底地・借地

底地の買取相場はいくら?売却先別の目安と価格を上げる方法を解説

底地の買取相場はいくら?売却先別の目安と価格を上げる方法を解説

親から引き継いだ底地は、地代を受け取っても固定資産税と大差なく、管理の手間だけが残りがちです。
手放したいと考えても、いくらで売れるのか見当がつかない地主は少なくありません。

底地の買取価格は更地価格の10〜50%が目安とされ、誰に売るかで数倍の開きが出ます。
決まった一つの数字はなく、借地権の種類や地代の水準によっても動く相場です。

読み終えるころには、自分の底地のおおよその金額を計算でき、提示された査定額が妥当かどうかを判断できるようになります。
根拠を説明できない査定額を示されたら、依頼先の候補から外しましょう。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。

底地とは借地権が設定された土地の所有権のこと

底地の買取価格は、土地に設定されている借地権の種類によって水準が変わります。
まず4つの用語を押さえてください。

用語意味
底地建物を所有する目的で他人に貸している土地の所有権
借地権建物の所有を目的として土地を借りる地上権または賃借権
底地割合更地価格のうち地主の取り分にあたる割合。100%から借地権割合を引いて求める
更地価格建物も借地権もない状態で土地を売った場合の価格

底地と借地権を合わせると、制限のない更地の所有権に戻ります。
土地に設定されている借地権は、次の3種類に分かれます。

  • 普通借地権|更新が前提で借地人の権利が強い借地権
  • 定期借地権|期間満了で土地が返ってくる借地権
  • 使用貸借|地代を取らずに貸していて借地借家法の保護がない状態

普通借地権|更新が前提で借地人の権利が強い借地権

普通借地権とは、契約期間が満了しても借地人が望めば原則として更新される借地権です。

借地借家法が定める借地権の存続期間は、原則30年です。
契約でより長い期間を定めることもできます。
更新後の期間は、最初の更新が20年、2回目以降は10年が原則です。
地主が更新を断るには正当事由が要ります。
判断材料は、地主自身が土地を使う必要性、土地利用の経緯、立退料の申し出などです。
建物が残っているかぎり、借地人は契約の更新を請求できます。

【参考】借地借家法(e-Gov 法令検索)

1992年8月1日より前に結ばれた契約には旧借地法が適用され、地主が更新を断るハードルはさらに高くなります。
普通借地権が設定された底地は、3種類のなかで最も低い水準です。
底地を専門に扱う仲介会社は、更地価格の10〜15%程度を目安として公表しています。

定期借地権|期間満了で土地が返ってくる借地権

定期借地権とは、契約の更新がなく、期間が満了すれば土地が返還される借地権です。

借地借家法は3つの型を用意しています。
内容は次のとおりです。

型存続期間特徴
一般定期借地権50年以上更新しない・建物買取請求をしない旨の特約を書面で結べる
事業用定期借地権10年以上50年未満事業用の建物に限られ、公正証書で契約する
建物譲渡特約付借地権30年以上期間満了時に地主が建物を買い取って借地権を消滅させる

【参考】借地借家法(e-Gov 法令検索)

満了時期が近づくほど、買主は更地に戻る時期を具体的に見込めます。
土地活用の見通しが立つぶん、定期借地権が設定された底地は普通借地権の底地より高く評価される傾向にあります。

定期借地権は1992年の借地借家法で新しく設けられた仕組みです。
契約を結ぶ時点で返還の時期が決まるため、地主は将来の土地活用を計画できます。
買い手にとっても、更地に戻る日が読める資産は収支を組み立てやすい対象です。
残りの期間が10年を切った底地であれば、更地価格に近い金額で取引される場合もあります。
契約書に返還の時期が明記されているか、まず確かめてください。

使用貸借|地代を取らずに貸していて借地借家法の保護がない状態

使用貸借とは、地代を受け取らずに土地を貸している状態を指し、借地借家法の保護は及びません。

親が子に無償で土地を貸し、子が自宅を建てているケースが典型です。
固定資産税に相当する額しか受け取っていない場合も、賃料の授受がないものとして使用貸借と扱われる場合があります。
借主の立場は賃借人より弱く、地主は返還を求めやすい関係です。

使用貸借の土地は、買取価格が更地に近い水準まで上がりやすくなります。
契約書がなく地代の性格もはっきりしないなら、賃貸借と使用貸借のどちらに当たるかで金額が大きく変わります。
固定資産税の納税通知書と入金記録を持って、弁護士に判断してもらいましょう。

使用貸借は、借主が亡くなった時点で終了するのが原則です。
相続人が住み続けている土地なら、契約の性格を早めに整理しておきましょう。

底地の買取相場は売却先で3倍以上変わる

底地の買取相場は売却先で3倍以上変わる

底地の買取価格に公的な統計はありません。
以下は不動産会社が公表する目安であり、幅を持った数字として読んでください。
売却先ごとの水準は次の3つに分かれます。

  • 借地人へ売る場合は更地価格の50%前後になりやすい
  • 投資家へ売る場合は更地価格の40〜50%が目安になる
  • 買取業者へ売る場合は更地価格の10〜20%が目安になる
売却先更地価格に対する目安現金化までの期間向いているケース
借地人50%前後交渉次第で数か月借地人に購入意思と資金がある
投資家(仲介経由)40〜50%数週間〜数か月地代が適正水準で利回りが見込める
買取業者(直接売却)10〜20%最短数日早く現金化したい・トラブルを抱えている

