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借地権とは?種類と地代・更新料の仕組み、売却の注意点を解説
親から相続した実家が、他人の土地の上に建っていると知って戸惑う方は少なくありません。
借地権とは建物を建てる目的で他人の土地を借りる権利です。
契約した時期によって存続期間も更新の可否も変わるため、まず自分の借地権がどの種類かを確かめる必要があります。
本記事では、借地権の種類と費用の目安、地主の承諾が要る場面、売却の方法までを整理します。

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。
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借地権とは建物を建てるために土地を借りる権利
借地権とは、建物を所有する目的で他人の土地を借りる権利です。
土地の名義は地主のまま変わらず、建物だけを借りた側が所有します。
借地借家法では、建物の所有を目的とする地上権と土地の賃借権が借地権に当たると定められています。
一方、月極駐車場や資材置き場のように建物を建てない土地の賃貸借は、借地権の対象外です。
つまり、借地権として保護されるかどうかは、建物を所有する目的があるかどうかで決まります。
土地を借りる側を借地権者、貸す地主を借地権設定者と呼びます。
地主が持つ土地は底地です。
本記事でも同じ呼び方で説明を進めます。
借地権が設定された土地は、地主と借地権者が1つの土地を分け合って使う形です。
権利が分かれているぶん、売買でも相続でも相手方との調整が欠かせません。
借地権が成立するのは建物を所有する目的で土地を借りたとき
自分の土地利用が借地権に当たるかどうかは、契約書と現況の2点で判定します。
判定の手順は次のとおりです。
- 土地賃貸借契約書の使用目的欄を見る
- 建物の登記事項証明書で建物の有無と名義を見る
- 実際に建物が建っているかを現地で見る
使用目的が「建物所有」と書かれ、実際に建物が建っていれば借地権として扱われます。
契約書の使用目的が「駐車場」なのに住宅が建っている場合は、判断が難しい部類です。
借地借家法が適用されるかどうかで、更新の保護も建物買取請求の可否も変わります。
判定に迷うときは、契約書と登記事項証明書をそろえて弁護士に見てもらうと早く片づきます。
判定を誤ると、更新できるはずの土地を明け渡す結果になりかねません。
借地権と所有権の違いは土地を持つかどうかにある
所有権は土地と建物の両方が自分のものになり、借地権は建物だけが自分のものになります。
負担と自由度の違いを次の表にまとめました。
| 比較項目 | 所有権 | 借地権 |
|---|---|---|
| 土地の名義 | 自分 | 地主 |
| 毎月の負担 | なし | 地代 |
| 土地の固定資産税 | 自分が納める | 地主が納める |
| 建て替え・増改築 | 自由 | 地主の承諾が要る場合がある |
| 売却 | 自由 | 地主の承諾が要る場合がある |
| 住宅ローン | 通りやすい | 取扱いが限られる |
固定資産税と都市計画税は土地の所有者に課されるため、借地権者は建物分だけを納めます。
毎年の税負担は軽くなる一方、処分するたびに地主との交渉が挟まる点が大きな違いです。
取得費の安さだけで判断せず、手放すときの手間まで含めて比べてください。
判断がつかないときは、不動産の権利関係を得意とする弁護士に整理してもらってください。
比べるべきは、毎月の地代と将来の承諾料まで足した総額です。
所有権より安く見える物件でも、20年30年の単位では負担が逆転する場合があります。
地代の額は、土地の賃貸借契約書に明記されています。
借地権と底地は同じ土地を借主と地主で分け合った権利
底地とは、借地権が設定された土地を地主の側から見た呼び方です。
1つの土地の価値を借地権割合と底地割合で分け合っており、2つを足すと100%になります。
借地権割合は国税庁の路線価図に記号で示され、90%から30%まで10%刻みで設定されています。
住宅地では60%から70%の地域が多く、商業地ほど借地権割合は高めです。
自分の土地の割合は、路線価図で所在地を開き、道路に付いた記号を読むと確認できます。
借地権と底地が1人にまとまると土地の制限が消えるため、価値は合計より上がります。
地主との共同売却が有力な選択肢になる理由です。
自分の借地権割合が分かれば、相続税の評価額も売却の目安額も計算できます。
路線価図は毎年7月に更新されるため、最新の年分を開いてください。
借地権の種類は契約時期と更新の有無で4つに分かれる
借地権は、契約した時期と更新の可否で4つに整理できます。
借地借家法が定める類型は、更新できる普通借地権(3条)と、更新のない定期借地権3種類です。
定期借地権の内訳は一般定期借地権(22条)・事業用定期借地権(23条)・建物譲渡特約付借地権(24条)になります。
