている
専門の買取業者に持分を売る不要低め数日〜1ヵ月話し合いが進まない
共有物分割を経て売る不要(裁判所の手続き)中〜低1年〜2年協議が完全に決裂した
第三者に持分を売る不要低い買主が付くまで不定買いたい相手に心当たりがある

同意が要らないのは、専門の買取業者に売る、共有物分割を経て売る、第三者に売るの3つです。
残る2つは、相手の合意が前提になります。

他の共有者に自分の持分を買い取ってもらう

他の共有者が買い増しに前向きなら、持分相当額に近い金額で売れる可能性があります。
共有関係もそのぶん整理されます。
他の共有者への売却が成立する条件は次の2つです。

  • 相手に自己資金または借入の目処がある
  • 価格の話ができる関係にある

どちらか一方でも欠けると成立しません。
埼玉では、相続後も実家に住み続けている共有者がいるケースが多く見られます。
住んでいる側にとっては、単独名義にすることで建て替えや売却を自由に決められるようになる点が実益です。
まず打診してみる価値はあります。

一方で、価格の折り合いがつかずに交渉が長期化しやすい点は押さえておいてください。
金額を巡って関係がこじれると、他の方法へ切り替えるまでに時間を失います。

共有者全員で不動産全体を売却する

共有者全員が合意できれば、市場価格に近い金額で売って持分割合どおりに現金を分けられます
金額だけを見れば、5つのなかで有利さが際立つ方法です。

ただし、全体売却には共有者全員の同意が要ります。
売買契約書には共有者全員が署名押印し、決済にも全員が関与します。
委任状で代理を立てる形も取れますが、全員の意思確認は避けて通れないものです。

たとえば、さいたま市や川口市のように住宅需要が厚いエリアでは、全体売却の効果が大きく出ます。
県南は東京都心への通勤圏として買主が付きやすく、共有であることによる減額を受けずに市場価格で売却できます。

ただし、1人でも反対すれば不成立です。
遠方に住む共有者や高齢の共有者がいると、意思確認と書類のやり取りだけで数ヵ月かかることもあります。

共有持分の専門買取業者に売却する

専門の買取業者への持分売却は、他の共有者の同意が要りません。
埼玉県内でも数日〜1ヵ月程度で現金化できるケースがある一方、手取りは持分相当額を下回ります。
買取業者に売る長所は次の3つです。

  • 他の共有者の同意も通知も不要である
  • 業者が直接買い取るため仲介手数料がかからない
  • 買主を探す期間が要らず短期で現金化できる

手取りが下がる理由は、買い取った業者の側にも制約が残るためです。
持分を取得しても単独では建て替えも売却もできず、他の共有者との交渉や共有物分割の手続きを引き受けることになります。
交渉や共有物分割の手続きにかかる手間とリスクが価格に反映されます。

売却後は、他の共有者と業者の間で話し合いが始まる流れです。
事前に共有者へ伝えるかどうかは自分で選べるため、伝えたくない事情があるなら査定の段階で業者に共有しておいてください。
対応できる会社はベンナビ不動産売却の無料査定で探せます。

共有物分割を経てから売却する

共有物分割とは、共有の状態を解消して単独所有や金銭に置き換える手続きです。
共有者はいつでも共有物の分割を請求でき、協議が調わないときは裁判所に分割を求められますが、判決まで年単位の時間がかかることがあります。

まず、分割の方法は3つに整理されます。
土地を物理的に分ける現物分割、1人が取得して他の共有者に金銭を支払う賠償分割、そして売却して代金を分ける換価分割です。
裁判所は事案に応じてこのいずれかを選びます。

ただし、換価分割で競売になった場合、落札価格が市場価格を下回ることがあります。
買受人が現地を内覧できないなど、通常の売買にはない制約があるためです。
手元に残る金額は事前の想定より少なくなります。

このように時間と費用の負担が大きい方法のため、他の選択肢を検討したうえでの最終手段になります。
訴訟を選ぶ前に、持分売却で解決できないかを一度確認してください。
持分売却の金額は無料査定で先に把握でき、分割請求そのものの進め方は提携弁護士に相談できます。

【参考元】民法|e-Gov 法令検索

第三者に持分を売却する

共有持分は法律上は誰にでも売れます。
ただし自由に使えず住宅ローンも組みにくいため、専門業者以外の買主が見つかることは多くありません。
一般の買主が付きにくい理由は次の2つです。