借地人へ売る場合は更地価格の50%前後になりやすい

底地を最も高く評価する相手は、土地を使っている借地人です。

借地人が底地を買えば、分かれていた借地権と底地は一つになり、制限のない所有権の土地に戻ります。
土地の価値が上がるため、借地人には高い金額を出す経済的な理由があるわけです。
底地を専門に扱う仲介会社の公表値では更地価格の50%程度、不動産の一括査定サイトの公表値でも同じく50%程度が目安とされています。

ただし、借地人に購入資金や購入意思がなければ話は進まないままです。
個人どうしの直接交渉になるため、金額の言い合いから感情的な対立に発展する例もあります。
交渉が難航しそうなら、早い段階で弁護士に代理を依頼して窓口を任せましょう。

借地人が住宅ローンを使えるかどうかも成否を分けます。
土地と建物を一体で評価してもらえれば融資は通りやすくなります。

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投資家へ売る場合は更地価格の40〜50%が目安になる

借地人が買わない場合の次の選択肢が、底地を専門に扱う仲介会社を通して不動産投資家へ売る方法です。

投資家は毎月の地代を安定した収入とみなし、将来更地に戻ったときの値上がりも見込んで購入します。
目安の水準は公表元によってまちまちです。
底地専門の仲介会社は更地価格の40〜50%程度、不動産の一括査定サイトは10〜30%程度としています。
地代が低い底地ほど投資家の評価は低めです。

現金化までには数週間から数か月かかります。
売買が成立すると仲介手数料が発生し、売買価格が400万円を超える場合は「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限です。

投資家が見るのは、購入価格に対する年間地代の割合です。
地代が低い底地では利回りが確保できず、買い手がつくまでの期間も延びます。
売り出す前に地代の水準を確かめておくと、想定できる金額の幅が読めます。

買取業者へ売る場合は更地価格の10〜20%が目安になる

買取業者へ直接売る場合、価格は3つの売却先のなかで最も低くなります。

買取業者は購入後に借地人と交渉し、契約内容の整理や建物の買い取りを進めて権利関係を整えます。
作業にかかる費用と期間、売れ残るリスクを差し引くため、提示額は低めです。
底地を専門に扱う仲介会社と訳あり物件の買取会社は、いずれも更地価格の10〜20%程度を目安として公表しています。

一方で、条件が整えば最短数日で現金化でき、借地人との交渉もあわせて引き継いでもらえる点が利点です。
地代を滞納されている底地や契約書が見つからない底地でも買い取れる会社はあります。
権利関係が複雑なら、弁護士と連携している買取窓口を選んで相談してください。

売主から直接買い取る取引では仲介手数料がかかりません。
提示額は低くても、差し引かれる費用は少なくなります。

底地の買取価格が更地価格より安くなる理由

底地の買取価格が更地価格より安くなる理由

底地が安くなる背景には、業者の値引きではなく権利の制約があります。
理由は次の3つです。

  • 借地借家法が借地人の権利を強く守っている
  • 地代が固定資産税と大差なく利回りが出ない
  • 買主が金融機関の担保評価を得にくい

制約を減らせば価格は上がります。
まず、どの制約が自分の底地に効いているかを確かめてください。

借地借家法が借地人の権利を強く守っている

地主は自分の土地でも、建て替えや明け渡しを自由に決められません。

借地借家法は借地人の生活基盤を守る目的で作られた法律です。
借地権の存続期間は原則30年とされ、期間が満了しても、建物が残っていれば借地人は更新を請求できます。
地主の側から更新を断れるのは、正当事由があるときだけです。
正当事由は、次の4点を総合して判断されます。

  • 地主が土地を自分で使う必要性
  • 土地利用の経緯
  • 土地の現況
  • 立退料の申し出

【参考】借地借家法(e-Gov 法令検索)

つまり地主は、地代を受け取る権利と土地の所有権を持ちながら、土地の使い道を自分で決められません。
自由度の低さが、買取価格を押し下げる大きな要因です。

借地人が建物を建て替える場合も、地主は原則として承諾を求められる立場です。
承諾を拒めば、借地人は裁判所に地主の承諾に代わる許可を申し立てられます。
買い手は購入後も同じ制約を引き継ぐため、金額に反映させます。

地代が固定資産税と大差なく利回りが出ない

昭和期から続く借地契約では、地代が固定資産税・都市計画税と同じ水準にとどまる例が目立ちます。

住宅用の底地では、地代の目安を固定資産税・都市計画税の3〜5倍とする見方が不動産会社の公表値として複数示されています。
税額が年間20万円なら、地代の目安は年間60万〜100万円です。
受け取っている地代が年間20万円しかなければ、税金を払うと手元にはほとんど残りません。

投資家は「年間地代÷購入価格」で実質利回りを見ます。
年間地代12万円で1,200万円を出した場合の利回りはわずか1%です。
地代の低さは、提示額の低さに直結します。