本記事では普通借地権と定期借地権に、旧借地法が適用される旧法借地権と、保護規定が及ばない一時使用目的の借地権(25条)を加えた4つの区分で説明します。
分岐の基準は借地借家法が施行された1992年8月1日です。
7月31日以前の契約なら旧法、8月1日以降の契約なら新法が適用されます。
種類が分かると、更新料の要否も売却のしやすさも見通せます。
契約書の日付を先に確認してください。
旧法借地権と普通借地権は、期間が満了しても建物が残っていれば更新できます。
これに対し、定期借地権では更新の余地がなく、契約の時点で明渡しの時期が決まります。
契約書の表題にある「定期借地権」の語が、更新できない契約の目印です。
更新の可否によって、住み続けられる年数も売却時の評価も変わります。
契約日が分からない場合は、建物の新築年月日から見当をつけてください。

旧法借地権|1992年7月31日以前に契約した借主に有利な借地権
旧法借地権とは借地借家法が施行される前に結ばれた契約に適用される借地権です。
旧法では建物の構造で存続期間が分かれ、契約で期間を定めた場合の最短は鉄筋コンクリート造などの堅固建物が30年、木造などの非堅固建物が20年でした。
契約で期間を定めなかった場合は、堅固建物60年・非堅固建物30年です(旧借地法2条1項・2項)。
更新後の期間は堅固建物なら30年、非堅固建物なら20年で、新法より長く続きます(旧借地法5条)。
借地借家法の施行後も、施行前に設定された借地権の更新については従前の例によると定められました。
旧法の長い期間と強い更新力は、現在も適用されています。
現在流通している借地権付き住宅の多くが旧法借地権です。
地主が更新を拒むには借地借家法が定める正当の事由が必要で、土地を返してほしいという言い分だけでは認められません。
更新をめぐって地主と主張が食い違う場合は、早めに弁護士へ相談してください。
普通借地権|30年ごとに更新できる新法の標準的な借地権
普通借地権とは1992年8月1日以降に結ばれた契約のうち、更新できる借地権です。
最初の存続期間は30年で、契約でこれより長くはできても短くはできません。
最初の更新では20年、2回目以降の更新では10年ずつの延長です。
建物が残っていて借地権者が更新を求めた場合、地主が遅れずに異議を述べなければ、従前と同じ条件で更新したものとみなされます。
異議を述べるには正当の事由が要るため(借地借家法6条)、更新は実際に認められやすい傾向にあります。
更新の時期が近い読者は、契約書に更新料の定めがあるかを先に確認してください。
金額でもめたときは弁護士に交渉を任せると、感情的な対立を避けられます。
更新後の期間には法律で下限が定められており、当事者の合意でも短縮できません。
定期借地権|期間満了で土地を返す更新のない借地権
定期借地権とは、契約の更新がなく、期間が来たら土地を返す借地権です。
一般定期借地権と事業用定期借地権では、期間満了時に建物を取り壊し、更地にして地主へ引き渡します。
借地借家法が定める型は3つあり、用途と期間が異なります(22条〜24条)。
| 型 | 存続期間 | 用途 | 契約の方式 |
|---|---|---|---|
| 一般定期借地権 | 50年以上 | 制限なし | 公正証書などの書面 |
| 事業用定期借地権 | 10年以上50年未満 | 事業用のみ(居住用は除く) | 公正証書 |
| 建物譲渡特約付借地権 | 30年以上 | 制限なし | 書面の定めなし |
建物譲渡特約付借地権は、設定から30年以上経った日に建物を地主へ相当の対価で譲渡する契約です。
建物が地主のものになると借地権は消えるため、そのまま借家として住み続ける選択もできます。
分譲マンションにも、一般定期借地権が設定された物件があります。
残りの期間が短いほど買い手が付きにくくなるため、売却を考えるなら早めに動いてください。
残存期間が20年を切ると住宅ローンの返済期間も短くなり、買い手の層はさらに狭まります。
売却を決めたら、契約書で残存期間を数えるところから始めてください。
一時使用目的の借地権|工事現場など短期利用に限った借地権
一時使用目的の借地権とは建設現場の仮設事務所のように短期の利用が明らかな場合の借地権です。
存続期間や更新に関する借地借家法の保護規定が適用されません。
期間が来れば、借地権者は更新を主張できず、土地を返さなければなりません。
契約書に「一時使用」と書いてあるだけでは足りず、利用の実態から判断されます。
住宅用地なのに一時使用と記載されている契約は、後から争いになりやすい形です。
自分の契約が一時使用と書かれていた場合は、締結の経緯を記録に残してください。
住宅を建てて長年住んでいる実態があれば、通常の借地権として保護される余地があります。
記録が残っていれば、地主との交渉でも裁判でも主張の裏づけになります。
契約時のやり取りを残したメールや手紙も、有力な証拠です。
借地権付き物件のメリット
借地権付き物件は、土地の購入費と土地の固定資産税を負担せずに済みます。
同じ立地の所有権物件と比べたときの利点を3つ取り上げます。