  • 持分だけを取得しても単独では使用も建て替えもできない
  • 金融機関の担保評価が付きにくく住宅ローンを利用しづらい

現金で買える相手に限られます。
親族間で売買する場合は、価格の設定に注意してください。
相場から著しく低い価格で譲渡すると、税務署が差額を贈与とみなして贈与税の対象になることがあります。
適正価格の根拠を残しておくことが必要です。

結果として、現実的な売り先は専門業者か他の共有者に絞られやすくなります。
第三者への売却は、買いたい相手に具体的な心当たりがある場合の選択肢と考えてください。

埼玉の共有持分の価格は全体価格×持分割合が出発点になる

共有持分の価格は、不動産全体の価格に持分割合を掛けた金額が出発点です。
出発点の価格から共有であることによる調整が入るため、実際の手取りは出発点を下回ります。

なお、共有持分の買取相場について国や自治体が公表している統計はありません。
以下で示す割合と金額は、いずれも民間の団体が公表している値であり、帰属を明示したうえで幅で示す形です。

価格の出発点は「全体価格×持分割合」

共有持分の理論上の価値は、不動産全体の価格に持分割合を掛けた金額です
ただし共有持分だけを買う買主は物件を自由に使えないため、実際の取引額はこれを下回る場合が多くなります。
計算式は「不動産全体の価格 × 自分の持分割合」です。
さいたま市にある3,000万円の実家を兄弟3人で3分の1ずつ持っている場合、理論値は1,000万円になります。

実際に、一般社団法人共有持分支援協会は共有持分の相場を実勢価格の30%〜50%と公表しています。
先の例に当てはめると、300万円〜500万円が目安です。
公的統計ではなく事業者側の公表値である点は踏まえてください。

ただし、割合はあくまで目安です。
持分割合の大きさ、他の共有者との関係、物件の状態によって上下します。
同じ持分3分の1でも、条件が変われば金額は変わります。
自分の物件に当てはめた金額を確かめる方法が、無料査定です。

埼玉の地価は5年連続で上がっている

埼玉県が公表した令和8年地価公示によると、県内の住宅地は前年比プラス2.0%、商業地はプラス3.2%で、いずれも5年連続の上昇となりました。
工業地はプラス3.6%で、13年連続のプラスです。
県は全用途で引き続き上昇したと公表しています。
上昇幅は商業地で0.4ポイント、工業地で0.2ポイント、それぞれ前年より拡大しました。

地価が上がれば、持分価格の出発点である不動産全体の価格も上がります。
3,000万円だった実家の評価が3,100万円になれば、3分の1の持分の理論値も1,000万円から1,033万円へ動きます。
数年前に査定を受けて金額に納得できず保留にしていた人にとって、いまの水準は取り直す価値がある状況です。
県南のように上昇率の高いエリアでは、差が出やすくなります。
いまの水準での査定額は、無料査定で確かめてください。

【参考元】令和8年地価公示(埼玉県内分)について|埼玉県

【参考元】不動産情報ライブラリ|国土交通省

県南と県北では1平方メートルあたりの地価が5倍以上開く

同じ埼玉県内でも、東京に接する県南と県北・秩父方面では住宅地の平均価格に5倍を超える開きがあります。
持分価格の出発点も、市によって大きく変わります。

住宅地の平均価格(1平方メートルあたり)対前年変動率
さいたま市24万6,700円+2.7%
川口市26万4,900円+4.5%
戸田市31万2,300円+6.1%
所沢市19万3,200円+2.7%
川越市15万3,700円+2.1%
越谷市15万1,400円+3.4%
熊谷市5万4,700円+0.7%
秩父市5万4,200円±0.0%

県内でもっとも高い戸田市は1平方メートルあたり31万2,300円、もっとも低い秩父市は5万4,200円で、両市の差は5.7倍です。
東京に接する戸田市・川口市・さいたま市が20万円台から30万円台なのに対し、熊谷市と秩父市は5万円台にとどまります。
上記は令和8年地価公示の市区別・用途別平均価格から、住宅地の数値を抜き出したものです。
秩父市のように調査地点が少ない市では、1地点の入れ替わりで平均が動くため、水準をつかむ目安として使ってください。

そのため、県南は買主が付きやすく、持分でも引き取り手を見つけやすい傾向があります。
一方で県北や市街化調整区域の物件は買い手が限られるため、同じ持分割合でも手取りが変わります。
自分の市がどの水準かを表で確かめ、県北や市街化調整区域の物件なら訳あり不動産を扱う会社を含めて査定先を選んでください。