地代が長く据え置かれてきた底地ほど、水準は相場から離れています。
まず直近3年分の入金額と納税通知書を並べて、収支を確かめてください。

買主が金融機関の担保評価を得にくい

底地は金融機関の担保評価が出にくく、買主が融資を受けにくい不動産です。

自宅を探している一般の個人は、他人の建物が建っている土地を買いません。
買い手は現金で購入できる投資家や専門の買取業者に限られ、市場での競争が働かない状態です。
買い手が少ないほど価格は上がりにくくなります。

金融機関が担保評価を出しにくいのは、借地人の建物が建ったままでは土地を売却して回収しづらいためです。
競売にかけても買い手が限られ、想定した金額を回収できません。
買い手の資金調達が難しい不動産ほど、流通の場面は狭いままです。

だからこそ、1社の提示額だけで判断してはいけません。
借地人への打診、仲介経由での投資家探し、買取業者への査定依頼を並行して進め、複数の金額を並べてから決めましょう。

底地の買取価格を自分で概算する手順

底地の買取価格を自分で概算する手順

手元の資料だけで、底地のおおよその金額は出せます。
手順は次の4つです。

  • Step1 路線価から更地価格を割り出す
  • Step2 更地価格に底地割合を掛ける
  • Step3 地代の利回りで補正する
  • 借地人が買う場合は限定価格で考える

算出した金額は、査定額の妥当性を測るものさしとして使ってください。
売り出し価格として掲げる根拠にはできません。

Step1 路線価から更地価格を割り出す

相続税路線価は、公示地価の80%を目安に設定されています。
公示地価は実際の取引価格に近い水準とされるため、路線価を0.8で割れば更地価格の目安が出せる計算です。

まず国税庁の路線価図・評価倍率表で、土地が面している道路の路線価を調べます。
路線価は1平方メートルあたりの千円単位で表示されます。
路線価が24万円、面積が100平方メートルの土地なら、計算は次のとおりです。

  • 24万円 ÷ 0.8 = 30万円(1平方メートルあたりの実勢価格の目安)
  • 30万円 × 100平方メートル = 3,000万円(更地価格の目安)

【参考元】路線価図・評価倍率表(国税庁)

0.8で割る代わりに1.25を掛けても結果は同じです。
路線価が設定されていない地域では、固定資産税評価額に評価倍率を掛けて求めます。

近隣で似た条件の土地が売り出されていれば、価格を照らし合わせてください。
国土交通省の不動産情報ライブラリでも、周辺の成約価格を確認できます。

Step2 更地価格に底地割合を掛ける

底地割合は「100%−借地権割合」で求めます。
更地価格に掛けた金額が、相続税評価額をもとにした底地の価格です。

路線価図には、路線価の数字の後ろにA〜Gの記号が付いています。
記号は借地権割合を表し、Aが90%、Bが80%と10%刻みで下がり、Gが30%です。
借地権割合が60%なら底地割合は40%となり、計算は次のようになります。

  • 更地価格3,000万円 × 底地割合40% = 1,200万円

ただし、路線価と借地権割合は相続税・贈与税の評価に使う指標です。
取引される売買価格とは一致しないため、金額を決める根拠にはできません。
不動産会社の査定額と突き合わせる材料として使ってください。

借地権割合は地域ごとに設定され、商業地ほど高く、郊外の住宅地ほど低くなります。
割合が高い地域では地主の取り分が小さくなる点に注意してください。

Step3 地代の利回りで補正する

税務上の評価額と実際の買取価格には差が出ます。
投資家は地代の実質利回りで判断するためです。

評価額が1,200万円でも、年間の地代収入が12万円なら利回りは1%です。
底地を専門に扱う仲介会社は、投資家が利回りの低さを理由に600万円程度まで金額を引き下げる例を示しています。
反対に地代が高ければ、評価額を上回る金額がつく場合もあります。

査定を依頼するなら、固定資産税の納税通知書と土地賃貸借契約書を先に用意してください。
地代と契約条件がわかれば査定が早く進みます。
概算額と提示額が大きく離れたときは、無料査定を複数受けて実際の金額を確かめましょう。

利回りの目安は買い手の属性で変わります。
長期保有を前提とする投資家は低めの利回りでも購入しますが、転売を前提とする業者は高い利回りを求めます。

借地人が買う場合は限定価格で考える

借地人が買い手になる場合、価格は第三者へ売るときより高くなります。
不動産鑑定の世界では限定価格と呼びます。

正常価格とは、特別な事情のない当事者どうしが通常の市場で売買する前提の価格です。
限定価格とは、買い手にとって特別な価値が生まれる場合に、増えた価値を上乗せした価格を指します。
底地と借地権が一つになると土地の価値が上がるため、増えた価値を地主と借地人で分け合う考え方をとります。

  • 増分価値 = 更地の正常価格 −(底地の正常価格 + 借地権の正常価格)
  • 限定価格 = 底地の正常価格 +(増分価値 × 地主側の配分割合)

更地3,000万円、底地1,000万円、借地権1,500万円なら増分価値は500万円です。
増分価値の40%を地主に配分すれば、1,000万円+200万円=1,200万円です。
配分割合は地域の取引慣行、地代の水準、交渉の経過で個別に決まります。