土地の購入費がかからず初期費用を抑えられる
借地権付き物件は土地代を払わずに建物だけを取得できるため、初期費用を大きく抑えられます。
借地権割合が60%の地域なら、土地の権利部分の価格は更地価格の6割です。
残りの4割は地主が持つ底地の価値なので、買う側の負担から外れます。
ただし取得後は毎月の地代が発生するため、住む年数が長いほど差は縮まります。
月額3万円の地代なら、20年で720万円の支出です。
初期費用の差額と地代の総額を並べて、どちらが自分に合うかを判断してください。
計算の前提になる借地権割合の読み方が分からないときは、弁護士や不動産の専門家に確認してください。
取得時の登記費用や不動産取得税も、建物だけが対象になるぶん軽く済みます。
諸費用まで含めた金額を、所有権物件と並べて計算してください。
土地の固定資産税と都市計画税を負担しなくてよい
固定資産税と都市計画税は、1月1日時点の土地所有者に課されます。
借地権者に届く納税通知書は建物分だけで、土地分の納税義務者は地主です。
住宅用地の土地は税額が大きいため、毎年の負担差は数万円から十数万円になります。
地主が納める土地の税額は、地代に織り込まれているのが通常です。
実質的な負担がゼロになるわけではない点は押さえておいてください。
自分が納めている額は、毎年届く納税通知書の課税明細で確認できます。
住宅用地には課税標準を軽くする特例があるため、地主が納める税額も低めです。
地代の交渉では、地主の実際の税負担を把握しておくと話が具体的に進みます。
土地の税額は、市区町村の窓口で固定資産の課税台帳を閲覧すると確認できます。
閲覧は借地権者にも認められた権利です。
【参考元】地方税法(第343条・第359条・第702条)|e-Gov 法令検索
都心部の好立地に相場より安く住める
借地権付き物件は、寺社や旧家が代々所有してきた都心の土地に多く見られます。
土地を手放さない方針の地主が、建物所有を目的として貸し出してきた経緯があるためです。
同じ駅からの距離で比べると、所有権物件より価格を抑えて取得できます。
住むための取得なら、価格差はそのまま利点です。
一方、資産として持ちたいなら次章のデメリットが問題になります。
立地の良さだけで決めず、契約書で残りの存続期間を必ず確認してください。
期間が短い物件を勧められた場合は、契約前に弁護士へ内容を見てもらうと安全です。
都心の借地は寺社の所有地に隣接する区画も多く、周辺の環境が長く保たれる傾向にあります。
同じ地主が周辺一帯を持っている場合、街並みも変わりにくくなります。
借地権付き物件のデメリット
借地権には、地代を払い続ける負担と、地主の承諾が要る場面の多さという弱点があります。
売却や資金調達で不利になる場面もあわせて4つ整理します。
地代を毎月払い続ける負担が残る
地代は住み続けるかぎり発生し、長く住むほど総額が膨らみます。
住宅地の地代は、固定資産税と都市計画税の合計額の3倍から5倍程度を目安にする例が多くみられます。
公的な統計はなく、契約と交渉で決まる金額です。
月額3万円の地代なら、30年で1,080万円になります。
そのため、初期費用の差が800万円しかないなら、30年住む前提では借地権のほうが割高です。
地代の総額を計算したうえで、住み続けるか手放すかを決めてください。
地代の額そのものに疑問があるなら、弁護士に妥当性を確かめてもらってください。
地代は固定ではなく、土地の税額が上がれば地主から増額を求められます。
総額を試算するときは、将来の増額分も見込んでおいてください。
建て替えや増改築に地主の承諾と承諾料がかかる
契約に増改築を制限する条件がある場合、建て替えには地主の承諾が要ります。
承諾の見返りとして、建て替え承諾料の支払いを求められるのが通常です。
金額は更地価格の3%から5%程度を目安とする例が多く、こちらも交渉で決まります。
協議が調わないときの手段は、裁判所による借地条件の変更や増改築の許可です。
手続きには時間がかかるため、地主との話し合いを先に尽くすほうが早く進みます。
承諾を得ないまま着工すると、地主から契約解除を主張されるおそれがあります。
着工前に、承諾の内容と承諾料の額を書面で残してください。
非堅固建物から堅固建物へ建て替える場合は、借地条件の変更にも地主の承諾が要ります。
承諾料が2種類重なるため、負担はさらに膨らみます。
住宅ローンの審査が通りにくくなる
借地権付き物件では土地を担保に入れられないため、融資額が伸びにくくなります。
金融機関は土地と建物の両方に抵当権を設定するのが基本で、借地では建物だけが対象です。
担保価値が下がるぶん、融資を断られる場合もあります。
賃借権では、抵当権の設定に地主の承諾書を求められる例が大半です。
承諾書が出ないと融資は下りないため、地主との関係が資金計画に直結します。
借地に対応する金融機関は限られています。
購入や借り換えを考えているなら、取扱いの有無を先に窓口へ確認してください。
借地に対応する金融機関でも、残存期間が返済期間より短い物件には融資しません。
