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共有持分の売却トラブル9事例と揉めずに売る手順をわかりやすく解説
相続や離婚で共有名義になった不動産について、「自分の持分だけ売りたい」「兄弟が勝手に持分を売ったらしい」という相談が増えています。
共有持分は、他の共有者の同意がなくても自分の判断だけで売却できます。
売却の自由さこそが、親族間の対立や買取業者との交渉トラブルを生む原因です。
そこで本記事では、持分を売る側で起きるトラブル5つと、売られた側で起きるトラブル4つを分けて整理します。
あわせて示すのは、売却ルート別の相場と揉めずに進める手順です。
売却以外で共有状態を解消する方法と、かかる税金や費用まで解説します。
読み終えるころには、売却を進めるか別の方法を選ぶかを、自分のケースに当てはめて判断できる構成です。
なお、共有持分の売却は、共有者との関係と不動産の使われ方によって進め方が大きく変わります。
下の表で、いまの自分がどの状況に当てはまるかを確認してください。
| いまの状況 | 先に確認したいこと |
|---|---|
| 自分の持分だけを売りたい | 売却ルート別の相場と、他の共有者へ伝えるかどうかの判断 |
| 他の共有者に持分を売られた | 新しい共有者から何を請求されるのか、住み続けられるのか |
| 不動産全体を売りたいが同意が取れない | 認知症・行方不明の共有者がいる場合に使える裁判所の手続き |
また、共有持分の取扱いは、通常の不動産売買と手順も価格の決まり方も異なります。
共有持分の取扱いに慣れた会社かどうかで、提示される金額も進め方も変わります。

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。
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共有持分は他の共有者の同意なく売却できる|トラブルの起点になる3つのルール

共有持分と不動産全体では、売却に必要な同意がまったく違います。
本章では、次の3点を順に確認します。
- 自分の共有持分だけなら単独で売却できる
- 不動産全体の売却には共有者全員の同意が必要になる
- 他の共有者は持分の売却を差し止められない
自分の共有持分だけなら単独で売却できる
自分の共有持分は、他の共有者の同意も通知もないまま売却できます。
共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有しているときに、各人が持っている所有権の割合のことです。
民法では、各共有者が持分に応じて共有物の全部を使えると定められており、持分そのものは、持ち主が単独で処分できる財産として扱われます。
そのため、売買契約を結ぶのも、登記を移転するのも、自分ひとりの判断で進められます。
ほかの共有者へ事前に伝える法律上の義務もないのが原則です。
ただし、法律上できるかどうかと、揉めずに終わるかどうかは別の問題です。
実務では、事前連絡がなかったことをきっかけに親族間の対立が深まる例が目立ちます。
持分割合の大小は売れるかどうかに関係しません。
10分の1しか持っていなくても2分の1を持っていても、自分の持分を売る権限は同じです。
他の共有者が過半数を持っていても、あなたの処分を止めることはできません。
不動産全体の売却には共有者全員の同意が必要になる
共有名義の不動産をまるごと売却するには、共有者全員の同意が必要です。
不動産全体の売却は、共有物に変更を加える行為にあたるためです。
民法でも、共有物に変更を加えるには他の共有者の同意を得なければならないと定められています。
そのため、共有者が4人いて3人が売却に賛成していても、1人が反対すれば売却は成立しません。
持分割合が5分の4を占めていても、単独で全体を売ることはできない仕組みです。
ただし、2023年4月に施行された改正では、共有物の形状や効用を著しく変えない「軽微な変更」は持分価格の過半数で決められるようになりました。
もっとも、売却は軽微な変更にあたらないため、全員の同意が必要という原則は変わっていません。
全体売却を目指すなら、反対している共有者の懸念を1つずつ解消する話し合いが出発点です。
話し合いが進まないときは、自分の持分だけの無料査定で選択肢を確かめられます。
他の共有者は持分の売却を差し止められない
他の共有者が持分の売却を止めたり、成立した売買を無効にしたりする法的手段はありません。
持分の処分は、各共有者に認められた権利だからです。
「勝手に売られた」と感じても、売買契約は有効に成立し、登記も問題なく移転します。
しかも、他の共有者には、第三者より優先して買い取れる法律上の権利がない状態です。
共有者どうしで「持分を売らない」と取り決めていた場合でも、取り決めを知らずに買った第三者には主張しにくくなります。
つまり共有者が取れる手は、売却前に話し合って買い取りを申し出るか、売却後に共有物分割請求で共有関係を解消するかの2つだけです。