底地の買取価格を左右する5つの要素

底地の買取価格を左右する5つの要素

査定額を動かす要素は5つあります。
どこで減点されているかを特定してください。

  • 地代が近隣相場より高いほど価格は上がる
  • 借地契約書と特約が整っているほど価格は上がる
  • 立地と形状が良いほど価格は上がる
  • 法令上の制限が厳しいほど価格は下がる
  • 借地人とのトラブルがあるほど価格は下がる
要素価格が上がる状態価格が下がる状態
地代固定資産税・都市計画税の3〜5倍を確保している税額と同水準にとどまっている
契約書更新料・承諾料の取り決めが書面にある契約書が見当たらない
立地・形状駅に近く整形地である旗竿地や極端に広い土地である
法令上の制限建ぺい率・容積率に余裕がある接道義務を満たさず再建築できない
借地人との関係地代が滞りなく入金されている滞納や境界の争いを抱えている

地代が近隣相場より高いほど価格は上がる

地代は底地が生み出す収益にあたり、水準が高いほど買い手の評価は上がります。

住宅用の底地では、地代の目安を固定資産税・都市計画税の3〜5倍とする見方が複数の不動産会社から示されています。
税額が年間20万円なら、地代は年間60万〜100万円、月額では5万〜8万円が一つの目安です。

近隣の地代相場は、周辺の借地契約の条件や公租公課の額から推測できます。
受け取っている地代が目安を大きく下回るなら、価格が伸びない原因は借地権の種類ではなく地代の水準にあります。

地代のほかに、更新料や建て替えの承諾料も収益の一部です。
更新のたびに借地権価格の数%を受け取る取り決めがあれば、買い手は将来の収入に織り込みます。
反対に、慣行として受け取ってこなかった底地では、収益は地代だけと見込まれます。

借地契約書と特約が整っているほど価格は上がる

書面の整備状況は、買い手が引き受けるリスクの大きさに直結します。

更新料、建て替えの承諾料、借地権を譲渡するときの名義書換料の取り決めが契約書にあれば、買い手は将来の収入として計算できます。
取り決めがなければ、更新のたびに交渉が必要になると見込まれ、提示額は下がる一方です。

契約書が見当たらない底地も珍しくありません。
毎月または毎年の地代を受け取ってきた記録があれば、借地契約は有効に成立していると扱われます。
銀行の入金履歴や領収書の控えを揃えたうえで、契約書の作り直しが必要かどうかを弁護士に確認してもらいましょう。

契約書があっても、借地人が代替わりして名義が一致していない場合があります。
相続で借地権を引き継いだ事実を確認できる資料も、あわせて揃えてください。

立地と形状が良いほど価格は上がる

駅から近く形の整った土地は、将来更地に戻ったときの利用価値が高く、評価も上がります。

正方形や長方形の土地は建物を建てやすく、買い手の需要が広がります。
反対に、道路に接する部分が狭い旗竿地や、いびつな形の不整形地は建築計画を立てにくい土地です。
面積が極端に広い土地や狭い土地も、買い手が限られて価格が伸び悩みます。

用途地域も評価を左右する要素です。
低層の住宅しか建てられない地域より、店舗や中高層の建物を建てられる地域のほうが、将来の使い道は広がります。
地域ごとの制限を載せているのは、自治体の都市計画図です。
接している道路の幅も、建てられる建物の規模を左右します。

立地と形状は後から変えられません。
ほかの要素で挽回する前提で査定に臨んでください。

法令上の制限が厳しいほど価格は下がる

用途地域、建ぺい率、容積率の制限が厳しいほど、土地の利用価値は低く評価されます。

なかでも影響が大きいのが接道義務です。
建築基準法は、建築物の敷地について、幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないと定めています。
条件を満たさない土地は、いま建っている建物を取り壊すと新しい建物を建てられません。

【参考】建築基準法(e-Gov 法令検索)

再建築できない土地は、更地に戻っても使い道が限られたままです。
買い手の想定利回りが下がるため、査定額は大きく落ち込みます。

接道の状況は、法務局で取得できる公図と現地の実測で確かめられます。
私道に接している場合は、通行と掘削の承諾が得られているかも確認してください。
承諾書がないまま売ると、買い手が建て替えの計画を立てられません。

借地人とのトラブルがあるほど価格は下がる

地代の滞納、境界の争い、更新をめぐる係争を抱えた底地は、買い手が解決費用と時間を織り込んで金額を下げます。

買い手が見込むのは、弁護士費用、裁判の費用、場合によっては立退料です。
解決までに何年かかるかも読めない状況です。
程度によっては、買取自体を断られます。

もめている状態のまま売り急ぐと、手取りは大きく目減りしやすくなります。
先に弁護士へ相談して権利関係を整理し、争いが収まってから査定に出しましょう。

滞納が続いている場合、契約の解除まで踏み込むかどうかで手取りは変わります。
長期の滞納があれば、地主は書面で督促したうえで契約を解除し、土地の明け渡しを求められる場合があります。
方針を決めてから売却の交渉に入ってください。
解除まで進めるかどうかは、滞納の期間と信頼関係の壊れ具合で判断が分かれます。

底地を売ったあとに手元へ残る金額の計算方法

売却先を比べるときは、提示額ではなく手取り額で並べてください。
手取り額は次の式で求めます。

  • 手取り額 = 売却価格 −(税金 + 諸費用)

