事故物件

事故物件はやめたほうがいい?避けられる5つの理由と買う前・手放す前の判断基準

事故物件はやめたほうがいい?避けられる5つの理由と買う前・手放す前の判断基準

相場より2割から5割安い物件を見つけ、募集図面の「告知事項あり」という記載に気づいて手が止まる方は少なくありません。
事故物件を避けるべきかどうかは、価格の安さだけでは決められません。

判断の軸は一つです。
値引き分が、住んでいる間の負担と、将来売るときの売りにくさに見合うかどうかです。
本記事では、避けたほうがよいといわれる5つの理由を、金銭・契約・法的責任の3つの面から整理します。

あわせて解説するのは、国土交通省が示す告知義務の範囲と、契約前に自分で確認する4つの方法です。
相続などで事故物件を所有した方に向けて、放置した場合のコストと手放す4つの方法まで扱います。
読み終えるころには、借りるか買うかを自分の条件で判断できるようになります。

監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。

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事故物件に法令上の定義はなく心理的瑕疵があるかどうかで判断される

事故物件という言葉に、法令上の定義はありません。
不動産の実務では、買主や借主に不利な事情を抱えた物件を訳あり物件と呼び、5つの類型で整理するのが一般的です。
事故物件は、5類型のうち心理的瑕疵(かし)に当たる物件を指します。

どの類型に当たるかで、売りにくさの理由も対処法も変わります。

類型該当する物件の例売却への影響
心理的瑕疵自殺・他殺・孤独死があった住宅買主が限られ、価格が下がりやすい
物理的瑕疵雨漏り・シロアリ被害・土壌汚染修繕費の分だけ値引きを求められる
環境的瑕疵騒音・異臭・嫌悪施設の近接立地の評価が下がり長期化しやすい
法的瑕疵再建築不可・違法建築住宅ローンが付きにくい
権利関係の瑕疵共有持分・借地権・底地単独では処分できない場合がある

心理的瑕疵|自殺や他殺など買主に心理的な抵抗を与える物件

心理的瑕疵とは建物や設備に不具合がなくても、住むことへの抵抗を生む事情を指します。
自殺、他殺、火災による死亡、長期間発見されなかった孤独死が代表例です。
柱も配管も傷んでいないのに買主や借主が住みたがらないという点に、ほかの類型との違いがあります。

事故物件と呼ばれるのは、心理的瑕疵のうち人の死が関わる場合です。
人の死以外にも、近隣に暴力団事務所がある、過去に火災があったといった事情が心理的瑕疵に含まれます。
抵抗の感じ方は人によって差が大きく、まったく気にしない買主も一定数います。

だからこそ、価格は下がりやすく買い手も見つかりにくい状態です。
不動産会社が査定する際も、心理的瑕疵は建物の劣化とは別枠の減額要因として扱われます。

物理的瑕疵|雨漏りやシロアリ被害など建物自体に不具合がある物件

物理的瑕疵とは建物や土地そのものに生じている不具合を指します。
雨漏りやシロアリ被害のほか、給排水管の詰まり、地中の埋設物、土壌汚染が代表例です。
心理的瑕疵と違い、原因も範囲も調査で数字にできる点が特徴になります。

そのため、修繕費の見積もりを取れば値引き額の根拠を示せます。
屋根の張り替えに150万円かかるケースなら、修繕費を売買価格から差し引く交渉が可能です。
売主にとっては、直してから売るか、現況のまま値引きして売るかの選択になります。

なお、床下や屋根裏には内見で見えない部分が多く残ります。
中古住宅を買う場合は、建物状況調査(インスペクション)の実施状況を不動産会社に確認してください。
調査を実施済みなら、結果の概要が重要事項説明で示されます。

環境的瑕疵|騒音や異臭など周辺環境に問題がある物件

環境的瑕疵とは物件の外にある事情が住み心地を損なう状態を指します。
代表例は、線路や幹線道路の騒音、工場の異臭、墓地や火葬場などの嫌悪施設の近接です。
建物にも権利にも問題がないのに評価だけが下がるという点で、心理的瑕疵と似た性質をもちます。

厄介なのは、所有者の努力では解消できない点です。
防音サッシを入れれば室内の騒音は減りますが、周辺環境そのものは変えられません。
判断材料が欲しい場合は、平日の朝と休日の夜の2回、現地に足を運んでください。

時間帯で騒音や交通量が大きく変わるため、1回の内見だけで決めると入居後に後悔しやすくなります。
周辺にどのような施設があるかを自治体の都市計画図で確かめておくと、将来の変化も見通せます。

法的瑕疵|再建築不可や違法建築など法令の制限を受ける物件

法的瑕疵とは法令の制限によって建て替えや利用が思うようにできない状態を指します。
代表例が再建築不可物件です。

建物を建てられる敷地は、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければなりません。
接道義務と呼ばれる決まりで、満たさない土地では建て替えができません。
建て替えられない土地は、住宅ローンの担保としての評価も低めです。