【参考元】市区町村別・用途別平均価格及び平均変動率一覧(市区)|埼玉県

さいたま市・川口市など5市の価格シミュレーション

一般社団法人共有持分支援協会は、埼玉県内の主要5市について、持分3分の1の場合の買取価格の目安を公表しています。
自分の市に近い地点で、金額の幅をつかんでください。

所在実勢価格の想定持分3分の1の買取価格の目安
さいたま市4,200万円約420万円〜700万円
川口市6,000万円約600万円〜1,000万円
川越市3,000万円約300万円〜500万円
所沢市4,200万円約420万円〜700万円
越谷市4,200万円約420万円〜700万円

いずれも一般社団法人共有持分支援協会が公表しているシミュレーション値で、公的統計ではありません。
実勢価格に持分割合を掛けた金額へ、30%〜50%という係数を当てはめた試算です。
自分の物件の実際の金額は、持分割合と占有の状況、区域区分によって変わります。
上記はあくまで地点ごとの水準を示すもので、査定を受けないと正確な金額は分かりません。

【参考元】埼玉の共有持分の買取に対応している16社|共有持分支援協会

埼玉の共有持分がいくらになるかはベンナビ不動産売却の無料査定で確かめられる

紹介した計算式と地価は、あくまで目安です。
実際の金額は、物件が埼玉のどの市にあるか、誰が住んでいるか、境界が確定しているかといった個別の事情で動きます。
5つの方法のどれを選ぶにしても、自分の持分の価格が分からなければ比べようがありません。

ベンナビ不動産売却は、共有持分をはじめ、空き家や再建築不可物件、事故物件といった訳あり不動産の無料査定と買取相談を受け付けているサービスです。
一般の仲介では扱いにくい物件を得意とする会社が対象で、査定を依頼した段階で他の共有者へ連絡がいくことは通常ありません。
権利関係の調整で弁護士や司法書士と連携している会社も掲載しているため、査定と同時に共有者との調整の相談もできます。
査定は無料で、売却するかどうかは金額を見てから決められる仕組みです。

埼玉県内の物件も対象です。
県南の住宅地でも、県北や市街化調整区域の土地でも相談できます。
他の共有者に話を持ちかけるかどうかも、金額が分かってから決めて遅くはありません。
まずは今の価格を知るところから始めてください。

埼玉の共有持分の売却価格を左右する5つの要素

査定額を分けるのは5つの要素です。
共有者の状況と物件の状態のどちらもが金額に影響します。

いずれも査定を受ける前に自分で確認できる項目です。
5つのうち複数が重なるほど、査定額は下がりやすくなります。

共有者の人数と関係性|少なく話せる関係ほど高く評価される

共有者が少なく、話し合いができる関係にあるほど、買主にとって出口が見えやすくなります。
査定額も上がりやすい傾向があります。

たとえば、相続を重ねて共有者が10人を超えるようなケースでは、買い取った側が全員と交渉する必要が生じる形です。
調整の手間が増えるぶん、提示される価格は下がります。
共有者が2人か3人にとどまる物件のほうが評価されます。

さらに、連絡が取れない共有者や海外に住む共有者がいる場合は、査定額はいっそう下がりやすい傾向です。
裁判所の手続きを経ないと共有関係を解消できず、買主の負担が大きくなるためです。

そのため、査定を依頼する前に共有者が何人いて誰と連絡が取れるかを整理しておいてください。
登記事項証明書で確認できます。
情報がそろっているほど、査定の精度も上がります。

【参考元】不動産登記法|e-Gov 法令検索

物件の占有状況|空き家のほうが評価は高い

他の共有者が住んでいる物件は、買主がすぐに使えません。
空き家の共有持分と比べると、査定額は低くなりやすくなります。

まず、占有の状況は3つのパターンに分かれる形です。
他の共有者が居住している、空き家になっている、第三者に賃貸しているという分類です。
買主から見ると、空き家が扱いやすく、他の共有者が住んでいる状態は扱いにくい形になります。

なお、埼玉では相続後に空き家のまま残っている実家が多く見られます。
県北や県西では特にその傾向が強い状況です。
空き家であれば買主が活用の見通しを立てやすく、評価が上がりやすい要素になります。

いずれの場合も、占有の状況は査定を依頼するときに正確に伝えてください。
後から実態が違うと分かると、契約後の減額交渉につながります。
占有の状況を伝えたうえでの金額は、無料査定で出してもらえます。

市街化調整区域の指定の有無|指定があると建てられず低くなる

市街化調整区域にある物件は、原則として新しく建物を建てられません。
共有持分の査定額も、市街化区域の物件より低くなりやすくなります。
都市計画法は、都市計画区域を市街化区域と市街化調整区域に分ける法律です。
市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域と位置づけられ、開発行為や建築が原則として制限されます。