内訳は次の3つです。

  • 底地の売却でかかる税金
  • 底地の売却でかかる諸費用
  • 手取り額のシミュレーション

買取業者へ直接売る場合は仲介手数料がかかりません。
提示額が低くても、差し引かれる項目は少なくなります。

底地の売却でかかる税金

売却によって利益が出た場合、譲渡所得税と住民税がかかります。

譲渡所得は「売却価格 − 取得費 − 譲渡費用」で計算します。
税率は所有期間で変わり、内訳は次のとおりです。

区分所有期間所得税住民税
長期譲渡所得売った年の1月1日時点で5年超15%5%
短期譲渡所得売った年の1月1日時点で5年以下30%9%

【参考元】土地や建物を売ったとき(国税庁)

2037年までは所得税額の2.1%が復興特別所得税として上乗せされます。
相続した底地は被相続人が取得した時期を引き継ぐため、長期譲渡所得に当たる例がほとんどです。
取得費がわからない場合は、売却価格の5%を概算取得費として計算できます。

譲渡費用に含められるのは、仲介手数料や印紙税、測量費です。
領収書を残しておけば、課税される所得を減らせます。
申告は売った年の翌年2月16日から3月15日までに行ってください。
納付の期限も同じ日です。
住民税は申告した年の6月以降に納めます。

底地の売却でかかる諸費用

税金のほかに、仲介手数料・印紙税・登記費用・測量費がかかります。

費用目安発生するケース
仲介手数料売買価格×3%+6万円+消費税が上限仲介会社を通して売る
印紙税売買金額1,000万円超5,000万円以下で1万円売買契約書を作成する
抵当権抹消登記司法書士報酬1万〜2万円+登録免許税1,000円抵当権が残っている
確定測量費数十万円隣地との境界が未確定である

【参考元】不動産売買契約書の印紙税の軽減措置(国税庁)

印紙税の金額は、2027年3月31日までに作成する契約書に軽減措置が適用された場合の数字です。
登記費用は買主が負担する取り決めもあり、誰が払うかで手取りは変わります。
契約前に負担者を確認してください。

固定資産税と都市計画税は、引き渡し日を基準に日割りで精算するのが一般的です。
1月1日時点の所有者に1年分が課税されるため、引き渡し後の期間分を買主から受け取ります。
契約書に精算の起算日を明記しておきましょう。

測量費は土地の面積と隣地の数で変わります。
隣地に国や自治体の土地が含まれる場合は、立ち会いの手続きが増えて費用も期間も膨らみます。
見積もりは複数の土地家屋調査士から取ってください。

手取り額のシミュレーション

同じ底地でも、売却先によって手取りの差は大きく開きます。
更地価格3,000万円、所有期間10年、取得費は不明という前提で試算します。

売却先売却価格税金諸費用手取り額
借地人1,500万円約289万円約1万円約1,210万円
投資家(仲介経由)1,350万円約260万円約51万円約1,039万円
買取業者450万円約87万円約1万円約362万円

取得費は売却価格の5%として計算し、税率は長期譲渡所得の20.315%を用いました。
借地人へ売る場合と買取業者へ売る場合では、手取りに3倍以上の開きが出ます。

表の数字は前提を置いた試算であり、実際の税額は取得費の資料や特例の適用で変わる見込みです。
売却価格だけを比べると判断を誤ります。
査定を受けたら、必ず手取り額に置き直してから売却先を決めてください。

金額が大きくなるほど税額の影響も大きくなります。
特例の使い方や申告の方法に迷ったら、売買契約を結ぶ前に税理士へ確認しておきましょう。

底地の買取価格を上げる方法

査定に出す前の準備で提示額は変わります。
打てる手当ては次の3つです。

  • 地代を近隣相場に合わせて改定する
  • 借地契約の内容を書面で整えておく
  • 複数の売却先に当たって提示額を並べる

いずれも数か月から1年ほどかかります。
売り急がず、期間を見込んで着手してください。

地代を近隣相場に合わせて改定する

地代が固定資産税・都市計画税の3〜5倍に届いていなければ、改定の交渉で収益価値を上げられます。

改定は借地人との合意が原則です。
合意できない場合、借地借家法は地代の増額を請求する道を用意しています。
土地の価格や公租公課が上がった場合、あるいは近隣の地代と比べて不相当になった場合に、地主は将来に向かって地代の増額を請求できます。
合意に至らないときの手段が、裁判所への調停の申し立てです。

【参考】借地借家法(e-Gov 法令検索)

年間地代を引き上げると、投資家が見る利回りは次のように動きます。

年間地代購入価格1,200万円に対する利回り投資家の評価
20万円1.7%収益性が低く敬遠される
40万円3.3%条件次第で検討される
60万円5.0%収益物件として成立する

固定資産税・都市計画税が年間20万円の底地なら、地代60万円は目安の3倍にあたります。
交渉がまとまらないときは、調停や訴訟を見据えて弁護士に依頼しましょう。

借地契約の内容を書面で整えておく

契約書・更新合意書・地代の入金履歴を揃えると、買い手が見込むリスクが下がって提示額が上がる場合もあります。

口約束のまま続いている底地では、借地人と話し合って契約書を作り直します。
盛り込む項目は次のとおりです。

  • 契約期間
  • 地代の額と支払方法
  • 更新料の有無と金額
  • 建て替えの承諾料
  • 借地権を譲渡するときの名義書換料

取り決めを文章にしておけば、買い手は将来の収入と手続きを具体的に計算できます。

あわせて、法務局で登記簿謄本・公図・地積測量図を取得しておきます。
所有権や抵当権の状況が一目でわかる資料が揃っていれば、査定は短期間で終わるはずです。

借地人との合意には時間がかかります。
更新の時期や代替わりの場面をとらえて話し合いを始めると、応じてもらいやすくなります。

複数の売却先に当たって提示額を並べる

底地の査定額は、扱う会社の経験と知見によって大きく変わります。
3社以上に当たって金額を並べてください。

進め方は3つの経路を並行させます。
借地人への打診、仲介会社を通した投資家探し、買取業者への査定依頼です。
経路ごとに価格の水準が違うため、同じ経路どうしで比べます。