共有物分割請求とは、共有者が話し合いや裁判所の手続きで共有状態の解消を求めることです。
売却を知った時点で、まず登記事項証明書を取って新しい共有者を確かめてください。
相手が業者なら、届いた通知の日付と差出人を控えておいてください。
自分の共有持分を売却したときに起きるトラブル5つ
売る側のトラブルは、共有者との関係と、買取業者との取引条件の2方向で起きます。
内訳は関係悪化が1件、価格に関するものが2件、残りは税務が1件と売却後の対応が1件です。
- 他の共有者から「勝手に売った」と責められて関係が悪化する
- 買取業者に市場価格の半分以下で買い叩かれる
- 査定後に理由が曖昧なまま買取価格を減額される
- 著しく低い価格で売ると税務上の贈与とみなされる
- 売却後も業者と共有者の交渉に巻き込まれる
他の共有者から「勝手に売った」と責められて関係が悪化する
持分の売却で目立つのは、法的な問題ではなく親族関係の悪化です。
売却した本人にとっては自分の財産を処分しただけでも、残された共有者にとっては、見知らぬ第三者が突然共有者になる出来事だからです。
たとえば相続で兄弟3人が実家を共有していた事例では、長男が持分を買取業者に売却したことを他の兄弟が登記で知り、以後は連絡が途絶えました。
業者から他の兄弟へ買い取りの打診が入ったことで、対立はさらに深まりました。
「売るなら自分が買い取りたかった」と後から主張されるケースも珍しくありません。
売却自体に法的責任は生じませんが、関係を残したいなら、先に共有者へ打診するのが1つの選択肢です。
すでに関係がこじれていて直接話せない場合は、共有者への連絡を弁護士に任せる方法もあります。
ベンナビ不動産売却では、弁護士と連携している会社を探せます。
買取業者に市場価格の半分以下で買い叩かれる
共有持分の買取価格は、持分割合から計算した理論値を大きく下回るのが一般的です。
理論値は「不動産全体の市場価格 × 持分割合」で求められますが、実際の買取価格はその30%から50%にとどまることが多くなっています。
価格が下がる理由は次の2つです。
- 買主が持分を取得しても、対象の不動産を単独で使ったり建て替えたりできない
- 業者が他の共有者との交渉や共有関係の解消にかかるコストと、まとまらなかった場合のリスクを、あらかじめ価格から差し引いている
そのため、1社の査定額だけを見て「共有持分はこの程度の金額にしかならない」と判断すると、手取りを大きく取り逃がすおそれがあります。
複数の会社に査定を依頼して、金額と条件を並べて比べてください。
依頼先の会社は、ベンナビ不動産売却から探せます。
査定後に理由が曖昧なまま買取価格を減額される
査定額と最終的な買取価格が食い違う事態は、契約前の確認で防げます。
高い査定額を示して契約に誘導し、契約直前や決済前になってから、理由をはっきり示さないまま減額を求める会社が一部に存在するためです。
たとえば「他の共有者の反対がわかった」「調査で新たな問題が出た」といった説明で、当初の金額から数十万円単位の値下げを告げられる流れが典型です。
口頭で伝えられた査定額に法的な拘束力はなく、売買契約を結ぶ前であれば、会社側は価格を変更できます。
防ぐには、査定書に算定の根拠と、どのような場合に減額するのかという条件を書面で記載してもらってください。
記載を求めても応じない会社は、候補から外して問題ありません。
査定額の高さだけで依頼先を決めると、最終的な手取りで逆転する場合があります。
減額条件まで示す会社かどうかを見分ける場は、無料査定の段階です。
著しく低い価格で売ると税務上の贈与とみなされる
時価と比べて著しく低い価格で持分を譲渡すると、時価との差額が贈与として扱われ、買い受けた側に贈与税がかかります。
相続税法では、著しく低い価額で財産を譲り受けた場合、時価との差額に相当する金額を贈与により取得したものとみなすと定められているためです。
たとえば兄弟間で、時価1,500万円相当の持分を100万円で売買したようなケースが該当しやすくなります。
固定資産税評価額をそのまま売買価格に使う方法も、時価と大きく開くと同じ問題が起こります。
親族間で売買するときは、不動産会社の査定書や不動産鑑定士の評価書を取得し、価格の根拠を残してください。
実際に課税されるかどうかは個々の事情で変わるため、金額が大きい場合は税理士に確認するのが確実です。
【参考元】タックスアンサー No.4423 個人から著しく低い価額で財産を譲り受けたとき|国税庁
【参考元】相続税法|e-Gov 法令検索
売却後も業者と共有者の交渉に巻き込まれる
持分を売却しても、売却の時点で完全に手が離れるとは限りません。
買い取った業者は、不動産全体の取得や共有関係の解消を前提に動くため、残る共有者との交渉が始まるからです。
業者は残った共有者へ、持分の買い取りや不動産全体の売却を打診します。
話がまとまらないときに進む先が、共有物分割請求という法的手続きです。
交渉の過程で、元の売主に対して共有者の連絡先や不動産の使用状況について問い合わせが入ることがあります。