金融機関の融資が付かないと、買主は現金で買える人に限られます。
結果として、周辺の相場より大幅に安い価格でしか売れなくなります。
ただし、売却する道が閉ざされるわけではありません。

隣地の所有者に売る、セットバックして接道義務を満たす、買取業者に売るといった出口が残されています。

【参考】建築基準法|e-Gov 法令検索

権利関係の瑕疵|共有持分や借地権など単独で処分できない物件

権利関係の瑕疵とは所有権が単独でないために処分へ他人の関与が必要になる状態を指します。
相続で兄弟が共有名義にした実家、借地権付き建物、他人に貸している底地が代表例です。
物件そのものに欠陥がなくても、話がまとまらないだけで売れなくなります。

そのため、共有物に変更を加えたり売却したりするときは、ほかの共有者全員から同意を得なければなりません。

一方で、自分の持分だけなら、ほかの共有者の同意を得ずに単独で売却できるのが原則です。
持分だけの売却は買い手が限られるため、価格は下がりやすくなります。

なお、事故物件を相続した場合は、心理的瑕疵と権利関係の瑕疵が重なるケースも珍しくありません。
共有者が複数いるなら、売却の方針を決める前に全員の意向を確認してください。

【参考】民法|e-Gov 法令検索

事故物件をやめたほうがいいといわれる5つの理由

避けるべきといわれる理由は、心霊現象への恐怖ではありません。
実際に問題になるのは次の3点です。

  • 住んでいる間に続く生活上の負担
  • 契約更新のタイミングで戻される家賃
  • 将来売るときに下がったままの価格

いずれも金銭と生活に直結し、賃貸と購入で影響の出方も変わります。
5つの理由を順に確認します。

相場より安くても精神的な負担が住んでいる間ずっと続く

値引きは契約時の一度きりですが、住むことへの抵抗は居住期間を通じて続きます。
家賃が月2万円安くても、亡くなった場所を避けて生活するようになれば、部屋の使い方そのものに制約が残ったままです。
実際に「特定の部屋だけ使わなくなった」「来客を呼びにくくなった」という声は多く聞かれます。

なぜなら、抵抗の強さは事前に自分で予測しにくいからです。
内見時は気にならなかったのに、住み始めてから眠れなくなるという逆転が起こります。
同居する家族や恋人が同じように割り切れるとは限りません。

契約前に、一緒に住む全員へ事案の内容を伝え、反応を確かめてください。
1人でも強い抵抗を示すなら、検討中の物件は見送ったほうが結果的に安く済みます。

特殊清掃のあともシミや臭いが残るケースがある

特殊清掃を経た物件でも、痕跡が完全に消えているとは限りません。
特殊清掃とは孤独死などが発生した住居で、原状回復のために消臭・消毒や清掃をおこなうサービスを指します。
床材の張り替えや壁紙の交換で見た目は整いますが、下地や躯体に染み込んだ臭いまでは消えないままです。

たとえば、内見時に一部屋だけ床材や壁紙が新しいなら、張り替えた箇所が原状回復の跡である可能性があります。
気温と湿度が上がる夏場に、臭いが戻るケースも報告されています。
そこで、内見は真夏や梅雨どきに、窓を閉め切った状態でおこなってください。

換気された直後の部屋では判断できません。
どこまで交換したのかを不動産会社に書面で出してもらいましょう。

事故物件情報サイトに住所が公開され続ける

事故物件の情報を投稿型で集めるサイトがあり、掲載されると住所単位で情報が残ります。
投稿者が第三者であるため、所有者や入居者が削除を求めても応じてもらえるとは限りません。
つまり、自分が引っ越したあとも建物の記録は残ったままです。

影響は本人の気持ちだけにとどまりません。
来訪した知人が住所を検索して気づく、近隣で話題になるといった形で表に出ます。
賃貸オーナーにとっては、入居希望者が申し込み前に検索して離脱する要因になります。

対策として、契約前に物件の住所で検索し、掲載の有無と記載内容を確認してください。
掲載されている場合は、記載された事案の内容と不動産会社の説明が一致しているかも突き合わせましょう。

賃貸では契約更新のタイミングで家賃が上がる場合がある

賃貸で借りる場合、入居時の値引きが更新時に戻される場合があります。
国土交通省のガイドラインが賃貸借取引について示す目安は次のとおりです。
事案の発生または発覚から概ね3年が経過した後は、原則として借主に告げなくてよいとされています。

つまり、3年を過ぎれば貸主は次の入居者に相場どおりの家賃を提示できるようになります。

そのため、最初の借主が退去したあとの募集賃料が、入居時より高く設定されることも一般的です。
更新を迎える既存の入居者にも、周辺相場に合わせた増額を求められる場合があります。