借地人に売却の動きを知られたくない場合は、机上査定を使ってください。
登記簿謄本や公図、路線価などの資料だけで算出するため、現地調査は入りません。
まずは無料査定で複数の提示額を集め、金額の幅を把握しましょう。

査定を依頼するときは、条件を揃えて伝えてください。
地代の額、契約の残存期間、滞納の有無をどの会社にも同じように伝えれば、提示額の差が会社の力量の差として読み取れます。

底地の価格を相談できる専門家

底地の相談先は、聞きたい内容によって使い分けます。
相談先は次の3つです。

  • 底地の取引実績がある不動産会社|無料で価格帯を把握できる
  • 不動産鑑定士|費用をかけて客観的な評価書を得られる
  • 弁護士|権利関係のもつれを解いてから売れる
相談先相談できる内容費用の目安向いているケース
底地の取引実績がある不動産会社価格帯・売却先の候補無料まず金額の見当をつけたい
不動産鑑定士鑑定評価基準に基づく評価・限定価格数十万円提示額の妥当性を第三者に確かめたい
弁護士地代の回収・契約書の整備・共有者との調整相談無料の窓口あり借地人や共有者ともめている

金額と権利関係は別々の相手に確認してください。
1社だけに任せると、比較する基準を持てません。

底地の取引実績がある不動産会社|無料で価格帯を把握できる

底地の取引実績がある不動産会社とは、借地権や底地の売買を日常的に扱っている会社を指します。
一般の住宅仲介とは必要な知識が違います。

見極めの材料は次の3つです。

  • 底地・借地権の取扱件数や事例を公開している
  • 投資家や借地人へつなぐ販路を自社で持っている
  • 査定額の根拠を書面で示せる

査定は複数社に依頼する前提で使ってください。
1社の金額だけでは、高いのか安いのか判断できません。

地域の慣行に詳しいかどうかも確かめてください。
更新料や承諾料の水準は地域ごとに異なり、慣行を知らない担当者は収益を低く見積もります。
問い合わせの段階で、対応してきた底地の件数と地域を聞いておきましょう。
自社で買い取るのか、買い手を探して仲介するのかも確かめてください。

不動産鑑定士|費用をかけて客観的な評価書を得られる

不動産鑑定士は、国が定める不動産鑑定評価基準に基づいて土地の価格を評価する国家資格者です。

底地や借地権の評価に加え、借地人が買う場合の限定価格まで算出できる場合があります。
鑑定評価書の作成には数十万円程度かかると不動産会社が説明しているため、依頼前に見積もりと限定価格への対応可否を確認してください。

費用がかかるぶん、使いどころは限られます。
借地人との交渉が金額で平行線になったときに、客観的な根拠として持ち出す手段だと考えてください。

相続税の申告や遺産分割で底地の評価を争う場面でも、鑑定評価書は有効です。
用途が複数あるなら、費用の負担感は下がります。
依頼先は、日本不動産鑑定士協会連合会の会員名簿から探せます。

弁護士|権利関係のもつれを解いてから売れる

地代の滞納や契約書の不存在は、弁護士が窓口になって整理できます。
共有者の反対や境界の争いも同様です。

弁護士に頼めるのは、借地人との代理交渉、地代の請求、調停や訴訟の代理までです。
税額の判断は税理士、登記の申請は司法書士、境界の確定測量は土地家屋調査士が担当します。
ベンナビ不動産では提携する司法書士・弁護士に相談できます。

もめている状態のまま査定に出すと、買い手が出すのはリスク分を差し引いた金額です。
先に弁護士へ相談して争いを収めたほうが、最終的な手取りは増えやすくなります。

初回の相談を無料で受け付けている法律事務所もあります。
相談時には、土地賃貸借契約書、地代の入金記録、固定資産税の納税通知書を持参してください。
資料が揃っていれば、初回の面談で見通しを聞けます。

相場より安い提示を見抜く3つのチェックポイント

相場より安い提示を見抜く3つのチェックポイント

査定額が買い叩きかどうかは、金額の水準より会社の説明の仕方でわかります。
確認するのは次の3点です。

  • 査定額の根拠が示されず総額だけを提示される
  • 3社以上の提示額の中央値から大きく外れている
  • 面談の場で即決を迫られる

1つでも当てはまる会社は候補から外しましょう。
査定を受けたら、次の表に記録して比べてください。

確認項目問題のない対応候補から外す対応
査定額の根拠更地価格と利回りを書面で示す総額だけを口頭で伝える
他社との比較中央値の範囲に収まる中央値から大きく下振れする
契約までの時間持ち帰りの検討を認める面談の場で署名を求める