そのため、売却後のやり取りをどこまで会社側に任せられるのかは、契約前に確認しておいてください。
共有者との関係が険悪な場合は、売主が直接連絡を受けない取り決めにしておくと負担を抑えられます。
契約書に窓口の一本化を明記しておけば、後から個別に連絡が来る事態を避けられます。
対応に負担を感じる場合は、共有者との交渉窓口を弁護士に任せる方法も検討してください。
共有持分を勝手に売却された側で起きるトラブル4つ

持分を売られた側は、売った側とは取るべき行動が正反対になります。
売却後は、共有者の交代から請求、訴訟、買い取り提案へと段階的に進みます。
- 面識のない買取業者が新たな共有者になる
- 住み続けていると持分に応じた使用料を請求される
- 共有物分割請求訴訟を起こされて競売にかけられる
- 相場より高い価格で持分の買い取りを持ちかけられる
面識のない買取業者が新たな共有者になる
持分が売却されると、売った共有者に代わって、買い取った会社が正式な共有者になります。
持分の売買は有効に成立し、登記も移転するためです。
発覚のきっかけは、ある日突然、面識のない会社から届く通知や封書であることがほとんどです。
新しい共有者も、持分に応じて不動産の全部を使う権利をもちます。
そのため、敷地への立ち入りや現地調査を一方的に拒むのは困難です。
売買そのものを無効にする主張は通りにくいため、対応は交渉か法的手続きのどちらかに絞られます。
まずは、届いた書面に書かれている会社名と、登記事項証明書に記載された新しい共有者が一致しているかを確認してください。
一致していれば、相手は正式な共有者として交渉する権利をもっています。
一致しない場合は、名義を確認するまで安易に書面へ署名しないでください。
【参考元】民法第249条|e-Gov 法令検索
住み続けていると持分に応じた使用料を請求される
共有不動産に1人で住んでいる場合、新しい共有者から賃料に相当する金銭を請求されることがあります。
2023年4月に施行された改正民法で、共有物を単独で使用している共有者は、他の共有者に対して持分に応じた対価を支払う義務を負うと明文化されたためです。
具体的には、請求額の目安は近隣の賃料相場に相手方の持分割合を掛けた金額で算定されます。
たとえば近隣相場が月12万円で、相手方の持分が3分の1であれば、月4万円程度が目安です。
そこで取れる対応は次の3つです。
- 支払いを続けながら住み続ける
- 相手の持分を買い取って単独名義にする
- 自分の持分も売って住み替える
どれを選ぶかは、住み続けたい期間と、用意できる資金で決まります。
請求額が相場に見合っているか、支払う義務がどこまであるかは、返答する前に弁護士へ確認してください。
【参考元】民法第249条|e-Gov 法令検索
共有物分割請求訴訟を起こされて競売にかけられる
交渉がまとまらない場合、共有物分割請求訴訟を起こされ、判決によっては不動産が競売にかけられます。
分割をしない特約がない限り、共有者はいつでも共有物の分割を請求でき、他の共有者はその請求自体を拒めないためです。
そのため、協議で決まらなければ裁判所に分割を求めることになり、裁判所は次の3つの方法から選びます。
- 現物分割|土地を分けて各自の単独所有にする
- 賠償分割|一方が他方の持分を取得して代金を支払う方法で、2023年4月施行の改正で明文化された
- 換価分割|競売で売却して代金を分ける
なお、競売では市場価格を下回る金額で落札されるのが一般的です。
住み続けたい場合ほど、訴訟に至る前の交渉で決着させる意味が大きくなります。
通知や訴状が届いた時点で弁護士に相談し、交渉の代理を含めた対応を検討してください。
相場より高い価格で持分の買い取りを持ちかけられる
買取業者から持分の買い取りを打診されたときは、提示額の妥当性を自分で検証してください。
業者は、不動産全体を取得したうえで市場価格に近い金額で転売することを想定しており、仕入れ値を上回る金額を提示してくるためです。
安く仕入れた持分を、元の共有者に高く買い取らせる構図になっている場合があります。
検証の基準は「不動産全体の市場価格 × 自分が取得する持分割合」です。
提示額がこの基準を大きく上回るなら、価格交渉の余地があります。
一方で、住み続ける予定がなく資金も用意できないなら、自分の持分も売却して共有から抜ける方法が現実的です。
自分も売って抜ける場合も、複数の会社に査定を依頼して条件を比べてください。
共有持分の売却で揉めやすい物件と揉めにくい物件
共有持分の売却で揉めるかどうかは、事前におおよそ判別できます。
判断軸は、共有者との関係が保たれているかと、不動産に誰かが住んでいるかの2つです。
たとえば共有者が住んでいる不動産では、売却後に使用料の請求や明渡しの交渉が発生しやすくなります。
一方、誰も使っていない空き家や更地では、売却しても実害が生じにくいため、対立に発展しにくい傾向があります。
自分がどちらに当てはまるかを確認したうえで、準備にかける手間を調整してください。