実際、埼玉県内では県北や県西を中心に市街化調整区域が広がっています。
同じ持分割合でも、県南の市街化区域にある物件とは手取りが変わる点に注意してください。
自分の物件がどちらに入るかは、市町村の都市計画課の窓口や自治体が公開している都市計画図で確認できます。

ただし、市街化調整区域でも既存宅地の要件を満たすなど条件次第で売却できるケースがあります。
一般の不動産会社に断られた経験があっても、訳あり物件を扱う会社に確認する価値がある事例です。

【参考元】都市計画法|e-Gov 法令検索

抵当権と住宅ローンの残債|抹消の見通しが価格と成否を左右する

抵当権が付いたままでも、持分の売却自体はできます。
ただし実務では、決済のときに抵当権を抹消できるかどうかが価格と成否を左右します。

そもそも抵当権は、不動産全体に設定されるものです。
自分の持分だけを売っても抵当権は消えず、買主は競売にかけられるリスクを引き継ぐことになります。
そのため、抹消の見通しが立たない持分は買い手が付きにくくなります。

そこで対応は2通りです。
売却代金で残債を完済して抵当権を抹消するか、金融機関と事前に調整して抹消の合意を得るかのいずれかになります。
残債が売却代金を上回る場合は、不足分を自己資金で補う必要があります。

なお、離婚にともなうペアローンや連帯債務の場合は、元配偶者との調整も必要です。
名義と債務の整理を先に進めないと、売却の手続きが止まります。
残債がある状態で売れるかどうかは、買取相談の段階で判断できます。

【参考元】不動産登記法|e-Gov 法令検索

土地の境界と接道の状況|未確定・接道不足は下がる

境界が確定していない土地や、建築基準法の接道義務を満たさない土地は、買主にとって将来の活用が読みにくくなります。
査定額も下がりやすくなります。

まず、境界が未確定だと売却後に隣地との間で紛争が起きる可能性が残る点に注意してください。
買主はそのリスクを見込んで査定額を下げるか、確定測量を条件にします。
古くからの住宅地では境界標が失われている土地も見られます。

建築基準法は、建築物の敷地が幅4メートル以上の道路に2メートル以上接することを求める法律です。
接道の要件を満たさない土地は再建築ができず、活用の幅が大きく狭まります。
埼玉県内では旧市街地や私道に面した土地で該当することがあります。

ただし、確定測量には費用と数ヵ月の期間がかかる点に注意してください。
売り急ぐ事情があるなら、測量を条件としない買主を探す選択もあります。
訳あり物件を扱う会社は境界未確定のまま買い取ることがあります。
境界未確定のまま買い取れる会社は、ベンナビ不動産売却の買取相談で確認できる仕組みです。

【参考元】建築基準法|e-Gov 法令検索

埼玉で共有持分を売却する手続きの流れ

共有持分の売却は4つのステップで進みます。
権利関係の確認から入金までの全体像を先につかんでください。

専門業者への持分売却であれば、埼玉県内でも数日〜1ヵ月程度で完了するケースがあります。
仲介で買主を探す場合は、専門業者への持分買取より長くかかります。

①登記事項証明書で権利関係と持分割合を確認する

最初に取りかかるのは、権利関係の確認です。
法務局で登記事項証明書を取得し、共有者が誰で自分の持分割合がいくつか、抵当権が付いていないかを確かめます。

なお、登記事項証明書は法務局の窓口、郵送、オンラインの3通りで取得できます。
オンライン請求で郵送受取を選ぶと、窓口で請求するより手数料が安くなる仕組みです。
埼玉県内の物件でも、県外に住んだままオンラインで取り寄せられます。
手数料は1通あたり数百円で、請求から手元に届くまでの目安は数日です。

また、相続で取得した持分の登記がまだ済んでいない場合は、売却の前に相続登記が必要です。
登記簿上の名義が亡くなった親のままでは、自分の持分を売る手続きに進めません。
遺産分割協議書や戸籍の収集から始めることになります。

【参考元】不動産登記法|e-Gov 法令検索

②複数の会社に査定を依頼して比べる

共有持分の査定額は、会社ごとに差が出ます
金額と根拠の両方を比べるため、複数社に依頼してください。

なぜなら、買い取った持分をどう活用するかの見立てが会社ごとに違うためです。
他の共有者との交渉で全体を取得する想定なのか、持分のまま転売する想定なのかで、出せる金額が変わります。
埼玉県内での取扱い実績があるかどうかも影響します。