契約前に、家賃の値引きが事案を理由とするものか、更新時に見直す予定があるかを貸主側へ確認してください。
2年契約の賃貸なら、2回目の更新が3年経過後に当たります。
値引き前提で家計を組むなら、3年経過後の負担増を織り込んでおきましょう。

将来売るときに買主が見つからず資産価値が戻りにくい

購入する場合は、出口で生じる問題が重い負担になります。
国土交通省のガイドラインは、賃貸借取引について概ね3年という目安を示しています。
一方、売買取引には同じような経過期間の定めがないのが特徴です。

買ったときに受けた値引きは、売るときも同じように付いて回ります。
売主となった自分が、今度は買主に対して事案を告げる立場に回るからです。
仲介で売り出しても、心理的瑕疵を理由に検討から外れる買主が一定数出ます。

結果として、売却期間が長引くか、価格を下げて買取業者に売るかの二択になりやすくなります。

そのため、5年以内に売却や住み替えを予定しているなら、事故物件の購入は避けたほうが安全です。
すでに所有していて売却時期に迷う場合は、査定と法的な整理を同時に進められる窓口へ相談してください。

【参考元】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン|国土交通省

価格の安さを割り切れる人には事故物件が選択肢になる

避けるべき理由がある一方で、事故物件を選ぶ利点も実在します。
気にならない人にとっては、同じ立地・同じ広さの住まいを安く確保できる有力な選択肢になります。
利点は価格、設備、交渉余地の3点です。

最後に、検討してよい人とやめたほうがいい人の分かれ目を示します。

賃料・価格が相場より2〜5割安くなる傾向がある

事故物件の値引き幅について、公的な統計は存在しません。
買取業者や不動産情報サイトが公表している目安は、相場より2割から5割ほど安くなる例が多いという内容です。
公的な裏づけがない数字である以上、あくまで幅として受け取ってください。

値引き幅を左右するのは、死因、発覚からの経過年数、立地の3つです。
発見が早かった自然死と、報道された事件とでは、減額の程度がまったく異なります。
需要の厚い都心部では値引きが小さく、地方では大きくなる傾向もみられます。

そこで、価格の妥当性を測るには、同じ建物や同じ町丁目の類似物件と比べてください。
2割程度の差にとどまるなら、事案の内容に対して割高な可能性があります。

特殊清掃後のリフォーム済みで内装が新しい場合が多い

事故物件は、原状回復のために内装や設備が入れ替えられている場合が多くあります。
壁紙、床材、水回りの設備が新品に近い状態で引き渡されるケースも珍しくありません。
同じ築年数の一般的な中古物件と比べると、入居後のリフォーム費用は抑えめです。

ただし、どこまで手を入れたかは物件ごとにばらつきます。
表層だけを張り替えて下地を残している場合もあれば、間取りごと作り直している場合もあります。
そこで、売主または貸主に工事の範囲と実施時期を書面で出してもらってください。

リフォームの見積書や工事完了報告書が残っていれば、交換した設備の種類まで確認できます。
工事内容が確認できない物件は、入居後の費用の見込みが立たないため、候補から外す判断も有効です。

競争率が低く価格交渉に応じてもらいやすい

事故物件は買い手と借り手が限られるため、交渉が通りやすくなります。
一般の人気物件では申し込みが重なって条件交渉の余地がありませんが、事故物件で譲歩する立場に回るのは売主・貸主の側です。
値引きだけでなく、一定期間の賃料を無料にする条件や、設備の入れ替えを求める余地も生まれます。

交渉力を測る材料は、空室が続いた期間です。
募集開始から半年以上動いていない物件なら、売主・貸主は早期の成約を優先します。
そこで、内見の際に「いつから募集していますか」「価格の変更履歴はありますか」と聞きましょう。

募集期間が長く、途中で価格を下げている物件ほど、売主・貸主は次の提案を受け入れやすくなります。
募集期間が長いほど値引きの余地は広がりますが、応じてもらえる幅は物件の条件や売主・貸主の事情によって変わります。

検討してよい人とやめたほうがいい人の分かれ目

事故物件を検討してよいのは、同居する全員が納得でき、かつ短期での売却予定がない人です。
逆に、どちらか一方でも当てはまらないなら、値引き分より負担のほうが大きくなります。

検討してよい人やめたほうがいい人
同居する家族全員が事案を知ったうえで納得している家族の1人でも強い抵抗を示している
10年以上住み続ける前提で購入する5年以内の売却・住み替えを考えている
現金または少額の借入れで購入できる住宅ローンの融資可否が資金計画の前提になっている
事案の内容を書面で確認できている不動産会社の説明が口頭のみで書面に残らない

つまり、4項目のうち左側にすべて当てはまるなら、事故物件は現実的な選択肢になります。
右側が1つでも当てはまるなら、値引き額に関係なく見送ってください。
特に住宅ローンを前提にする場合、融資が下りずに契約が白紙に戻るリスクが残ります。