どちらのケースでも、登記内容の確認と書面化は共通して有効です。
判断は売却を決めてからではなく、検討を始めた時点でおこなうと後戻りが少なくなります。
高リスク側だとわかった場合は、共有者への打診や専門家への相談を売却活動より先に置いてください。
共有者が住んでいる・連絡が取れない物件は揉めやすい
共有者が居住している、連絡が取れない、過去に対立した経緯があるという条件に当てはまる場合は、売却後に交渉や訴訟へ発展しやすくなります。
なかでも居住者がいるケースは、明渡しや使用料の話が絡むため、売却後の交渉が長期化しがちです。
具体的には、共有者がその家に住んでいる場合、買主は明渡しや使用料の交渉から始めることになります。
話し合いがまとまらなければ共有物分割請求へ進み、決着まで1年以上かかることもある長い手続きです。
連絡が取れない共有者がいる場合は、裁判所の手続きを挟むぶんさらに時間がかかります。
そのため、売却を検討する段階で、居住者へ買い取りの意思があるかを確かめてください。
買い取る意思があるなら、業者へ売るより高い金額で話がまとまる可能性があります。
打診に使う金額の目安は、無料査定で先に取っておいてください。
空き家で共有者と連絡が取れるなら揉めにくい
誰も住んでいない不動産で、共有者全員と連絡が取れ、売却の方針におおむね合意がある場合は、持分を売却しても大きな対立には至りにくくなります。
共有者が2人だけで話し合いができる状況なら、持分だけを売るより、2人で不動産全体を売却したほうが手取りは大きくなる傾向があります。
また、更地や空き家であれば、買主が取得後にすぐ活用を検討できるため、共有者との交渉も短く済みやすい物件です。
売却の方針に合意があるなら、持分を個別に売るより、全体売却の段取りを先に詰めたほうが手取りは増えやすくなります。
ただし、対立の心配が少ない場合でも、持分割合の確認と合意内容の書面化は省略しないでください。
低リスクに見えるケースほど、口頭の了解だけで進めて後から食い違う例が目立ちます。
条件を書面で残せる会社かどうかは、買取相談の段階で確かめられます。
共有持分の売却相場|3つの売却ルート別の目安

共有持分の売却先は、他の共有者、買取業者、仲介を通じた第三者の3つです。
手取りが大きい順に、他の共有者、仲介、買取業者となります。
価格差が生まれるのは、買主がその持分を単独で使えないためです。
本章で示す金額はいずれも目安であり、実際の価格は物件の条件や共有者の状況によって変わります。
他の共有者に売る場合の相場
他の共有者に売るルートは、3つのなかで高い金額を期待しやすい方法です。
買い取った共有者は、不動産全体を単独で所有できる立場になるため、持分の使いにくさによる値引きが働きにくくなります。
具体的には、相場は「不動産全体の市場価格 × 自分の持分割合」に近い水準です。
たとえば市場価格3,000万円の不動産を2分の1ずつ共有しているなら、1,500万円が目安になります。
また、買い取る共有者の側にも、共有の制約から解放されて単独で売却や活用ができるという利点があります。
そのため、資金の準備さえできれば交渉が成立しやすい売却先です。
ただし親族間の売買では、相場から大きく外れた安い価格をつけると贈与税の問題が生じるため、査定書などで価格の根拠を残してください。
査定書は、ベンナビ不動産売却の無料査定で用意できます。
買取業者に売る場合の相場
買取業者に売るルートは金額が低くなりやすい一方、現金化までの期間は短く済みます。
業者は、他の共有者との交渉や共有関係の解消にかかるコストと、まとまらないリスクを価格に織り込むためです。
具体的には、一般社団法人共有持分支援協会が「実勢価格 × 持分割合 × 評価割合(30%〜50%)」という水準を公表しています。
たとえば市場価格3,000万円で持分2分の1なら、450万円から750万円程度が目安です。
一方で、買主を探す期間が不要なため、査定から決済まで数週間で完了する例もあります。
仲介手数料がかからない点も費用面の利点です。
ただし、仲介との価格差が手数料を上回ることが多いため、期限が決まっていないなら比較したうえで選んでください。
提示額が理論値の3割を大きく下回るときは、算定の根拠を確認する余地があります。
比較のための査定額は、契約を急ぐ前に無料査定で受け取っておいてください。
仲介で第三者に売る場合の相場
仲介は、買取より高い価格を狙える代わりに、売却までの期間が読みにくいルートです。
買取が不動産会社自身を買主とするのに対し、仲介は会社が買主を探して売買を仲立ちする方法で、買主候補を広く募れるためです。
ただし、共有持分を単独で買いたい第三者は限られるため、買主が決まるまで数ヵ月以上かかる場合があります。
売買が成立したときに発生する仲介手数料は、宅地建物取引業法で売買価格に応じた上限が定められた費用です。
したがって、売却の期限が決まっていないなら仲介、現金化を急ぐなら買取という選び分けが基本になります。