契約の残り年数と返済年数を並べて、資金計画に無理がないかを確かめてください。
売却先が限られ市場価格より安くなりやすい
借地権だけを第三者に売る場合、地主の承諾と譲渡承諾料が必要になります。
買う側も住宅ローンを組みにくいため、買い手の層が狭まります。
結果として、同じ立地の所有権物件より成約価格は下がる傾向です。
譲渡承諾料は借地権価格の10%程度を目安とする例が多くみられます。
承諾の交渉には時間がかかり、決済まで数か月待つ場面も出てきます。
売りにくさを和らげる手段が、売り方の変更です。
承諾の交渉に不安があるなら、弁護士に窓口を任せる方法もあります。
地主への売却や底地との同時売却も含めて、後の章で比べてください。
売り出す前に地主へ意向を伝えておくと、承諾の交渉が滞りにくくなります。
地主が売却に反対している段階で買主を探すと、話が途中で破談になります。
借地権の移転には地主の承諾が必要になる場合がある
借地権を第三者へ譲るときは地主の承諾が要りますが、相続で引き継ぐときは承諾も承諾料も要りません。
承諾の要否は、借地権が地上権か賃借権かによっても変わります。
2つの違いを次の表にまとめました。
| 比較項目 | 地上権 | 賃借権 |
|---|---|---|
| 権利の性質 | 物権 | 債権 |
| 登記 | 地主に登記の協力義務がある | 登記されないのが通常 |
| 譲渡 | 地主の承諾は不要 | 地主の承諾が必要 |
| 抵当権の設定 | できる | 建物にのみ設定する |
| 実際の件数 | 少ない | 大半を占める |
地上権は土地を直接使える強い権利で、賃借権は地主に使わせてもらう約束にとどまります。
判別の手がかりは、土地の登記事項証明書の権利部です。
地上権は登記されている例が多く、賃借権はほとんど登記されていません。
登記が見つからない場合は、賃借権と考えて手続きを組み立てるのが現実的です。
承諾が必要かどうかで、売却にかかる期間も費用も変わります。
売り出す前に、自分の借地権がどちらかを確かめてください。
登記の内容が読み取れないときは、法務局の相談窓口でも確認できます。
地上権は承諾なしで譲渡でき、賃借権は地主の承諾が要る
日本の借地の大半は賃借権で、第三者へ譲るには地主の承諾を得なければなりません。
民法の原則では、借りた側が賃借権を譲るときに貸した側の承諾が必要です。
承諾を得ずに譲渡すると、地主は契約の解除を主張できます。
地上権は物権なので、地主の同意がなくても譲渡でき、担保にも入れやすい権利です。
地上権付きの借地は数が少ないため、多くの読者は賃借権を前提に準備を進めます。
登記事項証明書で種類を確かめ、賃借権なら承諾の交渉を売却計画に組み込んでください。
承諾なしの譲渡を理由に解除されると、建物を残したまま土地を明け渡す事態になります。
建物を買った第三者も、借地権を主張できないまま費用だけを失います。
承諾は、売主と買主の双方を守る手続きです。
地主が承諾しないときは裁判所に許可を求められる
地主に不利となるおそれがないのに承諾しない場合、裁判所が地主の承諾に代わる許可を出せます。
借地借家法では、借地権者の申立てにより裁判所が許可を与えられると定められています。
借地非訟と呼ばれる手続きで、申立てから許可まで半年前後かかるのが一般的です。
裁判所は、当事者の利益の均衡を図るために財産上の給付を条件とする場合があります。
実務で多いのは、譲渡承諾料に相当する金額の支払いを命じられる例です。
申立てには契約書や登記事項証明書などの資料が要ります。
見通しと費用を早い段階で知るために、弁護士に相談してから動いてください。
許可の申立ては、買主が決まっていない段階でも起こせます。
許可が出れば、地主の同意がなくても譲渡を進められます。
相続で引き継ぐときは地主の承諾も承諾料も要らない
相続は譲渡に当たらないため、借地権を引き継ぐのに地主の承諾は要りません。
名義書換料の請求に応じる義務もない点を押さえてください。
一方、遺言で相続人以外の人へ渡す場合は譲渡と同じ扱いになり、地主の承諾を得なければなりません。
承諾が要らない場合でも、次の2つは早めに済ませてください。
- 建物の相続登記を申請して名義を相続人に変える
- 地主へ相続した事実と新しい連絡先を書面で通知する
相続登記は義務化されており、期限は相続によって不動産を取得したと知った日から3年です。
期限内に申請しなければ、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります(不動産登記法76条の2・164条1項)。
名義書換料を請求されて判断に迷うときは、支払う前に弁護士へ相談してください。
通知を怠ると地代の振込先が分からなくなり、滞納とみなされる危険があります。
借地権は建物の登記があれば新しい地主にも主張できる
借地上の建物が借地権者の名義で登記されていれば、土地を買った新しい地主にも借地権を主張できます。
借地借家法では、借地権そのものを登記していなくても、借地権者名義の建物登記があれば第三者に主張できると定められています。