そこで、判断に迷う場合は、値引き額を居住予定年数で割って月あたりの金額に直してください。

たとえば400万円安く買い、20年住むなら、月あたりの得は約1万7,000円です。
出した金額を家賃1ヵ月分と比べ、差額のために抵抗を受け入れられるかを考えて結論を出しましょう。

告知義務の範囲は国土交通省のガイドラインで示されている

告知義務の範囲は国土交通省のガイドラインで示されている

どの死が告知の対象になるかは、国土交通省が令和3年10月8日に公表したガイドラインが判断の基準になっています。
ガイドラインは、宅地建物取引業者がとるべき対応の一般的な基準を示したもので、賃貸と売買で扱いが異なります。
まず全体像を表で確認してください。

事案の種類賃貸借取引売買取引
自然死・日常生活の中での不慮の死原則として告知不要原則として告知不要
上記の死で特殊清掃等がおこなわれた場合発覚から概ね3年で告知不要経過期間の定めなし
自殺・他殺など上記以外の死発生から概ね3年で告知不要経過期間の定めなし
隣接住戸・通常使用しない共用部分での死原則として告知不要原則として告知不要
買主・借主から問われた場合期間・死因を問わず告知が必要期間・死因を問わず告知が必要

自然死と日常生活の中での不慮の死は原則として告げなくてよい

老衰や病死といった自然死は、賃貸・売買のいずれでも原則として告知の対象になりません。
自宅の階段からの転落、入浴中の溺死や転倒、食べ物をのどに詰まらせた事故による死も同じ扱いです。
住宅で起こると当然に予想される死であり、判断に重要な影響を及ぼす可能性は低いと整理されています。

なぜなら、国土交通省のガイドラインが、自宅における死因の約9割は老衰や病死だと示しているからです。
居住用不動産で人が亡くなることは当然に予想されるという整理です。
個別の事案でどう扱われるかは、最終的に裁判所の判断に委ねられます。
ただし、例外があります。

例外は、亡くなった方が長期間にわたって人知れず放置された場合です。
特殊清掃や大規模リフォームがおこなわれたなら、自然死であっても告知の対象に戻ります。
「孤独死だから告知は不要」と説明されたら、特殊清掃の有無をあわせて確認してください。

賃貸は概ね3年で告げなくてよくなるが売買に期間の定めはない

賃貸と売買で大きく違うのが、時間の経過による扱いです。
賃貸借取引では、自殺や他殺などの死が発生した場合と、自然死で特殊清掃等がおこなわれた場合が対象になります。
発生または発覚から概ね3年を経過した後は、原則として借主に告げなくてよいというのがガイドラインの整理です。

一方、売買取引には同じような経過期間が置かれていません。
とはいえ、賃貸の3年にも例外がある点は押さえてください。
ガイドラインは、事件性や周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案について、3年の目安が当てはまらないとしています。

報道が大きかった事件などは、3年を過ぎても告知が必要です。
言い換えれば、売買では時間が経っても告知の必要性が自動的に消えません。
購入を検討するときは、「何年前だから問題ない」という説明を鵜呑みにせず、売るときにも同じ説明が必要になる前提で価格を見てください。

隣接住戸や通常使用しない共用部分での死は原則として告げなくてよい

取引の対象になっていない隣の住戸で起きた死は、賃貸・売買のいずれでも原則として告知の対象になりません。
借主や買主が日常生活で通常使用しない共用部分での死も同じ扱いです。
ただし、事件性、周知性、社会に与えた影響等が特に高い事案は例外になります。

一方で、日常生活で通常使用する共用部分は、賃貸では取引対象の不動産と同じ扱いです。
ベランダなどの専用使用が可能な部分に加え、共用の玄関やエレベーター、廊下、階段が該当します。
そのため、マンションで気になる場合は、対象が室内なのか共用部分なのかを不動産会社に確かめてください。

管理組合や管理会社が把握している情報もあるため、売主・貸主への照会結果もあわせて求めましょう。

買主・借主から問われた場合は期間や死因を問わず告げる必要がある

実務で使える決まりが、質問への対応です。
ガイドラインは、事案の発覚から経過した期間や死因にかかわらず告知が必要になる場面を定めています。
買主・借主から事案の有無を問われた場合には、調査で判明した点を告げる必要があります。

黙っていれば時効で消えるという性質のものではありません。
告げる内容は、事案の発生時期と場所、死因、特殊清掃の有無の4点です。

亡くなった方や遺族の名誉と生活の平穏に配慮する必要があるためです。
氏名や住所、家族構成、具体的な死の態様までは伝えられません。
売主や管理業者が不明と回答した場合は、不明である旨を告げれば足りるという扱いです。

だからこそ、自分から質問する行動に価値があります。
気になる物件があるなら、契約前に「過去に人の死に関する事案はありましたか」と聞いてください。
回答に不安が残る場合は、権利関係も含めて相談できる窓口を使うと判断しやすくなります。