どちらを選ぶ場合でも、共有持分の取扱い実績がある会社に相談してください。
経験が少ない会社では、買主を見つけられないまま期間だけが過ぎることがあります。
媒介契約を結ぶ前に、過去の取扱件数と売却までの平均期間を聞いておいてください。
【参考元】宅地建物取引業法|e-Gov 法令検索
共有持分の売却でトラブルを防ぐ5つの手順

売却前の準備で、実務上のトラブルはほとんど防げます。
次の5つを順番どおりに進めてください。
①登記事項証明書で共有者と持分割合を正確に確認する
売却を検討したら、最初に登記事項証明書を取得して、共有者と持分割合を確認してください。
記憶や親族間の口約束と、登記の内容が食い違っている例が多いためです。
まず、登記事項証明書は法務局の窓口やオンライン請求で取得でき、手数料は請求方法によって数百円程度の差があります。
共有者の氏名と住所、各自の持分割合を確認して、誰と交渉すべきかをここで確定させてください。
なお、相続登記が済んでいない場合は、亡くなった方の名義のままになっています。
名義が変わっていない状態では持分を売却できないため、先に相続登記を済ませてください。
持分割合は査定額にそのまま反映されるので、登記を確認する段階で誤りをなくしておきます。
登記に古い住所が残っている共有者がいた場合は、住民票や戸籍の附票で現住所をたどれます。
②売却前に他の共有者へ買い取りを打診する
第三者に売る前に、他の共有者へ買い取りの意思があるかを打診してください。
共有者への売却は高い金額を期待しやすく、売却後の対立も避けられるためです。
まず、切り出し方には工夫が要ります。
共有を続けた場合の固定資産税や管理費の負担と、将来さらに相続が起きて共有者が増えるリスクを、共通の課題として示す方法が有効です。
断られた場合は、第三者へ売却する予定であることを伝えておいてください。
伝えておけば、後から「勝手に売った」と言われる余地が小さくなります。
一方、関係が悪く直接の連絡そのものが難しい場合は、無理に接触しないでください。
不動産会社や弁護士に間へ入ってもらう方法もあります。
打診の記録は、送った書面の控えやメールの履歴として残してください。
記録があれば、後から「聞いていない」と主張されたときの反論材料になります。
打診の前に無料査定を受けておくと、提示する金額に根拠を持たせられます。
③決めた内容と費用負担を合意書として書面に残す
共有者と話し合って決めた内容は、合意書として書面に残してください。
口頭の合意は後から食い違いが生じやすく、代金の分配や費用負担で揉める原因になるためです。
まず書き残す項目は次の3点です。
- 売却の方針
- 代金の分配割合
- 仲介手数料や測量費など諸費用の負担者
代金の分配は持分割合に応じるのが原則ですが、共有者全員が合意すれば自由に決められます。
固定資産税や修繕費を長く負担してきた共有者の取り分を上乗せする取り決めも可能です。
そのうえで、共有者全員が署名して押印した書面であれば、後の主張の食い違いを防ぐ材料になります。
金額が大きい場合や関係が険悪な場合は、弁護士に文面を確認してもらうと確実です。
合意書は共有者の人数分を作成し、それぞれが1通ずつ保管してください。
④査定額の根拠と減額条件を契約前に書面で確認する
査定を受けたら、金額そのものより先に、算定の根拠と減額の条件を書面で確認してください。
根拠が明示されていれば、契約直前の一方的な値下げを避けられるためです。
確認する項目は次の3点です。
- 査定額の算定根拠
- 減額が生じる場合の条件
- 入金までの日数
また、即決を迫る・根拠の説明を避ける・契約書を事前に見せないという対応が見られた会社は、候補から外して差し支えありません。
複数社に同じ項目を確認すれば、金額と対応の両方を比べられます。
口頭の説明しか得られなかった項目は、メールで送り直してもらい記録として残してください。
書面が残っていれば、契約後に説明と異なる対応をされたときの交渉材料になります。
確認した内容を査定書とメールの両方で残しておけば、後から経緯をたどるのも簡単です。
根拠を書面で出せる会社は、ベンナビ不動産売却の無料査定から探せます。
⑤共有持分の取引実績がある不動産会社に依頼する
依頼先は、共有持分の取引実績があり、売却後の対応方針まで説明できる会社を選んでください。
共有持分の売買は、通常の不動産取引と手順も価格の決まり方も異なるためです。
まず、相談前に自分で確認できる基準は次の5点です。
- 共有持分の取扱件数
- 弁護士や司法書士との連携体制
- 費用内訳の明示
- 対応エリア
- 査定が無料かどうか
買い取ったあとに他の共有者へどのように接触するのかという方針も聞いておいてください。
強引な交渉を前提にする会社に売ると、親族との関係が壊れるおそれがあります。
なお、担当者との相性や対応の速さは依頼してみないとわからないため、会社を絞り込む段階の基準には入れないでください。
価格が妥当かどうかと、他の共有者にどう対応するかは、同時に判断してください。