土地の賃借権そのものを登記するには地主の協力が要るため、実務ではほとんど行われていません。
そのため、建物の登記が借地権者を守る現実的な手段です。
建物の登記の有無は登記事項証明書で確認できます。
法務局の窓口でも、登記・供託オンライン申請システムからでも取得できます。
建物の登記があれば、地主が土地を売っても変わるのは地代の支払先だけです。
契約の内容も存続期間も、新しい地主にそのまま引き継がれます。
対抗力は借地上の建物を自分名義で登記すると備わる
新しい地主に借地権を主張できるかどうかは、建物の登記事項証明書で確認してください。
確認の手順は次のとおりです。
- 建物の登記事項証明書を取得する
- 表題部に建物の所在と種類が記録されているかを見る
- 権利部の所有者欄が自分の名前になっているかを見る
所有者欄が自分になっていれば、対抗力は備わっています。
未登記の建物には対抗力がないため、土地が売られると新しい地主から立退きを求められるおそれがあります。
未登記だと分かった場合は、表題登記と所有権保存登記を先に済ませてください。
費用は数万円から十数万円程度で、土地を失うリスクと比べれば軽い出費です。
登記の要否や手順に迷うなら、司法書士と連携する弁護士に相談すると一度で片づきます。
建物の名義が親のままだと対抗できないおそれがある
建物の登記名義が亡くなった親のままだと、新しい地主に借地権を主張できない場合があります。
問題になるのは、名義と実際の所有者が食い違っている間に土地が転売された場合です。
交渉が長引くほど、立退料の話に持ち込まれる余地も生まれます。
相続人が複数いて遺産分割の話がまとまらない場合、建物の名義を1人に決められません。
話し合いが止まっているなら、弁護士に間に入ってもらってください。
遺産分割がまとまらないうちは、法定相続分による相続登記だけを先に済ませる方法もあります。
名義を相続人全員の共有にしておけば、対抗力は確保できます。
共有のままでは売却に全員の同意が要るため、分割協議は並行して進めてください。
名義の整理を後回しにするほど、相続人の数は増えていきます。
借地権にかかる費用の目安
借地権の費用は、毎月の地代と、節目ごとに発生する一時金に分かれます。
一時金の額は、借地権価格を基準にした慣行と当事者の交渉で決まります。
| 費用の種類 | 発生する場面 | 目安 |
|---|---|---|
| 地代 | 毎月 | 固定資産税と都市計画税の合計額の3〜5倍 |
| 更新料 | 契約の更新時 | 借地権価格の5〜10% |
| 譲渡承諾料 | 借地権を第三者へ売るとき | 借地権価格の10%前後 |
| 建て替え承諾料 | 建物を建て替えるとき | 更地価格の3〜5% |
| 条件変更承諾料 | 非堅固から堅固へ建物の種類を変えるとき | 更地価格の10%前後 |
表の数値は実務でよく使われる目安であり、公的な統計に基づく相場ではありません。
提示された金額が妥当かどうか判断に迷うときは、弁護士に契約書ごと見てもらってください。
一時金は数百万円単位になる場合があり、資金の用意が間に合わないと話が止まります。
次の更新や売却の時期から逆算して、いつ何を払うのかを先に洗い出してください。
地代以外の一時金は、発生する場面が限られています。
更新も建て替えも売却も予定がないなら、当面の負担は地代だけです。
予定がある場合は、必要な一時金を年単位で積み立てておくと安心できます。
地代は固定資産税額を基準に決まり、経済事情の変化で増減を請求できる
地代に法定の計算式はありません。
住宅地の目安は、固定資産税と都市計画税の合計額の3倍から5倍です。
土地の税負担が増えたときや、近隣の地代と比べて不相当になったときは、貸す側も借りる側も将来に向けて地代の増減を請求できます。
借地借家法が用意した仕組みで、形式は一方的な通知ではなく請求です。
ただし、一定期間は値上げしないという特約があるときは、特約の定めが優先されます。
協議が調わない場合は、調停を経て訴訟に進みます。
増額の根拠に納得できないなら、支払いを止める前に弁護士へ相談してください。
増額に応じないまま協議が続く間は、自分が相当と認める額を払い続ければ足ります。
ただし増額を正当とする裁判が確定した場合は、不足額に年1割の利息を付けて支払います(借地借家法11条2項)。
支払いの記録は、後の交渉でも訴訟でも重要な証拠になります。
更新料は法律上の義務ではなく契約と慣行で決まる
更新料の支払義務は法律に定められておらず、判例も、特約や慣習がなければ当然には発生しないとしています。
支払う義務が生じるのは、契約書に更新料の定めがある場合や、当事者が合意した場合です。
金額は借地権価格の5%から10%程度を目安とする例が多くみられます。
契約書に定めがないのに請求されたときは、支払いを拒める余地があります。
注意が要るのは、断り方を誤って地主が更新自体に異議を述べる展開です。
契約書の更新料条項を確認し、金額と支払時期を書面で取り交わしてください。