【参考元】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン|国土交通省

事故物件かどうかは契約前に4つの方法で確認できる

事故物件かどうかは、契約が成立するまでの間に確認できます。
確かめる手段は次の4つです。

  • 重要事項説明の記載を読む
  • 告知書(物件状況等報告書)を受け取る
  • 不動産会社へ直接質問する
  • 周辺相場や空室状況と比べる

4つを押さえれば、多くのケースで事案の有無を把握できます。

重要事項説明の告知事項ありの記載を確認する

宅地建物取引業者は、売買・交換・貸借の契約が成立するまでの間に説明の義務を負います。
宅地建物取引士をして重要事項を記載した書面を交付し、説明させなければなりません。
つまり、契約書にサインする前に説明を受ける機会があるということです。

募集図面や重要事項説明書に「告知事項あり」と書かれていたら、説明の場で内容を尋ねてください。
同じ法律で、宅地建物取引業者には2つの禁止行為も課されています。
相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項について、故意に事実を告げない行為と、事実と異なる内容を告げる行為です。

心理的瑕疵の存在が判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合、業者は事実を告げる必要があります。

そのため、説明が曖昧なまま契約に進まないでください。
質問するのは次の4点です。

  • 事案が発生した時期
  • 事案が発生した場所
  • 死因
  • 特殊清掃をおこなったかどうか

回答は重要事項説明書に記載してもらうよう求めましょう。

【参考】宅地建物取引業法|e-Gov 法令検索

売主・貸主が作成する告知書(物件状況等報告書)を確認する

売買では、売主が知っている物件の状況を告知書(物件状況等報告書)に記載して買主へ渡す運用が定着しています。
主要な不動産関係団体が用意する告知書に含まれているのは、事件・事故等の事案に関する項目です。
ガイドラインも、トラブルになった場合に告知書等が証拠資料になり得ると指摘します。

なぜなら、告知書は売主本人が記載する書面であり、「知らなかった」という主張を後から通しにくくする役割をもつからです。

そこで、告知書の写しを受け取って保管してください。
事案の欄が空欄になっている、または告知書自体が用意されていない場合は、理由を不動産会社に確認しましょう。

売主からの告知がなくても事案の存在を疑う事情があるときは、業者が売主へ確認する必要があるとされています。

不動産会社に事案の有無を直接質問する

自分から質問すれば、経過期間や死因を問わず、調査で判明した点を告げてもらえます。
時間が経った事案でも、質問された以上は買主・借主の判断に重要な影響を及ぼすと考えられるためです。
質問しなければ告げられないケースがある以上、聞くかどうかで得られる情報量は変わります。

質問はメールなど文面が残る方法でおこなってください。
口頭のやり取りは記録が残らず、後から食い違いが生じたときに確かめる手立てがなくなります。
売主・貸主・管理業者から不明と回答された場合は、不明である旨を告げれば足りるとされています。

「不明」という回答が返ってきたときは、なぜ調べられないのかまで聞き、納得できなければ候補から外す判断も検討してください。

【参考元】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン|国土交通省

周辺相場との価格差や空室の多さから推測する

告知がなくても、条件の不自然さから事案を推測できる場合があります。
同じ条件の周辺物件より2割以上安い、同じ建物で1室だけ長く空いているといった状態は、確認のきっかけになります。
築年数・広さ・駅からの距離が近い物件を3件ほど並べて比べてください。

ただし、価格差には事案以外の理由もあります。
再建築不可、借地権付き、心理的瑕疵以外の欠陥といった要因でも同じように価格は下がります。
そのため、価格差だけで決めつけないでください。

安い理由が心理的瑕疵以外にあるなら、対処法も判断基準も変わります。
違和感を覚えたら推測で終わらせず、告知書の提示と不動産会社への質問という確認の手順に進みましょう。
価格の理由を書面で説明できない物件は、契約を急がないでください。

事故物件を相続したなら放置をやめたほうがよい

相続で事故物件を引き継いだ場合、動かずにいると税金と管理費用だけが毎年積み上がります。
放置しても価値は戻らず、行政処分や共有者の増加といった別の負担も生じます。
売るかどうかを決める前に、持ち続けた場合に何がいくら発生するのかを把握してください。

負担の内訳を4つに分けて確認します。

固定資産税と管理費用が毎年発生し続ける

使っていない不動産でも、市区町村は所有者に固定資産税と都市計画税を課します。
誰も住んでいない、貸してもいないという状態でも、毎年1月1日時点の所有者が納税義務を負います。
分譲マンションで加わるのが、管理費と修繕積立金の支払いです。

さらに、建物を維持するための費用もかかります。
最低限の見回り、通水、庭木の剪定を業者に頼めば、年間で数万円から十数万円が上乗せされます。
そこで、まず年間の保有コストを書き出してください。