複数社に同じ条件で相談すれば、価格の妥当性と他の共有者への対応方針の両方を見比べられます。
共有持分を売らずに共有状態を解消する4つの方法

共有状態から抜ける方法は、売却だけではありません。
不動産を手元に残したいか、手放してよいかで選ぶべき方法が変わります。
いずれの方法にも、利点と負担の両面がある点は共通です。
他の共有者の持分を買い取って単独名義にする
他の共有者の持分をすべて買い取れば、不動産全体が自分の単独所有になります。
単独名義になれば、売却も建て替えも賃貸も、自分の判断だけで決められます。
買い取り価格の考え方は「不動産全体の市場価格 × 相手の持分割合」です。
利点は、共有に伴う制約と、将来の相続で共有者が増えるリスクから解放される点です。
一方の負担は、まとまった資金が必要になる点と、持分移転の登記にかかる登録免許税や司法書士報酬が発生する点になります。
なお、住宅ローンが残っている不動産では、持分を動かす前に金融機関の承諾が必要です。
資金が足りない場合は、金融機関に相談して借り入れで賄えるかを確認してください。
共有者が複数いる場合は、全員分をまとめて買い取らないと単独名義になりません。
買い取る資金と、自分の持分を売った場合の手取りは、無料査定の金額で比べられます。
【参考元】タックスアンサー No.7191 登録免許税の税額表|国税庁
土地を分筆して単独所有の土地に分ける
土地であれば、分筆によって共有関係を物理的に解消できます。
分筆(ぶんぴつ)とは、登記のうえで1つの土地を複数の土地に分けて登記し直すことです。
持分割合に応じて土地を分ければ、それぞれが自分の土地を単独で所有する状態になります。
利点は、共有関係を完全になくせるうえ、以後は自分の土地を自由に売却できる点です。
一方の負担は、土地家屋調査士による測量と登記の費用がかかる点と、分けた結果それぞれの土地が狭くなり、単価が下がる場合がある点です。
ただし、建物が建っている土地では建物まで分けられないため、分筆は使えません。
分けた後の土地が道路に接する条件を満たせなくなる場合も実行できません。
分筆が可能かどうかは土地の形状と接道の状況で決まるため、土地家屋調査士に確認してください。
共有物分割請求で裁判所に解消を求める
話し合いがまったく成立しない場合は、裁判所に共有物の分割を求められます。
分割をしない特約がない限り、共有者はいつでも分割を請求でき、他の共有者はその請求自体を拒めないためです。
手続きは、まず共有者間の協議から始まり、協議が調わないときに訴訟へ移ります。
分割の方法は、現物分割、賠償分割、換価分割の3つから裁判所が選びます。
利点は、相手の同意がなくても共有関係を解消できる点です。
一方の負担は次の3点です。
- 弁護士費用がかかる
- 解決まで1年以上かかる場合がある
- 換価分割になると市場価格を下回る金額で処分されやすい
また、共有者との交渉の代理や訴訟の対応は弁護士の業務であり、不動産会社が代わりにおこなうことはできません。
訴訟を選ぶ前に、まず協議で解決できないかを検討してください。
持分だけを売る選択肢の金額も、無料査定で並べて検討できます。
共有持分を放棄して他の共有者に帰属させる
対価を求めず手放してよいなら、共有持分を放棄する方法があります。
共有者の1人が持分を放棄すると、放棄した持分は他の共有者へ移ると民法で定められています。
利点は、価格交渉をせずに共有関係から抜けられる点です。
一方の負担は次の3点です。
- 代金をいっさい受け取れない
- 持分移転の登記に他の共有者の協力が必要になる
- 受け取った側に贈与税がかかる場合がある
税務上は無償で財産を得たものとして扱われるため、放棄する前に他の共有者へ伝えておいてください。
なお、放棄は相続放棄とは別の手続きです。
登記をしないまま放棄の意思だけを伝えても、固定資産税の納税通知書が届き続ける場合があります。
他の共有者が登記に協力しないときは、裁判所の手続きで登記を求めることになります。
【参考元】民法第255条|e-Gov 法令検索
共有者が行方不明・認知症で売却が進まないときの対処法
同意が取れない共有者がいても、不動産を動かす手段はあります。
行方不明の共有者がいる場合と、判断能力が低下した共有者がいる場合とで、使う制度が異なります。
まず、行方不明の場合に使えるのは、2023年4月に施行された改正民法の新しい制度です。
判断能力の低下では、家庭裁判所に後見人の選任を申し立てる方法が中心になります。
いずれも裁判所の手続きを経るため、申立てから完了まで数ヵ月単位の時間がかかります。
売却の予定が決まっているなら、逆算して早めに着手してください。
また、どちらの制度を使う場合でも、申立人は共有者の状況を客観的に示す資料をそろえなければなりません。
行方不明なら住民票や戸籍の附票、判断能力の低下なら医師の診断書を、申立ての前に用意してください。
資料集めに時間がかかるため、まず何が必要かを家庭裁判所に確認する方法が効率的です。
【参考元】民法|e-Gov 法令検索