条項の有無で結論が変わるため、判断に迷うなら弁護士に契約書を見せるのが確実です。
更新料を払ったあとは、領収書と更新後の契約書を必ず保管してください。
次の更新は10年後か20年後で、書類がないと同じ議論を繰り返します。
譲渡承諾料と建て替え承諾料は借地権価格を基準に決まる
承諾料は、借地権価格や更地価格に一定の割合を掛けて計算する慣行があります。
借地権価格は、更地としての評価額に路線価図の借地権割合を掛けて求めます。
更地の評価額が5,000万円で借地権割合が60%なら、借地権価格は3,000万円です。
譲渡承諾料を10%とすると300万円になり、売却代金からの持ち出しになります。
建て替え承諾料は更地価格の3%から5%程度が目安なので、同じ土地なら150万円から250万円です。
相続税評価額と実際の取引価格は異なり、売買では買い手の事情によって上下します。
承諾料の額に納得できないときは、弁護士を通じて根拠を示すよう求めてください。
承諾料は、売却代金から差し引いて精算する方法が一般的です。
借地権を売却する方法は4つある
借地権の売り方は4つあり、地主との関係と急ぎ度で選び分けます。
価格の高さと手続きの軽さは両立しにくいため、どちらを優先するかで順番が決まります。
| 売り方 | 地主の承諾 | 価格の傾向 | 向いている状況 |
|---|---|---|---|
| 地主に買い取ってもらう | 不要 | 中 | 地主と関係が良好で、手続きを軽くしたい |
| 第三者に売る | 必要 | 中〜高 | 時間をかけて買い手を探せる |
| 底地と一緒に売る | 必要 | 高 | 地主も売却に前向き |
| 専門業者に買い取ってもらう | 不要 | 低〜中 | 交渉が進まず、早く現金化したい |
地主との交渉が難しいと感じたら、動き出す前に弁護士へ相談してください。
交渉の窓口を任せるだけで、選べる売り方が広がります。
どの方法を選ぶ場合でも、売る前に借地権の種類と残りの期間を確かめる作業は共通です。
定期借地権のように残存期間が短い場合、選べる売り方は絞られます。
価格を優先するなら底地との同時売却、速さを優先するなら専門業者への買取が有力です。
地主との関係が良好なら、地主への売却から打診してください。
打診の結果が出るまで、他の方法を並行して検討しておくと時間を節約できます。

地主に買い取ってもらう方法は手続きが最も軽い
地主は底地と借地権をまとめれば制限のない土地に戻せるため、第三者より高く買える立場にあります。
譲渡承諾料も不要になり、手取りが増える点も見逃せません。
打診から決済までの流れは次のとおりです。
- 地主に買い取りの意向があるかを確認する
- 借地権価格を算出して価格を提示する
- 売買契約を結ぶ
- 決済と同時に建物を引き渡す
地主に買い取る資力がない場合や、関係が悪化している場合には成立しません。
断られても交渉を打ち切らず、底地との同時売却を提案する手も有効です。
地主が高齢で判断が難しい場合は、成年後見人や相続人が窓口になります。
相手方の事情を確かめてから価格を提示すると、話は早くまとまります。
打診は書面でおこない、回答期限も添えてください。
第三者に売る場合は買主が住宅ローンを組めるかを先に確かめる
第三者に売るなら、買主の資金計画を早い段階で確認してください。
なぜなら、借地権付き物件は融資が付きにくいからです。
融資の前提になるのは、借地上の建物への抵当権設定と地主の承諾書です。
確認を後回しにすると、契約直前で白紙に戻る事態を招きます。
実務では、地主から承諾書を得る段取りを売買契約の条件に組み込みます。
あわせて、承諾を得られなければ契約を解除できる特約も入れておいてください。
買い手探しから決済までは数か月かかります。
期限が決まっている方は、別の売り方を選んだほうが確実です。
買主が現金で購入する場合は融資の心配が消え、決済までの期間も短くなります。
価格を下げてでも早く売りたいなら、現金購入者に絞って募集する方法もあります。
底地と借地権を同時に売れば市場価格に近づく
底地と借地権を一緒に売ると、制限のない1つの土地として扱えます。
別々に売るより合計額が上がるため、地主にとっても得な選択です。
売却代金は借地権割合と底地割合に応じて分けるのが基本になります。
もっとも、分配割合をめぐって意見が分かれやすい方法です。
建物の解体費や測量費を誰が負担するかでも、もめる余地があります。
合意できた内容は、覚書として書面に残してください。
条件のすり合わせが難しいときは、弁護士を入れて交渉の記録を整えると安全です。
同時売却では、借地権者と地主が同じ買主と同じ日に契約を結びます。
片方だけが先に契約すると、もう片方が条件を吊り上げる余地が生まれます。
契約日と決済日をそろえる段取りは、仲介会社か弁護士に任せると確実です。
権利関係が複雑なら訳あり不動産の専門業者に買取を依頼する
訳あり不動産を扱う買取業者は、借地権のまま買い取れます。
地主との交渉が進んでいなくても現金化できる点が、仲介との最大の違いです。