固定資産税の納税通知書と管理費の請求書を並べれば、1年あたりの金額はすぐに把握できます。
火災保険料や水道光熱の基本料金も忘れずに加えましょう。
算出した年額に手放すまでの想定年数を掛けた額が、放置を続けた場合の実質的な負担になります。

空き家のまま放置すると特定空家に指定されるおそれがある

管理されないまま放置された空き家は、行政から是正を求められる場合があります。
市区町村は、一定の状態にある空き家を特定空家等と判断できます。

倒壊のおそれがある空き家、衛生上有害な空き家、著しく景観を損なっている空き家が対象です。
特定空家等に当たると判断されると、市区町村が助言・指導、勧告、命令をおこなえます。
勧告を受けると、税負担が重くなります。

住宅が建つ土地に適用されているのは、固定資産税の課税標準を6分の1または3分の1に軽減する住宅用地特例です。

しかし勧告を受けた特定空家等の敷地は特例の対象から外れるため、翌年度の固定資産税が大きく増えるケースもあります。
そのため、管理が難しいと感じた時点で市区町村の空き家担当窓口へ相談してください。

指導の段階で対応すれば、勧告に進む前に是正できます。

【参考】空家等対策の推進に関する特別措置法|e-Gov 法令検索

売買では時間が経っても告知義務が消えず価格が戻りにくい

「何年か寝かせれば価値が戻る」という期待は、売買では成り立ちません。
国土交通省のガイドラインが経過期間の目安を示しているのは、賃貸借取引だけだからです。
売買取引に同じ定めは置かれていません。

5年待っても10年待っても、売るときに告げる必要性が自動的に消えるわけではありません。
むしろ、待つほど条件が悪くなる一方です。
建物は年々古くなり、設備も傷みます。

心理的瑕疵による減額に、築年数による減額が重なる形になります。
だからこそ、保有コストと値下がりの両方が積み上がる前に動いてください。
売却時期を決めかねている段階でも、査定を取って現時点の金額を把握しておくと判断材料になります。

1年後にもう一度査定を取れば、下落の速さも数字で確かめられます。

【参考元】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン|国土交通省

共有名義のまま相続が重なると共有者が増えて売れなくなる

共有名義の不動産は、時間が経つほど売却が難しくなります。
共有者は、共有物を売却するときにほかの共有者全員から同意を得なければなりません。
共有者の1人が亡くなれば持分は相続人へ引き継がれ、人数は増える一方です。

たとえば、兄弟3人の共有だった実家は、それぞれに子が2人いれば次の代で6人の共有になります。
全員と連絡を取り、全員から同意を得る作業は、人数が増えるほど現実的でなくなります。
面識のない親族が共有者に加わるのも、よくあるケースです。

そこで、共有者が2人か3人のうちに方針を決めてください。
話し合いがまとまらない場合でも、自分の持分だけなら単独で売却できます。
共有者との関係がすでに悪化しているなら、弁護士と連携した窓口へ早めに相談してください。

【参考】民法|e-Gov 法令検索

事故物件を手放す4つの方法

事故物件を手放す4つの方法

事故物件を手放す方法は、大きく4つあります。
価格を優先するなら仲介、期限の守りやすさを優先するなら買取を選びます。
共有名義や隣接地との関係によっては、身近な相手への売却が現実的な出口です。

条件別の目安を表で示したうえで、4つの方法を順に解説します。

方法向いている条件かかる期間の目安価格の傾向
仲介で売る売却期限がなく価格を優先したい6ヵ月〜1年以上相場に近づけやすい
買取で売る期限がある・近隣に知られたくない数日〜1ヵ月仲介より下がる
隣地所有者や共有者に売る買い手が限られる立地・共有名義1ヵ月〜数ヵ月交渉次第で幅が出る
相続放棄するほかの遺産も含めて手放してよい相続を知ってから3ヵ月以内対価は得られない

仲介で売る|時間をかけてでも価格を優先したい場合に向く

買主が現れるまで待てるなら、仲介は手取りが大きくなりやすい方法です。
不動産会社が広告を出して一般の買主を探すため、実需の価格帯で成約する可能性が残ります。
売却期限がなく、保有コストを負担し続けられる人に向いています。

一方で、売却期間は長引きがちです。
心理的瑕疵を理由に検討から外れる買主が出るため、一般的な中古住宅より内見の数が減ります。
半年から1年以上かかるケースも珍しくありません。

なお、仲介であっても告知は必須です。
事案を黙って売れば、引き渡し後に契約不適合責任を問われ、代金の減額や損害賠償を求められるおそれがあります。
告知したうえで価格を調整するのが、結果として安全で早い進め方になります。