所在等不明共有者の持分を取得・譲渡する制度を利用する
共有者の所在がわからない場合、裁判所の決定を得てその持分を取得したり、第三者へ譲渡したりできます。
2023年4月に施行された改正民法で、所在等不明共有者の持分を取得する制度と、持分を譲渡する権限を付与する制度が新設されたためです。
手続きは、裁判所への申立てから始まります。
申立てのあとは、裁判所が所在不明の共有者へ公告をおこない、一定の期間が経過するのを待つ流れです。
申立てをした共有者が、不明な共有者の持分に相当する金銭を法務局へ預けると、持分を取得したり、不動産全体を第三者へ売却したりできるようになります。
ただし、相続で共有になった不動産では、相続開始から10年を経過していることが要件になる場合があります。
自分のケースで使えるかどうかは、登記の状況を確認したうえで個別に判断してください。
制度を使わずに持分だけを売る場合の金額は、無料査定で確かめられます。
【参考元】所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し|法務省
【参考元】民法|e-Gov 法令検索
不在者財産管理人や成年後見人の選任を家庭裁判所に申し立てる
新しい制度が使えない場合は、家庭裁判所に管理人や後見人の選任を申し立てる方法があります。
行方不明の共有者には不在者財産管理人、判断能力が低下した共有者には成年後見人を選任してもらい、選任された管理人や後見人が代わりに手続きを進める仕組みです。
まず、不在者財産管理人の選任は、利害関係人が家庭裁判所に申し立てます。
ただし選任されただけでは不動産を売却できないため、売却には別途、家庭裁判所から権限外行為の許可を得る手続きが必要です。
成年後見人が本人の居住用不動産を売却する場合も、家庭裁判所から許可を得なければなりません。
なお、成年後見人は売却のためだけに選ばれるわけではなく、選任後は本人が亡くなるまで役割が続きます。
報酬の負担も継続するため、申立ての前に家族で方針を共有し、手続きの進め方は弁護士や司法書士に相談してください。
【参考元】不在者財産管理人選任|裁判所
共有持分の売却でかかる税金と費用
共有持分を売却すると、売却益に対する税金と、手続きにかかる実費が発生します。
主な費目は、売却益にかかる譲渡所得税と住民税・印紙税・登録免許税・仲介手数料の4つです。
なお、税額の計算そのものは税理士の業務です。
本章の金額は目安として扱い、実際の申告は税理士に確認してください。
売却益に対してかかる譲渡所得税と住民税
共有持分を売って利益が出た場合、利益に対して譲渡所得税と住民税がかかります。
譲渡所得は「収入金額 − 取得費 − 譲渡費用」で計算し、共有持分の場合は取得費と譲渡費用を持分割合に応じて割り振ります。
注意したいのが、税率が所有期間によって変わる点です。
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば長期譲渡所得となり、所得税15%と住民税5%に復興特別所得税を加えた合計20.315%になります。
5年以下であれば短期譲渡所得となり、所得税30%と住民税9%に復興特別所得税を加えた合計39.63%です。
なお、相続で取得した持分は、亡くなった方の取得時期と取得費をそのまま引き継ぐため、長期譲渡所得になる場合が大半です。
取得費がわからないときは、売却価格の5%を概算取得費として使う方法があります。
【参考元】タックスアンサー No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)|国税庁
売却手続きで支払う印紙税・登録免許税・仲介手数料
売却益とは別に、手続きそのものにかかる実費があります。
まず売買契約書には印紙税がかかり、税額は契約金額に応じて決まります。
不動産の譲渡契約書には税率を軽減する措置が設けられているため、契約時点で適用期間内かどうかを確認してください。
次に、所有権移転の登録免許税は、原則として買主が負担します。
ただし相続登記が済んでいない場合は、売主側で相続登記が必要になり、固定資産税評価額の0.4%にあたる登録免許税と司法書士報酬が売主の負担です。
最後に、仲介を利用した場合は仲介手数料がかかり、上限は売買価格に応じて定められています。
買取業者へ直接売却する場合、仲介手数料は不要です。
実費の負担者は法律で決まっているわけではないため、契約前に誰がいくら払うのかを確認してください。
誰が負担するかは会社ごとに違うため、買取相談の段階で確かめてください。
【参考元】タックスアンサー No.7140 印紙税額の一覧表|国税庁
低額譲渡と持分放棄で相手方にかかる贈与税
共有持分をめぐって贈与税が問題になるのは、低額譲渡と持分放棄の2つの場面です。
どちらも、財産を受け取った側に課税される点が共通しています。
まず低額譲渡で課税されるのは、時価より著しく低い価格で持分を譲り受けた買主です。
持分放棄では、放棄された持分が他の共有者へ無償で移るため、受け取った共有者に贈与税がかかる場合があります。