また、比べる対象は金額だけではない点も押さえておいてください。
査定額の根拠を数字で説明できるか、周辺の取引事例を示せるか、埼玉県内の取扱い実績を具体的に挙げられるかを確認してください。
金額だけが突出している会社には理由を尋ねる必要があります。

なお、査定は無料で受けられるのが一般的です。
依頼しただけで売却が確定するわけではないため、まず金額を集めてから判断してください。
依頼先の候補は、ベンナビ不動産売却で探せます。

③必要書類をそろえる

売却に向けて用意する書類は、本人確認書類と登記関係の書類が中心です。
先に一覧で確認しておくと手続きが滞りません。

書類入手先備考
登記識別情報または権利証手元に保管紛失時は司法書士による本人確認で代替
登記事項証明書法務局オンライン請求が安い
固定資産評価証明書市区町村の窓口税額と評価額の確認用
本人確認書類手元運転免許証やマイナンバーカード
実印と印鑑証明書市区町村の窓口発行後3ヵ月以内が一般的

なお、相続した持分を売る場合は、亡くなった人の戸籍関係の書類が追加で必要になることがあります。
出生から死亡までの連続した戸籍謄本や、相続人全員の戸籍謄本を求められるケースです。
相続登記がすでに済んでいれば、登記事項証明書だけで足りることもあります。

また、印鑑証明書には有効期限があります。
発行から3ヵ月以内とする契約が一般的なため、取得の時期は決済日から逆算してください。
早く取りすぎると取り直しになります。

もっとも、書類は買取業者から案内されます。
先に全部そろえてから相談する必要はないため、まず査定を依頼して指示を受けてください。
県外に住んでいる場合でも、郵送とオンラインの組み合わせで対応できます。

④売買契約を結んで決済と持分移転登記をする

最後は契約と決済です。
売買契約を結び、決済日に代金の受け取りと持分の移転登記を同時に行って完了します。

まず支払いは、契約時に手付金、決済時に残代金という流れが一般的です。
買取業者への持分売却では、契約から決済までの期間が短く、一括で支払われるケースもあります。
埼玉県内であれば、業者の担当者が現地または最寄りの法務局周辺で決済に立ち会う形が多く取られます。

次に、移転登記は司法書士が担当する流れです。
登録免許税がかかり、税額は固定資産税評価額に持分割合と税率を掛けて算出されます。
司法書士報酬も別途必要です。

そして決済が終われば、翌年度以降の固定資産税の負担は買主に移ります。
共有者としての義務からも外れるため、以後は管理の手間もかかりません。
契約から決済までの流れをどこまで任せられるかは、買取相談のときに確認できる内容です。

【参考元】不動産登記法|e-Gov 法令検索

埼玉で共有持分を売却するときに差し引かれる税金と費用

売却益が出れば譲渡所得税と住民税がかかります
印紙税、登記費用、司法書士報酬なども差し引かれます。

税額は取得費や所有期間といった個別の事情で変わる仕組みです。
最終的な金額は、税務署か税理士に確認してください。
売却益が出なければ譲渡所得税はかかりません。

譲渡所得にかかる税率は所有期間で変わる

税率は所有期間で2段階に分かれます。
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得です。

区分所有期間税率(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)
長期譲渡所得5年超20.315%
短期譲渡所得5年以下39.63%

なお、相続で取得した持分は、亡くなった人が取得した日を引き継ぎます。
親が30年前に購入した実家を相続した場合、相続から1年で売っても長期譲渡所得として扱われます。
相続案件の多くは長期譲渡所得に該当するケースです。

また、譲渡所得は売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。
取得費が分からない場合は、売却価格の5%を概算取得費として使えます。
古い物件で購入時の契約書が見つからないケースでは、概算取得費を使う方法をとる形です。
税引き後にいくら残るかは、無料査定で出た金額から計算できます。

【参考元】土地や建物を売ったとき|国税庁

3,000万円の特別控除|自分が住んでいた家の持分なら使える

自分が住んでいた家屋とその敷地の持分を売る場合は、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。
控除を使えば税額がゼロになるケースもあります。
国税庁は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることを要件とする制度です。
実家を出てから長期間が経過している場合は、期限を過ぎていないか確認が必要です。

まず、家屋を共有していた場合は共有者それぞれが要件を満たせば控除を受けられるとされています。

一方で、親子や夫婦など特別の関係がある人への売却には適用されません
生計を一にする親族や、売却後に同居する親族も対象外です。
土地の持分だけを売る場合は原則として適用を受けられません。