媒介契約を結ぶ前に、事故物件の販売実績があるかを不動産会社へ確認してください。

買取で売る|早期に確実に手放したい場合に向く

期限がある場合や近隣に知られたくない場合は、買取業者への売却が向いています。
業者が直接買主になるため、広告を出さずに取引が完結します。
査定から引き渡しまでの期間は、数日から1ヵ月程度です。

さらに、買取には見通しの立てやすさという利点があります。
仲介では買主が見つからないまま時間が過ぎるリスクが残りますが、買取は業者が価格を提示した時点で成約の見通しが立ちます。
契約不適合責任を免責とする条件で買い取る業者もあり、引き渡し後のトラブルを避けやすい点も利点です。

ただし、価格は仲介より下がります。
業者は再販を前提に買い取るため、リフォーム費用と利益分が査定額から差し引かれるからです。
価格差と時間のどちらを優先するかで選んでください。

隣地所有者や共有者に売る|買い手が限られる立地で成立しやすい

隣地の所有者や共有者は、事故物件でも取得の動機をもちやすい相手です。
物件の事情をすでに知っているため、心理的瑕疵が交渉の障害になりにくくなります。
敷地を広げたい、共有関係を解消したいといった目的が価格を後押しします。

たとえば共有持分を1人に集約できれば、取得した人は単独で自由に処分が可能です。
隣地所有者にとっても、土地を合わせれば接道条件や建築可能な規模が改善する場合があります。
ただし、身近な相手だからこそ価格の根拠が要ります。

第三者である不動産会社の査定書を用意し、査定額を基準に話を進めてください。
相場と大きく離れた金額でやり取りすると、差額が贈与とみなされる場合もあります。
根拠のない金額を提示すると、後々の親族間トラブルにもつながります。

相続放棄する|ほかの遺産も含めて手放してよい場合に限る

相続放棄は、事故物件だけを選んで手放す制度ではありません。
放棄すると、はじめから相続人でなかったものとして扱われるため、預貯金などほかの財産も一切受け取れなくなります。
不動産の負担を避けたいという理由だけで選ぶと、かえって損になりがちです。

手続きには期限もあります。
自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に、家庭裁判所へ申述しなければなりません。
放棄すれば管理から完全に解放されるという理解も誤りです。

放棄の時点で対象の不動産を現に占有していた場合は、次に管理する人へ引き渡すまで保存義務が残ります。
遺産全体の内訳を把握したうえで、期限内に弁護士や司法書士へ相談してください。

【参考】民法|e-Gov 法令検索

事故物件の売却で注意したい3つの点

事故物件を売るときは、自分が責任を負わない形を先に整えてください。
告知は書面に残し、清掃や解体は査定額と比べてから判断します。
業者選びも、実名の評判ではなく確認できる特徴で見極めてください。

3つの点を順に解説します。

告知を怠ると契約不適合責任で損害賠償を請求される

事案を黙って売ると、引き渡し後に責任を問われるおそれがあります。
引き渡された目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しない場合、買主は売主へ責任を追及できます。
請求できるのは、修補や代替物の引渡し、不足分の引渡しによる追完です。

買主は追完の請求だけでなく、代金の減額、損害賠償、契約の解除も求められます。
期間の制限もありますが、売主に有利とは限りません。

買主が通知すべき期限は、不適合を知った時から1年以内です。
例外として、売主が引き渡しの時に不適合を知っていた場合や、重大な過失によって知らなかった場合には、期間制限が適用されません。
事案を知りながら告げなかった売主は、1年を過ぎても責任を免れられません。

そのため、告知は口頭で済ませず、告知書と売買契約書の両方に記載してください。
買主とすでに揉めている場合や、請求を受けている場合は、弁護士に相談できる窓口を使ってください。

【参考】民法|e-Gov 法令検索

事故物件の取り扱いが得意な業者の特徴を確認する

業者選びは、評判の良し悪しではなく、確認できる事実で判断してください。
事故物件の売却に慣れているかどうかは、次の3点で見分けられます。

確認する特徴確認の方法確認できないときの見方
事故物件・訳あり物件の買取実績買取事例の件数と物件種別の公開状況を見る実績を示せない業者は再販の見通しを持てていない
自社で買い取るかどうか買主が業者自身か、買主を探す仲介かを聞く仲介の場合は成約まで時間がかかる前提で考える
弁護士・司法書士との連携権利関係や登記の相談に同席してもらえるかを聞く連携がないと共有・相続案件で手続きが止まる

あわせて、宅地建物取引業の免許番号も確認してください。
免許番号は各業者のサイトや名刺に記載があり、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで登録状況を照会できます。
かっこ内の数字は免許の更新回数を示すため、営業年数の目安にもなります。

そのうえで、複数社に査定を依頼して金額の幅をつかんでください。
買取価格は、業者がどこへ売り直すかによって変わります。
1社だけの提示額では、金額が妥当かどうかを判断できません。