査定額の根拠が示されず総額だけを提示される

更地価格・底地割合・想定利回りの内訳を説明できない会社は、依頼先の候補から外してください。

査定を受けたら、次の2点を必ず質問してください。

  • 更地価格をいくらと見積もったか
  • 利回りを何%で計算したか

答えられる会社なら、数字の根拠を書面の査定書で出せます。
口頭の総額だけで済ませようとする会社や、質問をはぐらかす会社は候補から外して構いません。

あわせて宅地建物取引業の免許も確かめてください。
免許番号は国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで照会でき、括弧内の数字は免許の更新回数を表します。
数字が大きいほど営業期間は長くなりますが、年数だけで判断せず、底地の取扱実績と査定根拠の説明とあわせて見てください。

3社以上の提示額の中央値から大きく外れている

提示額は1社ずつ見ても判断できません。
3社分を並べて中央値を出してください。

比べるときは売却先の種類を揃えます。
借地人向けの想定価格と買取業者の提示額を同じ土俵に載せると、判断を誤ります。
中央値から極端に低い提示を受けたら、下げた理由を具体的に説明してもらってください。

高すぎる提示にも用心してください。
契約後に「調査したら問題が見つかった」として減額を求める手口があります。
減額の条件が契約書に書かれていないか、署名の前に確かめましょう。

三為契約と呼ばれる形で、買主が別にいる取引もあります。
契約の相手方と実際に土地を取得する会社が違う場合、責任の所在があいまいになります。
誰が最終的な買主かを書面で確認してください。

面談の場で即決を迫られる

「今日中に決めてくれれば」と期限を切られた場面では、ほかの会社と比べる時間を確保できません。

査定書を持ち帰り、ほかの会社の金額と並べる時間を必ず取ってください。
急かされた場面では、契約不適合責任の免責範囲や違約金の定めなど、売主に不利な条件が紛れ込みやすくなります。

断りきれそうにないときは、契約書の写しを持って弁護士に見てもらいましょう。
署名する前なら、条件の修正も撤回もできます。

訪問を受けた場では結論を出さず、「持ち帰って検討します」と伝えて席を立ってください。
売買契約に応じる義務はありません。
強引な勧誘が続く場合の相談先は、宅地建物取引業の免許を出している都道府県の担当窓口です。
やり取りの日時と内容を記録に残しておくと、相談がしやすくなります。

底地を売る前に確認したい注意点

売買契約を結んだ後では取り返しがつかない項目があります。
着手前に次の4点を片付けてください。

  • 共有名義なら共有者全員の同意が要る
  • 借地人へ売却の意向を先に伝えておく
  • 売り出す前に境界を確定させる
  • 契約不適合責任の範囲と期間を契約書で決めておく

上から順に確認すると、手戻りが起きにくくなります。

共有名義なら共有者全員の同意が要る

底地全体を売るには、持分の大小にかかわらず共有者全員の同意が必要です。

民法は、共有物に変更を加える行為へ共有者全員の同意を求めています。
共有物すべてを売る行為も同じ扱いで、1人でも欠ければ売買は成立しません。
売買契約で用意するのは、全員の実印と印鑑証明書です。
兄弟で相続した底地では、1人が反対しただけで手続きは止まります。

【参考】民法(e-Gov 法令検索)

全体の売却に同意が得られない場合、自分の持分だけを売る方法もあります。
同意が取れない状態が続くなら、弁護士に相談して共有関係の整理から始めましょう。

共有者が遠方にいる場合や連絡が取れない場合は、手続きに数か月かかります。
売却の時期が決まっているなら、早めに意向を確かめてください。
相続登記が済んでいない底地では、まず名義を相続人へ移す手続きが必要です。

借地人へ売却の意向を先に伝えておく

法律上、地主が底地を第三者へ売るときに借地人の承諾は要りません。

借地権が登記されている場合や、借地上の建物が借地人名義で登記されている場合、借地契約は新しい地主へ引き継がれます。
借地人の権利は売却の前後で同じです。

【参考】借地借家法(e-Gov 法令検索)

とはいえ、見知らぬ会社から「地主が変わりました」と通知が届けば、借地人は不信感を抱きます。
事前に伝えておけば、借地人自身が買い取る意思を示す場合もあり、より高い価格につながります。

伝える順番も大切です。
売却の意向を先に示し、買い取る意思があるかを確かめてから、第三者への売却に進んでください。
買い手が決まってから通知すると、借地人は蚊帳の外に置かれたと受け取ります。
話し合いの内容は書面に残し、双方で1部ずつ保管してください。

売り出す前に境界を確定させる

昔から続く底地は、隣地との境界がはっきりしないまま引き継がれている例が多く見られます。

境界が未確定のままだと、買い手は将来の紛争リスクとして金額を下げます。
土地家屋調査士に確定測量を依頼し、隣地の所有者と境界確認書を取り交わしてください。

測量費は数十万円かかり、隣地所有者の立ち会い日程の調整も含めて数か月を要します。
売却の時期から逆算して着手しましょう。

境界標が現地に残っていれば、確認は短期間で済みます。
まず現地を歩き、コンクリート杭や金属標の有無を確かめてください。
標がない場合や、隣地の建物や塀が越境している場合は、越境の扱いを覚書にまとめてから売り出します。
越境を解消せずに引き渡すなら、買主の同意を契約書に残してください。