| 比較項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 買主を探す期間 | 数か月 | 不要 |
| 価格 | 高くなりやすい | 仲介より下がる |
| 契約不適合責任 | 売主が負う | 免責とする例が多い |
価格と速さのどちらを取るかで選び分けてください。
弁護士と連携している業者なら、地主との交渉を弁護士に引き継げます。
買取では建物を残したまま引き渡せるため、解体費や残置物の処分費は不要です。
査定だけを受けて、仲介で売った場合の見込み額と比べる使い方もできます。
提示額の根拠を書面で示すかどうかが、依頼先を選ぶときの判断材料です。
宅地建物取引業の免許を持っているかどうかも、必ず確認してください。
免許の有無は、国土交通省の検索システムで調べられます。
免許を持たない業者との取引には、法的な保護が働きません。
借地権で起きやすいトラブル
借地権のトラブルは、地代の値上げ、地主の代替わり、契約書の不存在に集中します。
いずれも初動を誤ると長期化するため、代表的な3つを押さえておきます。
地主から一方的に地代の値上げを求められる
値上げに納得できない場合でも、支払いを止めてはいけません。
地代を滞納すると、地主に契約解除を主張する口実を与えます。
自分が相当と認める額を払い続けながら協議し、受け取りを拒まれたら法務局に預ける方法もあります。
値上げの根拠を確かめる材料は次の3つです。
- 固定資産税と都市計画税の推移が分かる納税通知書
- 近隣の地代水準が分かる資料
- 前回の改定からの経過年数
協議が調わないときは、調停の申立てに進みます。
手続きの見通しを含めて、早い段階で弁護士に相談してください。
地主が受け取りを拒んだ場合、法務局へ預ける手続きをとれば支払ったものとして扱われます。
預けた記録が残るため、滞納を理由とする解除も防げます。
申請の窓口は法務局で、地代を預けた証明も受け取れる仕組みです。
地主が代替わりして従来の取り決めを認めてもらえない
相続や売買で地主が変わっても、契約の内容はそのまま新しい地主に引き継がれます。
書面に残っている条件は、代替わり後も主張できます。
問題になるのは、口頭で認められていた取り決めです。
増改築の黙認や地代の据え置きは記録が残らないため、新しい地主に否定されがちです。
主張が食い違えば、契約解除や立退きの話にまで発展しかねません。
地主が変わったという連絡を受けたら、契約書と過去のやり取りをすぐにそろえてください。
書面が乏しいと感じたら、弁護士に整理を依頼すると立場を守りやすくなります。
新しい地主から高い地代を求められても、契約期間中は従来の条件が続きます。
増額を求める場合、根拠を示す責任は地主の側です。
代替わりの直後に条件変更を求められた場合は、いったん回答を保留してください。
契約書が見つからず期間も地代の根拠もわからない
契約書がなくても、借地権の存在と開始時期を別の資料から示せる場合があります。
そろえる資料は次の4つです。
- 建物の登記事項証明書
- 地代の振込記録や領収書
- 建物分の固定資産税の納税通知書
- 地主とのやり取りを記録した手紙やメール
建物の登記日付が1992年7月31日以前なら、旧法借地権である可能性が高くなります。
更新の条件も存続期間も旧法で判断するため、日付の確認は最優先です。
資料が足りないまま地主と交渉すると、条件の主導権を握られます。
手元の資料で何を主張できるかを、弁護士に整理してもらってから話し合いに臨んでください。
地主側が契約書を保管している場合もあるため、写しの提供を求めてみてください。
提供を断られた場合は、弁護士から改めて請求してもらってください。
借地権を扱うときに確認したい注意点
借地権では、動き出す前の確認が結果を左右します。
売却でも更新でも共通して押さえたい3点を挙げます。
契約書と登記事項証明書で権利の内容を先に確かめる
交渉を始める前に確認する項目は5つです。
- 契約日(1992年7月31日以前かどうか)
- 存続期間と次の更新時期
- 地上権か賃借権か
- 増改築や用途を制限する条件の有無
- 更新料や承諾料の定めの有無
契約書は借地権者の手元に、権利の種類は土地の登記事項証明書に記録されています。
登記事項証明書の取得先は、法務局の窓口と登記・供託オンライン申請システムです。
5項目のうち1つでも分からないまま交渉に入ると、地主に主導権を握られます。
不明点が残るなら、専門家に契約書を見てもらってから動いてください。
登記事項証明書はオンラインで請求すると、窓口へ出向くより手数料が安く済みます。
取得した書類は、地主との交渉が終わるまで保管してください。
口頭の合意だけで話を進めない
承諾も承諾料も、口頭では証明できません。
地主が代替わりすると、前の地主との口約束は引き継がれないのが現実です。
合意した内容は、必ず書面に残してください。
書面に入れる項目は次のとおりです。
- 承諾の対象(譲渡・建て替え・条件変更のどれか)