3社に依頼すれば、最高額と最低額の差から相場の輪郭がみえてきます。

【参考元】建設業者・宅建業者等企業情報検索システム|国土交通省

特殊清掃や解体を先に済ませるかは査定額と比べて決める

清掃や解体を先行するかどうかは、費用と査定額の上昇分を比べて決めてください。
費用が上昇分を上回るなら、現況のまま売ったほうが手取りは大きくなります。
まず現況で査定を取り、次に清掃後・解体後の想定査定を聞けば、差額の比較が可能です。

解体には税金面の落とし穴もあります。
住宅が建つ土地には固定資産税を軽減する住宅用地特例が適用されていますが、建物を取り壊すと更地になり、特例の対象から外れます。
売却が翌年にずれ込んだ場合、増えた税負担を負うのは売主です。

そこで、解体は買主が決まってから、引き渡し条件として調整するのが安全です。
買取業者に売る場合は、清掃も解体も業者側でおこなう前提の査定になるケースが多いため、先行して費用をかける必要はありません。

【参考】地方税法|e-Gov 法令検索

事故物件の売却の悩みは「ベンナビ不動産売却」で解決しよう

事故物件の売却を検討しているなら、「ベンナビ不動産売却」の活用がおすすめです。
「ベンナビ不動産売却」は、事故物件をはじめとする訳あり物件を買い取るサービスです。

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告知事項がある、特殊清掃が済んでいないなど、ほかの業者では断られやすい物件でも相談できます。
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事故物件に関するよくある質問

Q

一度誰かが住めば事故物件ではなくなりますか?

A

一度入居があったという理由だけで告知が不要になるわけではありません。
国土交通省のガイドラインは、賃貸借取引について発生や発覚から概ね3年という目安を示しています。
入居者の有無は判断の基準ではないという整理です。
売買取引には経過期間の定めもありません。
買主・借主から問われた場合は、期間や死因を問わず告げる必要があります。

Q

事故物件は相場よりどのくらい安くなりますか?

A

公的な統計は存在しません。
買取業者や不動産情報サイトが公表している目安は、相場より2割から5割ほど安くなる例が多いという内容です。
値引き幅は死因、発覚からの経過年数、立地によって変わります。
実際の金額を知るには、同じ町丁目の類似物件と比べたうえで査定を取ってください。

Q

事故物件を黙って売るとどうなりますか?

A

買主から契約不適合責任を追及され、代金の減額、損害賠償、契約の解除を求められる可能性があります。
買主は、不適合を知った時から1年以内に通知する必要があります。
ただし売主が引き渡しの時に事案を知っていた場合、期間制限は適用されません。
知りながら告げなかった売主は、1年を過ぎても責任を免れられません。

Q

事故物件にお祓いは必要ですか?

A

法律上、お祓いを求める決まりはありません。
費用の相場も、神社や寺院、依頼する内容によってさまざまです。
入居者や購入者が気持ちの区切りとしておこなうケースはありますが、お祓いをしたからといって告知の必要性が消えるわけではありません。
売却時の告知は、お祓いの有無と切り離して判断してください。

Q

事故物件かどうかを自分で調べる方法はありますか?

A

投稿型の事故物件情報サイトで住所を検索する方法があります。
投稿の正確性は保証されておらず、掲載がないから事案がないとも言い切れません。
確実なのは、重要事項説明と告知書を確認し、不動産会社へ直接質問する方法です。
問われた場合は期間や死因を問わず告げる必要があるため、聞けば回答を得られます。
【参考元】宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン|国土交通省

まとめ|事故物件は値引き分が負担と売りにくさに見合うかで決める

事故物件を避けるかどうかは、値引き分が住んでいる間の負担と将来の売りにくさに見合うかで決まります。
借りる・買う立場なら、同居する全員が納得でき、かつ5年以内の売却予定がない点を条件にしてください。
契約前には、重要事項説明の記載を確かめ、告知書を受け取り、不動産会社へ事案の有無を文面で質問しましょう。

一方、所有している立場なら、放置を続ける理由はありません。
売買には経過期間で告知が不要になる定めがなく、待っても価格は戻らないうえ、固定資産税と管理費用だけが積み上がります。
共有名義であれば、相続が重なる前に方針を決めてください。

そこで、手放す方法を4つ挙げます。

  • 仲介で売る
  • 買取で売る
  • 隣地所有者や共有者に売る
  • 相続放棄する

価格を優先するなら仲介、期限があるなら買取を選びます。
告知をめぐって争いになっている場合や共有者と対立している場合は、弁護士に相談したうえで進めてください。

迷う場合は、「ベンナビ不動産売却」で無料査定を依頼してみてください。

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監修者

株式会社アシロ 社内弁護士

所属:第二東京弁護士会

弁護士登録後、東証プライム(旧東証一部)の企業内弁護士として商事契約を含む企業法務を中心に活動を行い、2025年に当社に入社。現在インハウスローヤーとして多方面から事業サポートを行う。