さらに、控除を使うには売却した翌年に確定申告が必要です。
申告しなければ控除は適用されないため、税額がゼロになる見込みでも手続きを忘れないでください。

【参考元】マイホームを売ったときの特例|国税庁

売却にかかる費用|印紙税・登録免許税・司法書士報酬

税金以外に差し引かれるのは、印紙税、登録免許税、司法書士報酬です。
買取業者に直接売る場合は、仲介手数料がかかりません。

費用目安備考
印紙税200円〜6万円契約金額で変わる
登録免許税固定資産税評価額の一定割合抵当権抹消は不動産1個につき1,000円
司法書士報酬数万円程度登記手続きの依頼先
仲介手数料買取では不要仲介での売却時のみ発生

印紙税の幅は共有持分支援協会が公表している金額です。
契約金額の区分ごとに税額が定められており、数百万円規模の売買では1,000円から5,000円程度に収まります。
売買契約書は売主と買主が1通ずつ保管し、印紙税もそれぞれが負担します。

次に登録免許税は、持分の移転登記にかかる税金です。
固定資産税評価額に持分割合と税率を掛けて算出されるため、評価額の高い県南の物件では負担も大きくなります
買取の契約では、業者が負担する取り決めになっていることもあります。

なお、抵当権が残っている場合は抹消の費用が追加でかかる点に注意してください。
登録免許税に加えて司法書士報酬も発生するため、見積もりの段階で確認してください。
手取り額を比べるときは、税金と費用を差し引いた後の金額で判断することが大切です。

埼玉で共有持分を売却するときの4つの注意点

売却の前に押さえておきたい注意点は4つです。
いずれも契約前に確認できることばかりです。

4点を確認したうえで査定に進めば、後戻りが少なくなります。

相場からかけ離れた査定額を鵜呑みにしない

他社より極端に高い査定額を出しながら、契約後に減額を求めてくる例があります。
金額の根拠を数字で説明できるかを確認してください。

また、「必ず高く売れる」「県内最高額」といった断定的な表示は、根拠がなければ景品表示法が禁じる優良誤認表示にあたるおそれがあります。
広告の文言だけで判断しないでください。

そこで、査定書に周辺の取引事例が記載されているか、算出の前提となる持分割合や想定される出口が書かれているかを見てください。
根拠を示せる会社は、質問にも具体的に答えます。
曖昧な回答しか返ってこない場合は他社と比べる材料が足りません。
複数社の査定書を並べて根拠の書き方を見比べれば、金額の妥当性は判断しやすくなる形です。
査定を依頼する会社は、ベンナビ不動産売却で探せます。

【参考元】不当景品類及び不当表示防止法|e-Gov 法令検索

宅地建物取引業の免許があるか確認する

不動産を業として売買する会社には、宅地建物取引業の免許が必要です。
免許番号は国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで確認できます。

無免許で営業する事業者との取引は、トラブルが起きたときに救済を受けにくくなります
会社のウェブサイトに免許番号が記載されているかを最初に見てください。

また、免許番号のかっこ内の数字は更新回数を表します。
5年ごとに更新されるため、数字が大きいほど営業年数が長いという目安になります。
ただし年数の長さだけで共有持分の取扱いに強いとは限らないため、実績と併せて判断してください。

埼玉県知事免許か国土交通大臣免許かは、営業所が1つの都道府県にあるか複数にまたがるかで決まります。
優劣を示すものではないため、県知事免許だから信頼できないという判断は当たりません。

【参考元】宅地建物取引業法|e-Gov 法令検索

【参考元】建設業者・宅建業者等企業情報検索システム|国土交通省

他の共有者との関係にどう影響するかを考えておく

持分を売れば、買主が新しい共有者になります。
他の共有者のもとへ、買主から連絡が入ります。
法律上は同意も通知も不要ですが、後から知った共有者との関係が悪化する例もある点に注意してください。
実家に住み続けている兄弟がいる場合、見知らぬ会社から連絡が来る形になるため、心情的な摩擦が生じやすくなります。

そこで、先に共有者へ打診しておけば、共有者自身が買い取る展開になる可能性もあります。
その場合は手取りが増えるうえ、関係も保てる進め方です。
売る意思が固まった段階で一度声をかけてみる進め方には合理性があります。

一方、どうしても知られたくない事情があるなら、査定の段階で業者に伝えてください。
連絡のタイミングや方法に配慮してもらえる場合があります。
配慮の可否は会社ごとに違うため、買取相談の段階で伝えておいてください。
共有者との関係がすでにこじれているなら、売却の前に提携弁護士へ相談してください。