契約不適合責任の範囲と期間を契約書で決めておく

引き渡した後に土壌汚染や地中の埋設物が見つかると、売主が責任を問われる場合があります。

2020年4月の民法改正で、瑕疵担保責任は契約不適合責任に変わりました。
引き渡した目的物が契約の内容に適合しない場合、買主は次の4つから対応を選べます。

  • 履行の追完(補修や不足分の引き渡し)
  • 代金の減額
  • 契約の解除
  • 損害賠償の請求

【参考】民法(e-Gov 法令検索)

売主が負う責任の範囲は、改正前より広がりました。
売買契約書では、責任を負う範囲と期間を限定する特約を結べます。
免責の書き方に不安があれば、署名の前に弁護士へ条項を確認してもらいましょう。

ただし、売主が知っていながら告げなかった事実については、免責の特約があっても責任を免れません。
土壌の汚染や埋設物に心当たりがあれば、契約前に買主へ書面で伝えてください。

底地の売却でトラブルになっているなら弁護士に相談するのがおすすめ

権利関係のもつれを抱えたまま査定に出すと、買い手はリスク分を差し引いた金額しか提示しません。
次のどれかに当てはまるなら、売却より先に弁護士へ相談してください。

  • 地代を長期間滞納されている
  • 借地契約書が見つからない
  • 共有者が売却に反対している
  • 借地人と境界で争いになっている
  • 建物を取り壊して土地を返してほしい

弁護士が窓口に立てば、借地人との交渉を任せられ、調停や訴訟まで一貫した対応が可能です。
争いが収まれば買い手のリスク評価が下がり、提示額が上がる場合があります。
ベンナビ不動産では提携する司法書士・弁護士に相談できるため、権利関係の整理と売却の検討を並行して進められます。

もめごとを抱えたまま売ると、買い手が決める金額は解決費用と期間を差し引いた水準です。
整理してから売るほうが、手元に残る金額は増える場合があります。

底地の売却に関する悩みは「ベンナビ不動産」で解決しよう

ベンナビ不動産は、底地や共有持分のように権利関係が複雑な不動産の無料査定に対応しています。

  • 査定と相談の申し込みは無料で、24時間365日受け付けている
  • 提携する司法書士・弁護士と連携し、権利関係の整理まで相談できる
  • 買取が成立した場合、弁護士費用・登記費用・残置物の処分費用は自社負担としている
  • 共有名義の不動産は、共有者の同意がなくても自分の持分だけを売却できる

※サービス内容と費用の負担範囲は、ベンナビ不動産の公式サイトに記載された条件によります。
適用の可否は物件の状況により異なるため、申し込み前に最新の条件を確認してください。

【参考元】訳あり不動産の無料査定・買取(ベンナビ不動産)

底地は一般の不動産会社では扱いにくく、査定を断られる場合もあります。
借地人との関係や契約書の有無から相談したい地主ほど、弁護士と連携した窓口が向いています。
まずは無料査定で、自分の底地の金額と売り方を確かめてください。

相談したからといって、売却を決める必要はありません。
金額と選べる売り方を知ってから、進めるかどうかを判断してください。

底地の買取相場に関するよくある質問

Q

借地人に知られずに底地を査定してもらえる?

A

査定は可能です。
登記簿謄本・公図・路線価などの資料から算出する机上査定なら、現地調査が入らないため借地人や近隣に知られずに済みます。
金額の見当をつけてから、売却するかどうかを決められます。

Q

地代を滞納されている底地でも売れる?

A

売却できる場合があります。
滞納分を売主と買主のどちらが回収するかを、売買契約で先に決めておきましょう。
弁護士に依頼すれば、滞納地代の請求と売却の準備を並行して進められます。

Q

借地契約書が見つからない底地でも売れる?

A

売却できる場合があります。
毎月または毎年の地代を受け取ってきた記録があれば、借地契約は有効に成立していると扱われます。
銀行の入金履歴や領収書の控えを揃えて査定に臨んでください。

Q

底地を売ると相続税の対策になる?

A

対策になる場合があります。
底地は相続税評価額に比べて売却価格が低くなりやすく、現金化すれば納税資金を確保できます。
ただし現金には評価を下げる仕組みがないため、遺産全体の構成を見て判断してください。

Q

借地権と底地を同時に売るとどうなる?

A

借地人と協力して制限のない所有権として売り出せるため、更地に近い価格がつきます。
売却代金を借地権割合と底地割合で分ければ、地主と借地人が単独で売るより手取りが増える場合があります。

まとめ|底地の買取相場は更地価格の10〜50%・売却先で3倍以上変わる

底地の買取価格は更地価格の10〜50%が目安です。
売却先によって3倍以上の差が出ます。
借地人へ売れば50%前後、投資家へは40〜50%、買取業者へは10〜20%が公表されている水準です。
自分の底地の金額は、路線価から更地価格を出し、底地割合を掛け、地代の利回りで補正する手順で概算できます。

提示された査定額は、次の3点で判断してください。
根拠が示されるか、3社の中央値から外れていないか、即決を迫られていないかの3点です。
1つでも当てはまる会社は候補から外しましょう。

地代の滞納や契約書の不存在、共有者の反対を抱えているなら、査定より先に弁護士へ相談して権利関係を整理してください。
争いが収まってから売るほうが、手元に残る金額は増えやすくなります。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。