- 承諾料の額と支払期日
- 合意した日付
- 双方の署名押印
書式に決まりはなく、便箋1枚の覚書でも効力があります。
文言に不安があるなら、弁護士に確認してもらってから取り交わすと安心です。
書面は2通作成し、地主と自分で1通ずつ保管する形が確実です。
やり取りをメールで残しておくだけでも、後の証明に役立ちます。
電話で合意した内容は、当日のうちにメールで送って確認を取ってください。
価格は1社の提示額で決めず複数の窓口で比べる
借地権の価格には公的な統計がないため、1社の提示額だけでは妥当性を判断できません。
比べる材料は次の3つです。
- 路線価図の借地権割合から計算した評価額
- 仲介会社の査定額
- 買取業者の提示額
3つの数字が大きく離れているときは、必ず理由を尋ねてください。
査定の根拠を書面で示さない相手は、候補から外して構いません。
価格差を説明できる窓口を選ぶかどうかで、手取りが数百万円単位で変わる場合もあります。
査定を依頼するときは、借地権である点と契約の残り期間を最初に伝えてください。
前提が共有されていない査定額は、後から大きく下方修正されます。
査定は、複数社に同じ資料を渡して依頼してください。
条件をそろえないと、金額の差が評価の違いなのか説明不足なのか判別できません。
借地権の売却の悩みは「ベンナビ不動産売却」で解決しよう
借地権の売却を検討しているなら、「ベンナビ不動産売却」の活用がおすすめです。
「ベンナビ不動産売却」は、借地権付き建物や底地をはじめとする訳あり物件を買い取るサービスです。
【ベンナビ不動産売却の特徴】
- 訳あり不動産を専門業者が直接買取
- 最短3日で買取に対応
- 弁護士費用・登記費用・ごみ処理費用が0円
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- 300万円以下から1億円超の物件まで対応
地主の承諾が得られない、権利関係が複雑など、ほかの業者では断られやすい借地権や底地でも相談できます。
まずは「ベンナビ不動産売却」で、無料査定を申し込むところから始めましょう。
借地権についてよくある質問
借地権の期間が切れたらどうなりますか?
普通借地権と旧法借地権では、建物が残っていれば更新を請求できます。
地主が更新を拒むには正当の事由が必要です。
更新されない場合、借地権者は建物を時価で買い取るよう地主に請求できます。
一般定期借地権と事業用定期借地権では更新も買取請求もできず、建物を取り壊して土地を返します。
建物譲渡特約付借地権の場合、建物は地主へ相当の対価で譲渡され、借地権が消滅する扱いです。
【参考元】借地借家法|e-Gov 法令検索
借地権が強い権利といわれるのはなぜですか?
借地借家法が借主を手厚く保護しているためです。
存続期間には最低30年という下限があり、契約で短くはできません。
更新を拒むには地主側に正当の事由が求められ、土地を返してほしいという言い分だけでは足りません。
借地権を相続したときの相続税はどう計算しますか?
更地としての評価額に、路線価図で示された借地権割合を掛けて求めます。
更地評価額が5,000万円で借地権割合が60%なら、借地権の評価額は3,000万円です。
定期借地権は残りの期間に応じた別の計算方法をとります。
【参考元】No.4611 借地権の評価|国税庁
借地権付きの家は買ってはいけないといわれるのはなぜですか?
地代を払い続ける負担に加えて、建て替えや売却のたびに地主の承諾が要るためです。
住宅ローンの審査でも不利に働き、売るときの買い手が限られます。
いま借地権を持っている方は、早めに出口を決めたほうが有利です。
借地権と地上権ではどちらが有利ですか?
借りる側にとっては地上権のほうが有利です。
地上権なら地主の承諾なしで譲渡でき、地主には登記に協力する義務もあります。
地上権付きの借地は少なく、実際に流通しているものの大半は賃借権です。
さいごに|借地権は種類を確かめてから出口を決めよう
借地権の判断は、契約日から種類を特定するところから始まります。
種類が決まれば存続期間と更新の可否が分かり、地代と一時金を足した総額も計算できます。
持ち続けるか手放すかは、総額と手取り額を並べたうえで決めてください。
地主との交渉でつまずいたときは、契約書と登記事項証明書を持って弁護士に相談すると打開策が見つかります。
借地権のまま売れる窓口も用意されているため、交渉が止まっていても現金化の道は残っています。
まずは「ベンナビ不動産売却」の無料相談で、自分にどのような選択肢があるかを確認してみてください。
動き出しが早いほど、選べる方法は多く残ります。
更新や相続の時期が近い方は、期限が来る前に一度相談してください。
迷う場合は、「ベンナビ不動産売却」で無料査定を依頼してみてください。
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弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。