契約不適合責任の扱いを契約書で確認する

契約不適合責任とは、引き渡した不動産が契約の内容に適合しないときに売主が負う責任です。
売主と買主が合意すれば特約で免除できるため、契約書の記載を確認してください。

適合しているかどうかは、種類・品質・数量の3つの観点で判断されます。
買主は追完の請求や代金の減額、損害賠償を求められます。
個人が売主でも適用される制度です。

なお、買取業者への売却では契約不適合責任を免責とする特約が入っているのが一般的です。
特約があれば、売却後に不具合が見つかっても追及される心配は小さくなります。
契約書の該当条項を必ず読んでください。

ただし、売主が知っていた不具合を告げなかった場合は、免責が認められないことがあります
雨漏りや土地の不具合を把握しているなら、告知書に記載して伝えておいてください。
特約の内容に不安があれば、契約前に弁護士へ確認してください。

【参考元】民法|e-Gov 法令検索

売らずに埼玉の共有持分を持ち続けると負担と共有者が増えていく

売らずに持ち続けると、固定資産税と管理の負担が続きます。
相続が重なるたびに共有者が増え、解決は難しくなります。

時間が経つほど、選べる手段は狭まる点に注意してください。

固定資産税と管理の負担が続く

共有者は固定資産税を連帯して納める義務を負います。
他の共有者が払わなければ、自分に全額の請求が来ることがあります。

税額は持分割合に応じて分割される仕組みではない点に注意してください。
実家に住んでいる兄弟が滞納すれば、県外に住む自分に納税通知が回ってくる可能性があります。

さらに、草刈りや建物の維持といった管理の手間も続きます。
埼玉の実家を残したまま県外に住んでいる場合、年に数回の帰省で対応するか、業者に委託する費用の負担が必要です。
管理不全のまま放置すると、空家等対策特別措置法にもとづく特定空家等に指定される場合があります。
指定を受けて勧告に至ると固定資産税の住宅用地の特例が外れ、税額が上がります。
負担を止める選択肢として、持分だけの無料査定も検討できる方法です。

【参考元】地方税法|e-Gov 法令検索

相続が重なるほど共有者が増える

共有者の1人が亡くなると、亡くなった人の持分は相続人に分かれます。
放置するほど共有者の人数が増え、話し合いが成立しにくくなります。

兄弟3人で3分の1ずつ持っていた実家を例にとった場合です。
3人それぞれに子が2人いる状態で全員が亡くなれば、共有者は6人になります。
さらに次の世代へ移れば10人を超え、面識のない親族同士で協議することになります。

また、共有者が増えるほど買主にとっての調整コストも上がる形です。
持分を買い取った側は全員と交渉することになるため、査定額は下がります。
売却という出口の条件も、時間とともに悪化します。

そのため、人数が少ないうちに整理するほど、選べる方法は多く残る傾向です。
他の共有者への売却も、全員での全体売却も、共有者が2人か3人の段階なら現実的な選択肢です。
共有者が2人か3人の段階のうちに、ベンナビ不動産売却の買取相談で条件を確かめておいてください。

2024年4月から相続登記が義務になった

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料の対象になります。

また、施行日より前に相続した不動産も対象で、その場合は2027年3月31日までに登記する必要があります。
埼玉の実家を何十年も前に相続したまま放置している場合も、期限の対象に入る点に注意してください。

遺産分割がまだ済んでいない場合は相続人申告登記で義務を果たせます。
自分が相続人であることを法務局に申し出る手続きで、遺産分割の成立を待たずに過料を回避できます。
ただし、相続人申告登記は登記名義を変える手続きではない点に注意してください。

いずれにせよ、持分を売るには前提として相続登記が済んでいる必要があります。
どのみち登記は避けられないため、売却を検討するなら早めに進めてください。

【参考元】不動産登記法|e-Gov 法令検索

埼玉の共有持分でトラブルになっているなら弁護士に相談するのがおすすめ

他の共有者と話し合いができない、持分を勝手に売られた、買主から使用料を請求されたという段階では、査定より先に弁護士に相談してください。
共有物分割請求への対応や、持分に応じた使用の対価をめぐる交渉は、不動産会社が代理できない領域だからです。

ベンナビ不動産売却では、権利関係の調整で弁護士や司法書士と連携している会社を掲載しています。
会社によっては、弁護士費用や登記費用、残置物の処分費用を負担したうえで買い取る条件を出しています。
費用をどちらが持つかは会社ごとに違うため、査定を受ける段階で確認してください。