ただし、贈与税には年間110万円の基礎控除があり、受け取った財産の合計がこの金額以下であれば課税されません。
持分の価額が基礎控除を超えるかどうかで結論が変わるため、金額が大きい場合は税理士に確認してください。
同じ年に他の贈与を受けているときは、受け取った財産を合算して判定します。
持分を無償で移す前に、受け取る側の税負担まで含めて話し合ってください。
無償で移すより売却したほうが有利になる場合もあるため、無料査定で金額を確かめてから決めてください。
【参考元】タックスアンサー No.4423 個人から著しく低い価額で財産を譲り受けたとき|国税庁
共有持分でトラブルになっているなら弁護士に相談するのがおすすめ
持分を勝手に売られた、買取業者から使用料を請求された、共有物分割請求の通知が届いたという段階では、査定より先に弁護士に相談してください。
売られた側の交渉や訴訟への対応は、不動産会社が代理できない領域だからです。
提示された使用料が近隣の賃料相場に見合うか、相手の請求に応じる義務があるかは、交渉を始める前に確かめておく必要があります。
ベンナビ不動産売却では、共有持分や相続した不動産を扱う会社を探せるほか、権利関係の調整で司法書士や弁護士と連携している会社も掲載対象です。
相談したからといって、自分の持分を売ると決める必要はありません。
まず自分の立場でどこまで請求できるのか、どこからが相手の権利なのかを整理するところから始めてください。
共有持分の売却で揉めたくないならベンナビ不動産売却で相談先を探す
共有持分の売却は、価格が妥当かどうかの判断と、他の共有者への対応を同時に考える必要があります。
自分だけで進めるか、専門家に任せるかを決める前に、相談で何が得られるのかを確認してください。
ベンナビ不動産売却では、共有持分や相続した不動産の取扱いに対応する会社を、地域や取扱内容から探せます。
掲載会社のなかには、共有者との交渉や共有物分割請求に備えて弁護士と連携し、持分移転の登記を司法書士と進める体制を持つ会社もある点が特徴です。
なお、どの専門家に相談すべきか迷う段階でも、まず掲載会社に現状を伝えれば、弁護士や司法書士など必要な連携先まで案内してもらえます。
査定額の妥当性と共有者への対応方針を1か所で確認できるため、複数の窓口を回る手間も不要です。
相談したうえで、売却するか別の方法を選ぶかを決めても遅くありません。
共有持分の売却トラブルに関するよくある質問
共有持分を売却したことは他の共有者に知られる?
売却すると登記が移転するため、登記事項証明書を取得されれば把握されます。
買主となった会社から他の共有者へ連絡が入る例も多く、長く伏せておくのは困難です。
共有持分を勝手に売って損害賠償を請求されることはある?
自分の持分を売却する行為は法律上認められた処分であるため、売った事実だけを理由に損害賠償を負う場面は考えにくいといえます。
ただし、共有者間で持分を売らないという合意があった場合は、合意違反を問われる余地が残ります。
共有名義の不動産を売却したら3,000万円の特別控除は使える?
自分が住んでいた家屋とその敷地を売った場合の3,000万円の特別控除は、要件を満たせば共有者それぞれが適用できます。
ただし自分が居住していたことなどの要件があるため、住んでいない不動産の持分だけを売る場合は適用されません。
【参考元】タックスアンサー No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁
相続登記が終わっていなくても共有持分は売却できる?
売却するには、先に相続登記を済ませて自分が持分を取得したことを登記しておく必要があります。
相続登記は2024年4月から義務化されており、不動産の取得を知った日から3年以内の申請が求められます。
共有持分の売却にはどのくらいの期間がかかる?
買取業者への売却であれば、査定から決済まで数週間で終わる例が多くなっています。
仲介で第三者を探す場合や、共有者との交渉を挟む場合は、数ヵ月以上かかることもあります。
さいごに|共有持分の売却は登記の確認と共有者への打診から始めよう
共有持分は他の共有者の同意なく売却できる一方、不動産全体を売るには全員の同意が必要です。
権利の非対称が、売る側と売られた側の双方にトラブルを生みます。
売る側で起きるのは関係悪化や買い叩き、契約直前の減額です。
一方、売られた側では、使用料の請求や共有物分割請求訴訟が待っています。
どちらも、登記事項証明書で権利関係を確定させ、共有者へ先に打診し、決めた内容を書面に残すという3点で大きく減らせます。
また、売却以外の選択肢としては、持分の買い取りや分筆が代表的です。
共有物分割請求と持分の放棄も、共有から抜ける手段になります。
判断に迷う段階になったら、ベンナビ不動産売却で共有持分の取扱いに対応する会社を探して、査定と方針の両方を相談してみてください。

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。