相談したからといって売却を決める必要はありません。
まず自分の立場でどこまで請求できるのか、どこからが相手の権利なのかを、提携弁護士と一緒に整理するところから始めてください。

埼玉の共有持分に関する悩みは「ベンナビ不動産売却」で解決しよう

埼玉の共有持分を売るかどうか迷っている段階でも、ベンナビ不動産売却は使えます。
共有持分や空き家、再建築不可物件といった訳あり不動産を専門に扱う会社を、条件を比べながら探せるためです。
弁護士や司法書士と連携している会社も掲載されており、他の共有者との調整や相続登記の手続きまで相談しながら進められます。

査定は無料で、依頼した段階で他の共有者へ連絡がいくことは通常ありません。
さいたま市や川口市の県南だけでなく、県北や市街化調整区域の物件も相談の対象です。
提示された金額と根拠を複数社で見比べ、納得できる会社にだけ話を進めれば、売り急いで損をする事態を避けられます。

まずは自分の持分がいくらになるのか、どの売り先が合うのかを、弁護士と連携する会社に相談するところから始めてください。

埼玉の共有持分の売却に関するよくある質問

Q

埼玉で共有持分を売るのに他の共有者の同意は必要ですか?

A

自分の持分だけを売るのであれば、他の共有者の同意は要りません
民法が所有物の処分を所有者の自由としているためです。
同意が必要になるのは、不動産全体を売る場合です。
全体売却は共有者全員の合意がなければ成立しません。
【参考元】民法|e-Gov 法令検索

Q

埼玉の共有持分はいくらで売れますか?

A

出発点は「不動産全体の価格 × 自分の持分割合」です
一般社団法人共有持分支援協会は、共有持分の相場を実勢価格の30%〜50%と公表しています。
埼玉は市によって平均地価が5倍以上違うため、同じ持分割合でも金額に差が出ます。
正確な金額は査定で確かめてください。

Q

共有者に知られずに売却できますか?

A

契約の段階までは、他の共有者に知られずに進められるのが一般的です
通知も同意も法律上の要件ではないためです。
ただし売却後は買主が新しい共有者になるため、買主から他の共有者へ連絡が入ります。
完全に知られないまま終わることはありません。

Q

売却までにどのくらいの期間がかかりますか?

A

専門業者への持分買取であれば、数日〜1ヵ月程度で現金化できるケースがあります
他の共有者との交渉や仲介での売却は数ヵ月から1年程度かかります。
共有物分割を経る場合は、訴訟になると1年〜2年を見込む必要がある点に注意してください。

Q

住宅ローンが残っていても売却できますか?

A

売却自体は可能です
ただし抵当権は不動産全体に設定されているため、自分の持分だけを売っても消えません。
売却代金で完済して抹消するか、金融機関と抹消の調整を進めるかのいずれかが必要です。
残債が売却代金を上回る場合は不足分の手当ても要ります。

Q

共有持分を売ると確定申告は必要ですか?

A

売却益が出た場合は、翌年に確定申告が必要です
3,000万円の特別控除を使う場合も、税額がゼロになるかどうかにかかわらず申告が要ります。
取得費と譲渡費用を差し引いて売却益が出なければ、申告は不要です。

Q

市街化調整区域や再建築不可の物件でも買い取ってもらえますか?

A

一般の仲介では断られやすい物件ですが、訳あり不動産を扱う会社であれば対象になることがあります
市街化調整区域でも既存宅地の要件を満たせば活用の余地が残ります。
一社に断られた時点で諦めず、専門に扱う会社に確認してください。

まとめ

埼玉で共有持分を売る方法は5つあり、他の共有者と話ができない状況でも持分だけを売る道は残ります。

  • 自分の持分だけを売るなら他の共有者の同意は要らない
  • 売り先は他の共有者、全員での全体売却、専門業者、共有物分割を経た売却、第三者の5つ
  • 価格は「全体価格×持分割合」が出発点で、業者の公表値では実勢価格の30%〜50%が目安
  • 県南と県北では平均地価に5倍を超える開きがあり、市によって手取りが変わる
  • 持ち続けるほど共有者が増え、扱いにくい資産になっていく

他の共有者と話せるなら全体売却か共有者への売却、話せないなら専門業者への持分売却が候補になります。
ベンナビ不動産売却は、共有持分や空き家、再建築不可物件といった訳あり不動産の無料査定と買取相談を受け付けているサービスです。
弁護士や司法書士と連携する会社も探せます。
査定は無料で、売却するかどうかは金額を見てから決められます。
まずは埼玉にある自分の持分が今いくらになるのかを確かめてください。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。